フランス発のアウトドアブランド「MILLET(ミレー)」とYAMAPでは、2022年に引き続き 、今年も「私らしい山の楽しみ方」をテーマにした活動日記キャンペーンを行いました。
『登山だけが山の楽しみ方じゃない。特殊な装備や強靭な身体と体力、熟練された経験がなくても、もっともっと山は楽しめる』という、ミレーのメッセージに共感したユーザーから寄せられた活動日記は、なんと10,600件以上。
ひとつひとつのエピソードを読んでいくと、山の楽しみ方は本当に色々あると実感させられるものばかりでした。その中でもとくに個性的な楽しみ方を投稿してくれた10名の方のエピソードを中心に紹介します。
2023.11.08
大関直樹
フリーライター
山の楽しみは十人十色と言いますが、YAMAPユーザーさんから届いた活動日記を読むと、「私らしい山の楽しみ方」の多彩さに驚かされます。他のユーザーさんが「こんなふうに山を楽しんでいるんだ」と知ることで、あなたの山登りの可能性はもっと広がるかもしれません。
10,000件を超える投稿の中から厳選された「私らしい山の楽しみ方」を読んで、今度は「自分だけの山の楽しみ方」を見つけてみませんか?
2019年に結婚された北海道在住のもっちさん。「結婚後に登山、スノーボード、キャンプ、野鳥観察などを始めたのですが、すべての趣味を妻と楽しんでいます」という仲良しご夫婦。
今年の6月に、増毛山地の主峰、暑寒別岳(1,492m)に登ったところ、3合目あたりの笹ヤブが大きく揺れ、ガサガサと動く音が!ヒグマとの遭遇かと思い、足音を立てないように離れて難を逃れたもっちさん夫妻ですが、その後はクマの気配を感じることもなく下山できたとのこと。
「ギリギリのタイミングでいい景色も拝むことができ、妻の貴重な休日をいい山行で終えられることができて良かったです」とコメントしてくれました。
―活動日記を拝見すると、ご夫婦で仲良く山を楽しんでいらっしゃいますね!
そうですね。私にとって妻は、趣味を楽しむ友達であり、切磋琢磨する仲間であり、危険を分かち合うパートナーだと思っています。
だから、私自身の「山の楽しみ方」とは、妻と二人で、「夫婦らしくどれだけ多くの人生経験を一緒に積めるか」です。同い年なので、この先長い人生をかけて色々な山を一緒に楽しめたらいいと考えています。
そして年を取ったら、山頂に行けなくて散歩のような登山になっても、撮りためてきた写真を見て、思い出を振り返る人生になったら良いなと思います。妻がどう思っているかはわかりませんが(笑)。
―本当に仲が良くてうらやましいです(笑)。
こんなことを言っていると仲睦まじいと思われるかもしれませんが、喧嘩もしますし、登山中は妻が体力温存のためしゃべらないので、ほとんど会話のない登山も多いです(笑)。
それでも、帰りの車の中では、「楽しかった、つらかった、今度はあのルート…」とたくさんの会話を交わすので、そんな感じが我々にはちょうどいいのかなと思っています。
―これまでにご夫婦で登った登山で、一番印象に残っているエピソードを教えてください 。
今年の夏に行った北アルプスです。2人とも心配性なので4ヶ月前ぐらいから体力作りをして準備を重ねました。8月に入ってからは、天気予報を2万回くらい見たんじゃないでしょうか(笑)。
上高地にたどり着いたときには、穂高連峰を目の当たりにして鳥肌が立ちました。岳沢小屋に泊まって快晴の前穂高岳(3,190m)に登り、憧れの涸沢カールにも泊まって…。やりたいことを全部達成した完璧な山旅ができたので、帰ってからもふたりでずっと感動していました。
―おふたりはミレーのウェアを愛用されているんですか?
はい、札幌にあるミレーの直営ストアでペアで購入することが多かったですね。ミレーは、街着でも使えるほどデザイン性が高いのに、機能面で妥協しないカッコよさがあると思います。
今は、ドライナミックメッシュ(汗冷えを防ぐアンダーウェア)とワッフルウール(メリノウール混ベースレイヤー)を愛用しているのですが、汗冷え防止とウールの抗菌消臭効果を身をもって実感しています。ほぼすべての山行に着ているので、数枚ずつ購入して、常にいつでも使えるように用意していますね。
あと、ティフォン(ミレーの独自素材)のキャップも欠かせません。高い透湿性のおかげで、長時間歩いて汗をかいても、頭部がいつでも快適なんです。
―もっちさんは、これからどんな「私らしい山の楽しみ方」を計画していますか?
