シンプルで、タフに|日本の山岳環境にマッチするマックパックのアイテム

日本と同じ南北に細長い島国で、四季折々の自然が美しいニュージーランドで生まれたmacpac(マックパック)。同ブランドが長年使える耐久性を実現したオリジナル素材「アズテック」は、ニュージーランドと自然環境が似ている日本の登山シーンにも最適です。今回は、日帰りや山小屋泊で活躍する「アズテック」を使用したアイテムをご紹介しましょう。

2024.07.08

大堀 啓太

ライター・編集

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日本と似た自然環境で生まれたマックパック

「質実剛健」とは、まさに「macpac(マックパック)」のアイテムにぴったりなイメージ。日本の山岳環境にマッチする機能とシンプルさから、山をコアに遊ぶ日本のアウトドアズパーソンにも愛用者が多くいます。

マックパックは、「シンプルなデザインが、常にベストな解決方法」という理念を掲げて1973年に創業しました。

マックパックが生まれたニュージーランドは日本とほぼ同じの国土をもつ島国。標高3,000m級の急峻な山岳地帯をもち、一年を通して降水量が多い湿潤な気候で、四季折々の変化もある日本によく似た自然環境です。

自然が国立公園や生物保護区として大切に守られ、トレッキングは国民的なアウトドアアクティビティとなっています。

ニュージーランドの人たちが、トレッキングに欠かせないバックパックに求めるのは、ときとしてシビアな自然環境に対応できる高い機能性。マックパックは、ニュージーランドの大自然でフィールドテストを繰り返し、そんな要望に応えたタフなアイテムを作り続けています。

バックパック「テ・アラロア」に見るマックパックのこだわり

マックパックには、「テ・アラロア」という大型のバックパックがあります。

ニュージーランドを南北に縦断する全長3,000kmもある「テ・アラロア・トレイル」から、その名を冠しています。毎日20km歩いても150日かかる長大な旅路。砂浜、原生林、湿原、高原牧場、氷河、急峻な山岳地帯などいろいろなトレイルを、変わりゆく季節とともに歩きます。

そんな壮大な長旅にも対応できる機能とタフさを備えたシンプルなバックパックが「テ・アラロア」です。

「テ・アラロア」はユニセックスモデルが60、ウイメンズモデルが55の容量調整がしやすいロールトップタイプで、メインコンパートメントは1気室構造を採用。ファスナーやパーツが少ないため、破損リスクを軽減できます。

万が一にも破損したときは、リペアキットを備えていればフィールドでも修理しやすいシンプルなデザインです。

また、レインウェアなど必要なものをすぐに取り出せるように、多彩なポケットを装備。

フロントには行動食やヘッドランプなどの小物を収納しやすいファスナーポケット、ウィンドシェルなどのジャケットもサッと収納できるスタッシュポケットなど、荷物を分け入れられてスムーズに行動できます。

耐水性・耐久性・ロングライフの三拍子そろった「アズテック」

そして、なによりも特徴的なのが独自素材の「AzTec(アズテック)」。ニュージーランドのシビアな自然環境に適応する機能を備えています。

コットンとポリエステルを混紡した糸を、専用の織機で高密度でタフな生地に織り上げてから、ワックス樹脂を染み込ませることで、耐水性も両立。

自然な風合いも愛用されているポイントのひとつで、使うほどに馴染んでいき、使えば使うほど味わいのある自分だけのバックパックに育てられます。

「テ・アラロア」には、オーガニックコットンを使用した環境によりやさしい「AzTec ECO(アズテックエコ)」を採用。

そして、バックパックだけではなく、ショルダーバックやポーチなど、さまざまな「アズテックエコ」アイテムを展開しているため、ここからは日帰り登山におすすめのアイテムを紹介します。

クラシカルで美しいシルエットの中型バックパック「ウェカ30」

「ウェカ30」は、日帰り登山から山小屋泊まで使い勝手が便利な容量30Lサイズ。

クラシカルなデザインながら、シンプルで美しいシルエットは、登山だけではなくキャンプや旅行などにも背負いたくなるバックパックです。

天候に影響されにくい、タフなボディ

本体に採用した「アズテックエコ」は、とてもタフな素材で、岩場やクサリ場などのハードなシーンがある登山でも安心して背負えます。

生地自体が耐水性も備えているため、雨や霧などの影響を受けにくいのは、うれしいポイント。たとえザっと雨が降っても、すぐに中の荷物が濡れることがないため、慌てずに対応できるでしょう。

使い勝手のいい多様な収納

「ウェカ30」のメインコンパートメントは1気室構造ですが、多様なポケットとギアアタッチメントで装備を分けて収納でき、必要なものをサッと取り出せます。

フロントには、ジャケットをスムーズに収納できる大型スタッシュポケット、救急セットなどの収納に便利なファスナーポケット、トレッキングポールを装着できるポールループを備えています。

