美肌のプロに聞く、登山前後と最中の正しい日焼けケア

これからの夏山シーズンに向けて、欠かせないのが、日焼けケア。事前に日焼け止めを塗れば万事OKと思ったら大間違い! 実は日焼けケアは、登山前だけでなく、登山中や登山後も重要なのです。3つのシーンですべき日焼けケアについて、ヘルスケア&コスメブランド「fracora(フラコラ)」を展開する株式会社協和のビューティーアドバイザー・槇田友紀さんに教えていただきました。

2021.06.01

YAMAP MAGAZINE 編集部

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登山の日焼け対策は登る前から始まっている!


日差しの強い夏はもちろん、雪焼けしやすい冬や春に登山経験が多い人ほどおわかりかと思いますが、標高が高ければ高いほど、遮る空気分子が少なくなって紫外線が強くなります。

日焼けによるダメージは、肌の乾燥や老化だけでなく、皮膚ガンのリスクを高めることは、もはや常識。

実際に、山を登りながらUV指数を計測した実証記事についてはこちらをチェックいただくとして、本記事では、登山前後と登山中の具体的な日焼け対策について紹介していきます。

登山前の日焼け対策|肌ケア編

まずは、登山前の対策から。登山前日〜登山開始前にやっておくべき日焼け対策について、ヘルスケア・コスメブランド「fracora(フラコラ)」を展開する、協和のビューティーアドバイザー・槇田友紀さんに教えていただきました。

登山前の肌ケアアイテムとして。左から、メイク下地「モイスト フローラベース」/フェイスマスク「WHITE’st プラセンタ潤白マスク」(共に協和 フラコラ)

①登山前はフェイスパックで保湿する

「乾燥した肌は焼けやすくなります。たとえば、生魚と一夜干しの魚を焼いた場合、一夜干しの方が早く焼けますよね。水分が少ないと、そのぶん肌も体も紫外線のダメージを受けやすくなるのはそのためです」(槇田さん)

ということで、登山前日には化粧水をたっぷりつけたり、保湿パックをしたりして、肌をしっかり潤しておきましょう。

②ヘマチン配合のトリートメントで頭皮をケア

「紫外線でダメージを受けるのは肌だけではありません。紫外線で傷みやすい頭皮をケアするために、登山前日は、頭皮のケアをしておくのがおすすめです。髪のキューティクルを締めるために、髪のたんぱく質成分と結合する、ヘマチン(毛髪補修成分)配合のトリートメントをしておきましょう」(槙田さん)

③UVケアはメイク下地から

「登山当日のメイクは、SPF値50以上の密着度の高い下地を塗り、さらにフィット感のあるBBクリームを塗ったあと、最後にフィニッシュパウダーで仕上げるのがおすすめ。パウダーで仕上げることで、汗をかいてもメイクが落ちにくくなり、汗を通しながらも紫外線を弾いてくれます」(槇田さん)

④日焼け止めクリームはムラなくたっぷり塗る

「日焼け止めクリームを塗るときに忘れがちなのは、首の後ろや腕の裏側。紫外線は全方向から降り注ぐので、塗り残しのないように、たっぷりと塗りましょう。また、見落としがちなのが、頭皮。分け目が日焼けすることで、薄毛の要因にも。事前にスプレータイプの日焼け止めをした上で、帽子を被りましょう。それから唇も日焼けしないように、忘れずにUVカットタイプのリップクリームを塗っておくことが大切です」(槇田さん)

登山前の日焼け対策|服装・持ち物編

そして日焼け対策として、事前に用意したいアイテムは、こちら。

・日焼け止め(ウォータープルーフタイプとスプレータイプ)
・帽子
・サングラス
・アームカバー(長袖を着る場合は不要)
・フェイスガード
・UVカットタイプのリップクリーム
・フィニッシュパウダー

これらを正しく活用するために、次は登山中の日焼け対策について、具体的にレクチャーいただきました。

登山中の日焼け対策

①汗をかいたら日焼け止めを塗り直す

「登山前に汗水に強いウォータープルーフタイプの日焼け止めクリームをたっぷり塗って、肌に密着させておくことは大前提。その上で、登山中も、少なくても1〜2時間ごとに塗り直すことが大切です。登山中は、メイクの上からかけられるスプレータイプの日焼け止めが手軽で便利。肌の汚れが気になる場合は、スプレー化粧水や化粧水を含ませたシートを持って行き、余分な汗やほこり、皮脂をふき取ってから、日焼け止めを塗り直しましょう。UVカットのリップクリームを塗り直すのもお忘れなく」(槇田さん)

日焼け止めクリームを塗るときの鉄則「ムラなくしっかり塗り込む」は、登山中も同様に守るべし

手軽で便利な「スプレータイプ」も試してみたい。写真は槙田さんも愛用する【WEB限定】WHITE’st 美白UVカットヴェール ハローキティ

②こまめに水分補給する

「登山中、体が乾燥すると肌も焼けやすくなるので、水分はこまめにしっかりとりましょう。水筒にレモンなどをあらかじめ入れておいて、ビタミンCを一緒にとるのもおすすめです」(槇田さん)

そのほか、絶対に焼けたくない!という人は、①②の対策をした上で、つばの広い帽子やフェイスガードで顔を覆って完全にカバーしましょう。

登山後の日焼けケア

いろいろ対策をしても、山ではどうしても紫外線を浴びてしまうものです。結果、肌がほてったり、赤くなったりすることも。

槇田さんによれば、「その日の日焼けはその日のうちにケアする」ことが大切だといいます。以下の登山後のアフターケアで、しっかり日焼けした肌をお手入れしましょう。

①冷蔵庫で冷やした美白系マスクでパック

「肌が赤くなるなどの自覚症状がなくても、紫外線を浴びた肌を冷やして、炎症を抑えてあげましょう。事前にマスクを冷蔵庫で冷やしておいて、パックします。その際、美白系のコスメを使うのがおすすめです」(槇田さん)

登山後、紫外線を浴びた肌や髪のケアアイテムとして。ヘアケア原液「プロヘマチン原液」/フェイスマスク「WHITE’st プラセンタ 潤白マスク」(共に協和 フラコラ)

②ビタミンCやビタミンA、コラーゲンのサプリやドリンクを飲む

「紫外線による肌へのダメージ対策として、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンAのサプリメントやドリンクをとりましょう。また、コラーゲン入りのサプリメントやドリンクもセットでとると理想的です」(槇田さん)

そのほか、肌だけでなく、髪にも紫外線によるダメージを受けています。

「登山前の日焼け対策」同様、槇田さんおすすめは、ヘマチン配合のトリートメントをすれば、髪のダメージをケアできるとのことなので、こちらもぜひお試しを。

ついつい登山前や後に偏りがちな日焼け対策ですが、ビューティーアドバイザー・槇田さんの指南により、登山前後も含め、登山中のケアの大切さがわかりました。

もっとも疎かになりがちな登山中は、こまめに休憩中しながら、水分補給と日焼け止めクリームの塗り直しをセットでするのがおすすめ。

事前にお気に入りのアイテムを揃えておけば、アフターケアが楽しみになるかも。株式会社協和が展開するヘルスケア&コスメブランド「fracora(フラコラ)」には、日焼け・紫外線対策に役立つアイテムがたくさん。公式サイトをチェックして、今年こそ日焼け知らずの夏山シーズンを迎えましょう。

取材協力/株式会社協和、EDIT for FUTURE 写真/駒田達哉

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登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。