「いつかは雪山」を“この冬”実現する、初心者向け雪山ステップアップ登山ツアー開催! 

「雪山に行ってみたい。でも、挑戦するには装備や技術に不安があるーー」。そんな雪山初心者の方には、登山ガイドさんと一緒に参加する雪山ツアーという選択肢がおすすめです。雪山の楽しさ、厳しさを知り尽くしたガイドさんと一緒なら、たくさんのことを学びながら初めての雪山を何倍も楽しむことができるでしょう。この冬、YAMAPがクラブツーリズムとのコラボレーション企画で、雪山初心者の方のための『気軽に雪山を楽しもう!雪山ステップアップ登山ツアー』を全4回シリーズで開催。今回は雪山ツアーの開催概要とともに、事前の現地視察に同行したYAMAP MAGAZINE編集部のレポートをお伝えします。

2020.12.29

YAMAP MAGAZINE 編集部

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雪山ツアーの事前視察に同行した編集部が、ツアーの見所を先出しレポート

深いところでは膝下ほどまで積もった新雪。この日はスノーシューやアイゼンを使い分けながら、標高を上げて行った

冬型の気圧配置が日本海側に大雪を降らせた2020年12月中旬。『雪山ステップアップ登山ツアー』でも登ることが予定されている黒斑山(くろふやま、長野県・群馬県)の登山口に、私たちYAMAP MAGAZINE編集部が到着したのは朝9時頃のことでした。前日までの大雪が嘘のように青空が広がり、一面新雪で覆われた山肌の白とのコントラストが冴え渡る中やってきたのは、今回のツアーを担当される登山ガイドの石川高明さんと武井滋幸さんのお二人。このお二人に、今回の初心者向けの雪山ツアーの概要や見所を説明していただきながら、実際のルートを辿ってみました。

雪上での正しい歩行、アイゼンの装着や使い方まで丁寧にレクチャー

「まずは転ばないこと」が何より大切と話す石川ガイド。夏山で歩き慣れている登山者でも、雪山になった途端に着雪の仕方が不自然になる人もいるようで、基本のキとも言える正しい雪上歩行からレクチャーしてくれました。また、アイゼンを装着する際に気をつけなければいけないポイントなども次々と説明。靴底の雪をしっかり払ってから装着することなど、現地で必要性を実感しながら学んでいけるのは、ツアーならではのメリットです。

雪面の傾斜に応じたアイゼンの使い方もわかりやすく教えてくれる

冬だからこそ温かさが嬉しいホットドリンクなど、冬山を楽しむコツが次々と

登り始めて体が少し温まったタイミングで、ガイドのお二人が少し開けた場所の雪を踏み固めたかと思うと、あっという間に休憩スペースに早変わり。手際良くバーナーでお湯を沸かして、温かい飲み物を入れていただきました(※新型コロナウィルスの拡大状況によっては、飲み物の提供などは変更になる可能性があります)。「バーナーでお湯を沸かすにしても、ポットでお湯を持ってきておいた方が時短ができて冬には向いているね」「甘さがある飲み物がオススメ」「女性陣は焼きマシュマロやってみる?中がトロトロになるんだ」など、冬でも楽しめる行動食や飲み物のティップスが次々と繰り出されます。

保温性の高い水筒で持ってきたお湯をバーナーで追い焚きするから、あっという間に熱々のお湯が。甘さがプラスされたカフェオーレは冷えた体の元気の源に

小休憩ではガイドさんを囲んでホットドリンクを飲みながらの団欒。バーナーを使った焼きマシュマロは、絶妙な色目をつけるには微妙なコツが必要!

また、ガイドお二人の幅広い知識と経験から繰り出されるお話一つひとつが面白く、指が冷たくないなら全部メモりたい!と思うような奥深さ。景色の素晴らしさや雪山の技術の習得もさることながら、山の文化を知ることや山を楽しみ尽くことを教えてもらえる絶好の機会だなと感じました。

絶景の雪山が目の前に!

黒斑山はお隣の浅間山を見渡せる絶好のロケーション。この浅間山、冬場は「粉砂糖をかけたガトーショコラ」と言われている

笹原に覆いかぶさったふかふかの新雪の上をスノーシューで歩いたり、やや勾配が急な斜面をアイゼンで登ったりしたその先には、この風景が待っていました。片側斜面により多くの雪をまとった浅間山の堂々たる山容です。雪山の醍醐味は、なんと言ってもその景色の美しさです。雪山は一度挑戦するとハマる人が多いというのは肯けます。この先、新雪期から厳冬期、そしてやがて春先の冬山へと姿を変えていく山々。皆さんは、どの山に、いつ、誰と登りますか?