雨蓋のポケットは、小型のポーチも収納できるほどの容量で、ヘッドライトなど使う頻度の多いアイテムの収納に役立ちます。サイドのメッシュポケットにはボトルも収納可能。

ウエストハーネスポケットは、リップクリームや日焼け止めクリームなどの小物を収納しやすいサイズで、行動中でもスムーズにアクセスできます。

通気性を高める背面の工夫で、快適な背負い心地

背面やショルダーパッド、ウエストパッドには、クッション性と通気性が高いメッシュ素材を採用。

そして、暑いシーズンでも背負いやすいように、背面にひと工夫があります。

背面パッドとウエストパッドを凹凸構造にすることで、背中にこもりがちな熱や蒸れを通す道を確保。また、背中と腰の隙間には、あえてパッドを配置しない仕様で通気性を高めているため、ドライで快適な背負い心地が持続します。

「ウェカ30」は、男女兼用のユニセックスモデルで、背面はワンサイズ展開です。

容量が10L多い「ウェカ 40」もユニセックスモデルですが、背面が3サイズあるため、体型に合わせて選ぶことができます。

行動をスムーズにするショルダーバッグ「トレックショルダー」

「トレックショルダー」は、スマートフォンや地図、携行食など小物の収納に便利なショルダーバッグ。

山小屋泊のときには、貴重品などを持ち運ぶサブザックのように使えます。シンプルなデザインは日常生活でもコーディネートしやすく、幅広いシーンに活躍し、ひとつ持っていると重宝するアイテムです。

登山中にブレない装着システム

登山中にバックパックと合わせて使えば、行動中でも必要なものをすぐ取り出せて、行動時間のタイムロスも軽減できます。

一般的なショルダーバッグやサコッシュを登山中に使っていると気になるのが、ぶらぶら揺れたり、足元が見えないこと。

しかし、「トレックショルダー」は肩・脇・バックパックのショルダーベルトの三点でバックパックとしっかり固定できる装着システムを備えているため、岩場やクサリ場などでも足元を確認しながら安全に行動できます。

固定するための装着方法はいたって簡単。

「トレックショルダー」の背面に収納されたクリップ式ストラップを取り出し、バックパックのショルダーテープに装着するだけです。

荷物を仕分け収納できる

開口部は大きく開いてスムーズに収納できる仕様。本体内部には、荷物の仕分けに便利なスリーブメッシュポケットや、鍵の落下を防ぐキークリップを備えています。

容量2.8Lの「ショルダートレックS」、容量4.5Lの「ショルダートレックM」の2サイズ展開で、収納したい物に合わせてサイズを選べます。

パッキングを容易にするポーチ「クレセントポーチ」

登山道具のほかに、山に持っていく小物は意外と多いものです。スマートフォン用のモバイルバッテリー、スキンケア用品や洗面用具、安眠のための耳栓、嗜好品の文庫本など。

たくさんの小物を持っていくときに便利なのが「クレセントポーチ」です。小物を整理して収納できるため、パッキングと取り出しがスムーズになります。

「クレセントポーチ」は、縫い目を必要最小限に抑えたシンプルなパターン設計で、ほつれや破損のリスクが少ない小物入れ。サイドには、楽に持ち運べるハンドルが付いています。

容量1.5Lの「クレセントポーチS」と容量2.5Lの「クレセントポーチM」の2サイズをラインナップ。

まるで三日月のようなラウンド形状のファスナー式開口部は、大きく開きます。

収納しやすいだけではなく、中身の視認性も高く必要なものをすぐに取り出せてノンストレス。本体内部には、分け入れ収納に便利なスリーブメッシュポケットを備えています。

「クレセントポーチ」をもっと詳しく知りたい方はゴールドウイン公式HPへ

日本の山岳環境でも頼れるマックパックのアイテム

登山のアイテムは、自然の条件によって求められる機能は異なります。たとえば乾いた温暖な環境では、アウターシェルに求めるのは透湿性よりも通気性が求められます。

その点、日本とほとんど同じ自然環境で開発されたマックパックのアイテムであれば、日本の山岳環境でも活躍することは間違いありません。

タフでシンプルなマックパックのアイテムを相棒に、日本の山を楽しんではいかがでしょうか。

「マックパック」をもっと詳しく知りたい方はブランドHPへ

原稿:大堀啓太(ハタケスタジオ)
撮影:小山幸彦(STUH)
協力:株式会社ゴールドウイン(macpac)

大堀 啓太

ライター・編集

大堀 啓太

ライター・編集

1984年東京都生まれ札幌育ち。東海大学の探検会に入部したことで、アウトドアで遊び始める。学業はほどほどに、毎週のように丹沢や奥多摩などで遊んで山の世界にのめり込んでいき、気づけば東京・上野にあるアウトドアショップに入社。4年ほど店頭に立ったのちに、アウトドアブランドに転職してマーケティングを10年ほど担当。現在は、仕事と遊びで培った山の知識を生かして、デザイン会社「ハタケスタジオ」にてライターを ...(続きを読む

1984年東京都生まれ札幌育ち。東海大学の探検会に入部したことで、アウトドアで遊び始める。学業はほどほどに、毎週のように丹沢や奥多摩などで遊んで山の世界にのめり込んでいき、気づけば東京・上野にあるアウトドアショップに入社。4年ほど店頭に立ったのちに、アウトドアブランドに転職してマーケティングを10年ほど担当。現在は、仕事と遊びで培った山の知識を生かして、デザイン会社「ハタケスタジオ」にてライターを担当。

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