実は、新型コロナウイルスのまん延によって、私たちはきちんとした新婚旅行に行けなかったんです。そこで、今年の4月に行った名古屋旅行を「新婚旅行パート1」。8月の北アルプス旅行は「新婚旅行パート2」というように、言い訳のように新婚旅行を量産しています。そんな感じで、これから何年たっても「新婚旅行パート〇」を増やしていきたいですね(笑)!
関西の山を中心に6年ほど前から登山を始めたイヅッティさん。2021年からは、YAMAPで登山のコミュニティを主宰し、メンバーと月に一度の山登りを楽しんでいます。
今年の8月には、昨年、奈良県南部・東部に位置する奥大和で行われた、自然の中の芸術祭「MIND TRAIL 奥大和 心の中の美術館」と同じコースを計画。メンバーと一緒に山だけではなく温泉や地元グルメなども堪能したとのことです。
―なぜイヅッティさんは、登山のコミュニティを始めようと思ったのですか?
もともとはバイクでツーリングをしていたのですが、走るコースを決めるときに温泉や名物料理など、その土地ならではの楽しみを組み込んだプランを考えるのが好きだったんです。
自分で考えたプランをメンバーと一緒に実行して、みんなが楽しんでくれると、それがうれしいんですよね。バイクでやっていたことを山でもやりたいな、と思ったのがコミュニティを始めたきっかけです。
―これまででメンバーに一番喜んでもらえた山行計画を教えてください
月に1回の定期山行を2年以上続けてきた中でも、一番喜んでもらえたのは、今回選んでいただいた活動日記に記録していた、天川村での「MIND TRAIL」でした。
このコースは、ガッツリ登山ではなくて山以外にも鍾乳洞や川遊び、温泉やグルメなども楽しめるんですよ。「それ、山登りちゃうやん!」っていう感じなんですけど(笑)。やっぱり山プラスアルファのものを計画に組み込んだ方が、喜んでもらえるなと感じています。
―イヅッティさんが愛用しているミレーのアイテムがあったら教えてください
私が気に入って使っているのは、バックパックの「サースフェー 40+5」です。購入した理由は、以下の9つになります。
①デザインがかっこいい
②赤の色が鮮やかで非常に目立つ!
③「ファーストクラスのような背負い心地」のキャッチコピーも心に響いた
④耐久性がありそう
⑤荷物の取り出しがスムーズな2気室構造
⑥収納スペースの広さ
⑦汗かきだから通気スペースがあるのはありがたい!
⑧テントマットも装着可能
⑨ポケットがたくさんある
この中でも特に決め手になったのは①と②ですね。
実際使ってみての感想としては、
①発色が良いからやっぱり写真映えする!
②長時間背負っても疲れにくい
③サイドのポケットに携帯が入れられるのがいい
という感じです。
―では最後に、イヅッティさんにとって「私らしく山を楽しむ」とは、どんなことでしょうか?
今後も、山だけにこだわらずいろんな形の楽しみ盛り込んだ計画を立てて、メンバーと一緒に楽しんでみたいです。現在計画中なのは、「MIND TRAIL」の秋バージョン。ここは紅葉がめちゃくちゃキレイなので、それを見ながら柿の葉寿司や新そば、みたらし団子を食べたり、有名な湧水で入れたコーヒーを飲みたいですね。
関西には、六甲山(931m)や大峰山脈のようないい山がたくさんあるんですが、あまり知られていないので、山好きの方に紹介していきたいです。そして、関西の登山好きな方たちをどんどん繋いでいって、関西登山シーンを盛り上げたいと思っています!
9年前から登山を始めたMayさん。もともと綺麗な景色を眺められる稜線歩きが好きだったのですが、年齢を重ねて体力の問題も出てきたので、早いうちに険しいところに行こうと決めたのが2年前。「昨年は、悪天候で行きたいところに行けなかったので、今年は大キレットに挑戦することにしました」
―実際に大キレットを歩いた感想はいかがですか?