開催概要:雪山初心者のために企画された【YAMAP✖️クラブツーリズム】のコラボツアー

今回、登山GPSアプリの「YAMAP」と、多数の登山ツアーの実績誇るクラブツーリズムの共催で、『気軽に雪山を楽しもう!雪山ステップアップ登山ツアー』を実施します。
※『気軽に雪山を楽しもう!雪山ステップアップ登山ツアー』詳細はこちら

夏山とは異なる準備が必要な冬山。ウェアやパッキングといった冬山登山の基本を学び、アイゼンや雪上歩行の知識も合わせて習得できる、雪山初心者の方に特におすすめの企画です。ツアーは全部で4回。第1〜3回は毎回異る雪山の初心者コースへ(日帰りコース)、最終の第4回は、もう一段階上を目指す人のための宿泊ツアーを予定。単発参加・全参加、いずれも可能です。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言の発出状況を鑑み、2月に開催を予定していた<車山>の雪山登山ツアーは中止することとなりました。3月以降につきましては全日程で引続き申込みを受付けておりますのでご検討ください。

開催概要

【参加対象者】雪山登山をこれから始めてみたい方、雪山登山初心者の方
【募集人数】 各回定員18名(参加者6名ごとにスタッフ1名同行)
【出発/集合】新宿駅や東京駅、登山口最寄りのJR駅など(詳細は、申し込みページに記載)
【参加費用】 日帰りツアー30,000円前後、1泊2日ツアー60,000円前後(詳細は、申し込みページに記載)
【必要な装備】通常の登山装備に加え、保温性の高いインナーや手袋、6本爪以上のアイゼン(無料貸出しあり)、ストックなど(詳細は、申し込みページに記載)

日程・対象の雪山

|第1回:2月20日(土)、2月21日(日)、2月22日(月)の3日程【日帰りツアー】
車山(長野県茅野市)1,925m
※本日程は開催中止となりました※

車山の山頂に到着すると八ヶ岳連峰の山並みが目に飛び込んでくる

|第2回:3月13日(土)、3月14日(日)、3月20日(土・祝日)の3日程【日帰りツアー】
黒斑山(長野県小諸市)2,404m

雪を被った美しい浅間山が目の前に迫る

|第3回:4月2日(金)、4月3日(土)、4月4日(日)の3日程【日帰りツアー】
北横岳(長野県茅野市)2,480m

北横岳では眼前に迫る八ヶ岳連峰と八ヶ岳ブルーの青空が出迎えてくれる

|第4回:5月2日(日)・3日(月)、5月4日(火)・5日(水)の2日程【1泊2日ツアー】
至仏山(群馬県片品村)2,228m

至仏山山頂からは雪解けを待つ尾瀬ヶ原と雄大な燧ヶ岳が見られる

※一部報道により、「Go To トラベルキャンペーン」延長の情報がございますが、具体的な内容、開始時期はまだ確定しておりません。詳細が決定しましたらツアー開催概要ページ(クラブツーリズムのホームページ)にてご案内します。
※ツアー日程の写真はクラブツーリズム提供

『雪山ステップアップ登山ツアー』担当の登山ガイドの皆さん

事前視察で案内してくれた石川高明ガイドと武井滋幸ガイドのお二人

今回の事前視察でYAMAP MAGAZINE編集部メンバーにも気さくに対応してくれた石川ガイドと武井ガイドに比留間ガイドを加えた3名が、今回の『雪山ステップアップ登山ツアー』を担当してくれます。「雪山は美しいということを伝えたい」と話すガイドの皆さんに、はじめての雪山でツアーに参加するメリットについて伺いました。

「どこを見たら楽しいか、どこを見たら安全か、どこを見たら美しいか、など見所がわかるのがガイドと一緒に山に登るメリットです。疑問に思ったことやわからないことをすぐ聞ける人がそばにいるということもツアーに参加する醍醐味。ツアーでは、どんどん話しかけて聞いてくださいね!」

左から石川高明ガイド、武井滋幸ガイド、比留間雄太ガイド

石川高明ガイド

八ヶ岳在住。テント泊、スノーシューが得意。4,000〜7,000mの山を登る『世界一周登山の旅』の途上、スイスのツェルマットやネパールに居住してトレッキングガイドを経験。現在は八ヶ岳の麓に移住して、ガイドをする傍ら地元観光をサポート。信州登山案内人。

武井滋幸ガイド

八ヶ岳を中心に北アルプスから関東地域まで、様々な自然の楽しみ方を感じられるガイドを心がけている。大学で勉強してきた生物学やその後の野外教育経験を活かして、そこにある自然の不思議や魅力を感じながら歩くような登山プラスαの体験を提供することが得意。 信州登山案内人。

比留間雄太ガイド

八ヶ岳を中心に活動する自然ガイド。以前ガイドをしていた屋久島も詳しい。苔や樹木、動物の生態を含めたガイドを心がけている。冬は自然観察しながらのバックカントリースキーをするのが好き。八ヶ岳の麓で30種類ほどの野菜、うるち米やもち米を作って家族四人で暮らす。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。信州登山案内人。

「いつかは雪山」という想いを強力にサポートしてくれるガイド3名と一緒に、「この冬」の雪山登山を実現してはいかがでしょうか!

写真/宇佐美博之

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。