夏山の強い日差しに「着る」という選択肢|パタゴニアが変える紫外線対策

山の稜線で日差しの強さを感じることが増えるこれからの季節。その時、忘れてはいけないのが「紫外線対策」です。同時に、暑さや蒸れへの対策も欠かせません。

そんな悩みに応えるのが、パタゴニアの「キャプリーン・クール・サン」。
紫外線を「着ること」で対策するこの新しい商品は、強い日差しの中でも涼しく快適に歩き続けるために産まれた一着です。

2026.05.20

大堀 啓太

ライター・編集

INDEX

キャプリーンの進化と、新しい役割

いまでは登山者の定番となっているパタゴニアの「キャプリーン」シリーズは1980年代に誕生。ベースレイヤーという画期的な概念をつくった存在でもあり、吸湿速乾による“体の微気候コントロール”を軸に長きにわたって進化してきました。

しかし昨今では、気温上昇や紫外線増加といった環境変化に合わせ、アウトドアウェアに求められる役割も変わってきています。その流れの中で生まれたのが、紫外線対策に特化した「キャプリーン・クール・サン」です。

登山に欠かせない、紫外線対策のリアル

紫外線は“ダメージの蓄積”

紫外線はシミ、シワなどの光老化の主な原因で、一年中蓄積されます。皮膚がんや白内障との関連性も指摘される、登山者にとってのリスク要因です。例え曇りの日でも、晴天時の約60〜90%が降り注いでいるとされており、油断はできません。

山では紫外線が強くなる

そして登山では、標高が1,000m上がるごとに紫外線が約10〜12%増加すると言われています。当然街中よりも日焼けしやすく、日焼けすることで体力の消耗にもつながってしまう過酷な環境です。

青空が突き抜ける爽快な夏山シーズンの7〜8月は、実は一年で最も紫外線が降り注ぐ時期でもあるのです。

年々増え続ける紫外線

引用:気象庁_つくばの紅斑紫外線量年積算値の経年変化

上のグラフは、気象庁が調べた「紫外線の経年変化」のグラフ。右肩上がりのこの図が示す通り、近年の地球規模の環境変化によって、紫外線量は年々増加しています。目には見えない紫外線ですが、山を長く楽しむためにも紫外線対策は欠かせません。

従来の紫外線対策には弱点もあった

一般的な対策として日焼け止めクリームは有効です。ただ、登山では汗で流れやすく、こまめな塗り直しが必要になります。

そこで、登山用ウェアにはUVカット機能が備えられています。しかし、その機能には弱点もあるのです。

UVカット機能を高めるためには生地の密度を高くするのが一般的。厚くした分、紫外線は透過しにくくなりますが、登山に必要な通気性や速乾性といった機能が低下してしまいます。また、UVカット機能を付与する方法が表面コーティングの場合、実は洗濯によって効果が落ちてしまうのです。

「守れるけど快適じゃない」。

それがこれまでの課題でした。紫外線対策で、“着る”という選択肢はこれまでもありましたが、快適さや機能の持続性に課題があったのです。

快適さも守りも。「キャプリーン・クール・サン・フーディ」の実力

モデル身長175cm、体重61kgでMサイズ着用

パタゴニアから発売された「キャプリーン・クール・サン・フーディ」は、スムーズな汗処理を発揮する吸湿速乾性、蒸れ感を排出する通気性、そして洗濯しても効果が落ちないUVプロテクションを備えた万能型のベースレイヤー。

サラッとした肌触りで、着心地は軽やか。スポーティ過ぎない、リラックス感のあるシルエットも特徴です。

シーンを選ばずに着用できるシンプルな見た目の中に、必要な機能とディテールがしっかり詰め込まれています。

山、岩、頂をイメージしたクラウド・クラッグ・クレストのグラフィックを胸ポケットにデザイン

左裾のブランドタグがさり気ないアクセントを演出

UPF40+の本質は“生地構造”

UPF40+(紫外線遮蔽率 約97.5%以上)を誇るUVプロテクション機能は、洗濯しても効果が落ちることはありません。

その秘密は生地にあります。

紫外線は、生地の構造と繊維の特性によって遮られる仕組み。やわらかな肌触りと高い通気性を備えたシングルニット生地に仕上げることで、快適さとUVプロテクションを両立しています。表面コーティングに頼らない設計のため、洗濯を重ねても性能が持続するのが大きな特徴。

これまでの紫外線対策ウェアが抱えていた、機能の持続性と着心地の課題。その両方に応えた一着と言えるでしょう。

通気性・速乾性との両立

肌面は、ワッフル状の凹凸構造でサラッとした肌触りです。肌との接触面積が少なく、高い吸汗速乾性との相乗効果で、ドライタッチな着心地をキープ。また、空気の通り道にもなるため、行動中の熱のこもりも感じにくくなります。

守るだけじゃない。「着心地のよさ」も、この一着の魅力なのです。

フィールドで効くディテール

生地の機能だけではなく、細かなディテールまでこだわったフィールド仕様です。

ゆったりしたフードは、ノンストレスの着用感で顔に触れても心地いいほど。やさしい被り心地ながら、首の後ろをしっかり守ってくれます。キャップの上からでもサッと被れる設計です。

日差しが照り付けるときには、首元のボタンを締めると、日除け効果を高められます。稜線などで風が強いときにも、風を気にせずに歩き続けられます。

袖口はサムホール仕様で、手の甲まで守ることができます。袖は長めにデザインされ、サムホールを使用しても突っ張り感はありません。

ファスナー付き胸ポケットは、リップクリームなど小物収納に便利。肌面はメッシュ生地になっているため、ウェア内の換気を促すベンチレーションとしても機能します。

選べるカラーとモデル展開

好みに合わせて選べるよう、無地やグラフィックがデザインされたモデルを展開。紫外線対策のために毎日でも着たいウェアだから、バリエーションがあるのはうれしいですね。

もちろんウィメンズモデルも展開。爽やかなパステルカラーで、見た目にも暑さを和らげてくれます。

ウィメンズモデルでは、ファスナーポケットは右サイドに。袖口にはサムホールと中指用ループがあり、よりしっかり日差しから手の甲をカバーできます。

メンズ、ウィメンズ共にフードがないシャツタイプのロングスリーブもラインナップ。ウィンドシェルを羽織るときや、ミドルレイヤーとのレイヤリングがしやすいモデルです。

快適さと紫外線対策を両立する、新しいスタンダード

紫外線対策は、もはや登山に欠かせない基本装備です。しかし、我慢を伴う対策では山の楽しさを削ってしまい、結果として長く続きません。

夏山の強い日差しに、“着る”という選択。「キャプリーン・クール・サン」は、やわらかな着心地と通気性の高さを備えながら、洗濯を重ねても持続するUVプロテクションを両立した一着です。

快適に着続けられることこそ、これからの紫外線対策に求められる要素。これまでの“着る”紫外線対策のあり方を変えていく存在といえるでしょう。

原稿:大堀 啓太
写真:中村 英史
協力:パタゴニア

大堀 啓太

ライター・編集

大堀 啓太

ライター・編集

1984年東京都生まれ札幌育ち。東海大学の探検会に入部したことで、アウトドアで遊び始める。学業はほどほどに、毎週のように丹沢や奥多摩などで遊んで山の世界にのめり込んでいき、気づけば東京・上野にあるアウトドアショップに入社。4年ほど店頭に立ったのちに、アウトドアブランドに転職してマーケティングを10年ほど担当。現在は、仕事と遊びで培った山の知識を生かして、デザイン会社「ハタケスタジオ」にてライターを ...(続きを読む

1984年東京都生まれ札幌育ち。東海大学の探検会に入部したことで、アウトドアで遊び始める。学業はほどほどに、毎週のように丹沢や奥多摩などで遊んで山の世界にのめり込んでいき、気づけば東京・上野にあるアウトドアショップに入社。4年ほど店頭に立ったのちに、アウトドアブランドに転職してマーケティングを10年ほど担当。現在は、仕事と遊びで培った山の知識を生かして、デザイン会社「ハタケスタジオ」にてライターを担当。