行く前は高度感に不安を抱いていましたが、実際にはそこまで怖い場所はありませんでした。足が届きにくい場所もありましたが、手足をフルに使って登るのは楽しかったです。早朝に南岳小屋を出発したため、炎天下での行動を避けられたのもよかったと思いました。
大キレットは槍ヶ岳(3,180m)から行くと時間がかかるので南岳新道からにしたんですが、事前に調べてみると、どうやらとても急登でしんどいらしく…。そこで共同装備を徹底的に軽量化しようと思い、ミレーの「プトレイ・インテグラーレ35+10」のザックにしてテント泊でギリ10kg以下にしてチャレンジしました。
―Mayさんが愛用しているミレーアイテムを教えてください。
私が持っているミレーの製品の中でも一番のお気に入りは、今回の大キレットでも使った「プトレイ・インテグラーレ35+10」です。とくに雪山では、ピッケルとスノーシューの両方を取り付けられるので重宝しています。冬山はギアが多いのでホルダーやベルトがたくさん付いているのもいいですね!
雨蓋のポケットも収納容量は大きいので、一時的に脱いだ上着やすぐに食べたいパンなども入れておくことができます。全体の容量もちょうどいい大きさなので、日帰りでも冬の小屋泊でも大活躍しています。
―Mayさんにとっての「私らしく山を楽しむ」とは、どんなことでしょうか?
YAMAPでフォローしている皆さんの活動日記を見ていても、色々な形で山を楽しんでいらっしゃるので参考になります。自分自身の年齢や置かれている状況が変わっても、山や自然を楽しんでいきたいですね。
年齢的なこともあり険しいコースは早めに挑戦したいと思って、今年は大キレットに行ったのですが、来年は後立山の不帰ノ嶮や八峰キレット、今年行けなかった伊藤新道や剱岳(2,999m)の源次郎尾根にも行きたいと思っています。
神奈川県在住のしぅちゃんさんは、娘さんが幼い頃から親子で山登りを楽しんでいたとのこと。登っているうちに「この子と楽しく富士山(3,776m)を登るにはどうしたらいいかな」と考えた末、思いついたのが、山小屋で押すことができる焼印を集めながら『お手製のフォトフレーム』をつくることでした。
「これなら絵柄がひとめでよく見えるし、子どものモチベーションを保つにもいいかなと思ったんです。親子富士登山の第一歩は、焼印に適したイイ感じの板を日々ネットで探すことから始めました。でも、ひたすら板ばかりを探すのは、実は結構苦行でした(笑)」
―親子富士登山を見事に達成した感想を教えてください。
本当に楽しかったです!娘もまた登りたいと言うくらい楽しんでくれた様子でした。完成した焼印フォトフレームは私が想像していたよりも良くて、親子で頑張って登ったなあと実感するものができました。
―確かにいい感じに仕上がっていますね(笑)!
実際に登ってみると、娘も焼印が増えていくことを楽しんでくれました。焼印を押す度に高くまで登ってきたことも実感できましたし、次の山小屋を目指すモチベーションに繋がっていたと思います。
親としては、子どもの気分を盛り上げるための演技も必要でしたが(笑)。親が気持ちの面でも一緒に歩いてあげること、押してあげること、引っ張ってあげることが大事だなって思いました。
―ミレーのアイテムについてのイメージを教えてください。
バックパックの「サースフェー」は山では本当によく見かけるので、使いやすいんだろうなと思っていました。私自身は、今までご縁がなく実際に使ったことはないんですが、次女が山登りするようになったら、別のザックが必要になってくると思うので検討したいと思っています。
―しぅちゃんさんにとって、「私らしく山を楽しむ」とは、どんなことでしょうか?
