2024年で11年目を迎えたYAMAP。今年も多くの機能リリースや取り組みをおこなってきました。おかげさまで、累計ダウンロードは470万を超えるまでに。これもひとえに、YAMAPをご利用いただいているみなさんのおかげです。そこで、1年の締めくくりとして、YAMAPの2024年の動きをまとめてお届けします。2025年もYAMAPとともに、安全、便利、快適な山歩を楽しんでください。
2024.12.28
YAMAP MAGAZINE 編集部
2024年5月に、私たちが暮らす場所を行政区分ではなく、水の流れを基礎とした“流域”で表現した「YAMAP 流域地図」をリリースしました。
山・川・街・海を含めた大地の広がりである流域を地図上で視覚化。山を含めた自然資本の価値を分かりやすく伝えるだけでなく、私たちが住んでいる足元も、山から続く自然とつながっているという感覚を持てます。
流域全体で治水対策を行うなど防災減災での活用も当初から想定しており、6月には水害および土砂災害のハザードマップを重ねられるアップデートもしました。
お住まいの場所はもちろん、これから引っ越そうとしている地域や、豪雨が発生した出先で確認し、水害や土砂災害からご自身や家族を守るためにご活用ください。
おかげさまで、2024年度のグッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)で、金賞(経済産業大臣賞)も受賞。教育機関や自治体からの問い合わせも多く、「流域」という視点で、自然や生活を考えるきっかけにしていただければ幸いです。
YAMAPの登山計画がそのまま登山届として受理される自治体との連携協定。2024年は、青森、高知、茨城、登山、新潟の5県であらたに締結され、自治体数は2024年12月時点で27となりました。
連携は、登山者に万が一の事態が起きた際、警察がYAMAPに提出された遭難者の登山届をすぐに確認できる安全の仕組み。実際の遭難発生時の救命救助に役立っており、YAMAPは引き続き、各自治体と協定の締結をすすめていきます。
損害保険会社を6月に設立し、登山保険の提供を開始しました。登山はもちろん日常もカバーする外あそびレジャー保険のほか、山を歩いた距離に連動して保険料金が決まる、歩行距離に連動した「山歩保険」も12月にスタート。
歩行連動型の山歩保険は、世界でも初の試み。アプリだけに留まらず、山を楽しむすべての人々の安全に寄与するサービス・取り組みを今後も行ってまいります。
2024年は立て続けに書籍を出版しました。
YAMAPの名物ガイド・ひげ隊長が手掛けた小学生向けの自然教育の本「おもしろすぎる山図鑑」。ヤマップの代表・春山慶彦が養老孟司さん、中村桂子さん、池澤夏樹さんらと、自然体験を通した知性の育み方を語り合う「こどもを野に放て!」。
両書籍とも好評につき重版出来です。年末年始の読書にぜひいかがでしょうか?
12月には、YAMAPユーザー全体の軌跡データを地図上に可視化した「みんなの軌跡」機能をリリースし、多くの反響をいただきました。
一般的な登山道に限らずマイナールート、バリエーションルートなどの把握がしやすくなるため、より自由なルート設計が可能になりました。
ユーザーさんからも多くの要望があった同機能。YAMAPでも社内的にも一般的な登山道を示す赤線ルートを決める際に活用されており、サービス初期から検討されていた機能でもありました。
しかし、YAMAPはレベルを問わず誰にでも使いやすいデザインにしていることもあって、初心者の方が一般的な登山道をそれてしまう安全面の懸念があり、これまで見送られていたのも事実です。
ただ、YAMAPのユーザーさんの山の楽しみ方が多様化していることに加え、万が一のときのエスケープルートの把握や、道をそれてしまったときの復帰に役立つケース、逆に安全面に寄与するという考えもあり、初心者への注意喚起の仕組みを整えたうえで一般公開を決定しました。もちろん、今後は登山計画機能での活用や表示する軌跡の絞り込みなどの展望も見据えています。
YAMAPでは、軌跡が表示されるのは過去1年のデータ。崩壊している道や通行止めとなっている場所など、より直近の状況を反映しようとしているのが特徴です。
登山アプリNo.1のYAMAPだからこそ可能な、最新かつ豊富な軌跡データを反映した ”人の動きが見える地図” になっています。
実際に地図で軌跡を見てみると、みなさんがすでに自由に山を楽しんでいる様子が、薄黄色の軌跡からうかがえます。レベルに関係なく、ぜひ自由な山行や、安全登山のためにご活用ください。
YAMAPは2025年も、登山者の安全を守り、年代を問わずに快適に登山ができる新機能をさらに追加予定です。YAMAPはユーザーのみなさんに支えられ、一緒につくっていくアプリ。ぜひぜひ、みなさんが登山をしているときに感じたご提案やご要望をお気軽にお寄せください。
みなさんの要望もあって、かゆいところに手が届く改善も多くされています。どのような声が実際の機能に反映されているのかは、2025年にお届けします。
それでは、来年もYAMAPとともに、安全で楽しい山歩をお楽しみください。