今は子供が楽しく山登りをするためにはどうしたらいいかを考えることです。そして、実際に子供が楽しそうに登っていると本当にうれしいです。
遠方に住んでいる私の父も、娘が登山をしている写真や動画を見て一緒に登りたいと言っているので、今度は、少し雪が残っているくらいの時期に、岐阜県高山市と郡上市にまたがる大日ヶ岳(1,709m)に登りたいと思っています。
3年前(2020年)に新型コロナの外出自粛の解除とともに登山にハマりだしたというかな🇹🇼さん。今回は、冬に唐松岳(2,696m)と五竜岳(2,814m)を縦走したいと思って、その下見のつもりで8月の登山を計画しました。
お天気にも恵まれて、ミレーのミクスト25+5を相棒に北アルプス3大キレットの2つを無事に踏破されたとのことです。
「登山2年目の時にやった表銀座縦走が辛くて泣いた記憶があったので、今回はこまめに小休憩を入れてペースも無理しすぎないように心がけました。その結果、3日目になっても歩けるし登れました。ペースも標準より少し早いぐらいだったので、我ながらよく頑張ったと思います」
3人のお子さんと山を楽しむことが多いというnanapapaさん。快晴の日曜日に、お子さんに声をかけると末っ子のRiku君が一緒に風師山(362m)に行ってくれることに。これまで使っていたRiku君のザックが破れたので、パパのミレーザックを借りてきましたが、なかなか似合っています。
「今回の裏テーマでRikuが自分のジェットボイルでラーメンを作れることを掲げていました。準備から調理まで全て自分でやってみたら、色々と課題山積だったけど、何とか作る事ができて、「自分で作ったら美味しいね〜!」って言っていました。次は霧島の予定だから、高千穂峰(1,573m)の山頂でラーメンを食べたいと思います」
3年前(2020年)からYAMAPを始めた浩市さんですが、今年の8月には登頂900座を達成。その記念すべき山行は、以前から気になっていた鳥取県の伯耆大山(弥山,1,729m)と周辺にある10座のピークを一気に踏破するというものでした。総歩行距離は26.6km、14時間38分かけて成功したとのことです。
「YAMAPのフォロワーさんの活動日記を参考に大山を歩きに行きました。冷え冷えグッズとオーエスワン(経口補水液)を持っていき、暑さ対策はバッチリ! でも、久しぶりに本気でキツかった(笑)」と、山行の様子を振り返ってくれました。
ご夫婦でゆったり、のんびり登山を楽しんでいるappleさん夫妻。コロナが5類に移行し自由に行動できるようになった今年の夏は、初めての3日連続登山の締めくくりとして福岡県の砥上岳(496m)へ。
「低山の時にいつも相棒となってくれるのが、ミレーのザック。ポッケがたくさんついているところがお気に入りです!薬&虫除けスプレーに予備の靴下&手袋、おやつなど、何でもさっと取り出せて最高です」。
ふたりの「私らしい山の楽しみ方」は、夫婦登山の記念にバッチをつけていくこと。「まだまだ、登りたい山がたくさんありますが、まずは、表のポッケをバッチでいっぱいにするのが目標です」とのことでした。
週末は読者モデルやライターをしているAYANENさんは、今年の7月に富士山に初チャレンジ! 日帰りは体力的に自信がなかったので、7合目の先にある山小屋、東洋館を予約したとのこと。
「夜は星が見え、朝は御来光が綺麗に見えて最高! 山頂で食べた豚汁も本当に美味しくて、達成感と満足感たっぷりの富士山でした! 今回、活躍したのがミレーのドライナミックメッシュ。汗もかくし、下山時は砂も被るので機能性って大事ですね。帰りは、駐車場からすぐ近くにある「ふじやま温泉」ですっきり! 次は須走ルートでチャレンジしてみたいです」。
日頃からトレイルランを楽しむichiさんは、8月の奥多摩でトレランのついでに川遊びを楽しんだそう。火照った身体で川に飛び込んで涼む様子はなんとも気持ちよさそう…。ichiさんはこの日、ミレーのTシャツを着用してくれています。
「ミレーTシャツが秀逸すぎて、すぐに乾くので何度もドボンしちゃいましたね」と、まさに「自分らしく山を楽しむ」を体現してくれた様子で、夏の自然を満喫したichiさんでした。
こうしてご応募いただいた活動日記を読むと、山の楽しみ方は無限大ということに気付かされます。そして、ミレーでは、ユーザーのみなさんが楽しい山時間を過ごすためのアイテムを数多く取り揃えています。
汗冷えを防ぐドライナミックメッシュ、究極の背負い心地を実現したサースフェー、雨具とは思えないしやかな着心地のティフィン…。そんなミレーのアイテムを相棒に、もっと自分らしく、もっと自由に山を楽しんでみては、いかがでしょうか!
取材:大関直樹
協力:ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン