富士五湖発・新アウトドアブランド5LAKES&MT

INDEX

トレイル、パドルスポーツ、ベースキャンプなどのアウトドアライフを通し、自然と触れ合う喜びの体験や感覚を提供する、注目の新アウトドアブランド、5LAKES&MT。

店舗外観

2018年4月、同ブランド初の直営店舗が「5LAKES&MT」というその名の通り、富士五湖エリアにオープンした。

小さいけれど、愛情のこもったDIY店舗

5LAKES&MTの直営店は、河口湖の近く、オルゴールの森美術館の駐車場内にある。平日にも関わらず多くの観光客で賑わうこの場所は、付近のエリアでは抜群の立地だ。話を聞けばトレーラーハウスをベースに改造をしたらしく、そのほとんどが同ブランドのナビゲーター木村東吉氏らによるDIYだという。温もりあるウッドテイストの店内には、発表されたばかりの新製品がずらりと陳列されていた。

河口湖オルゴールの森美術館

店舗内の様子

5LAKES&MTは、三陽商会初のアウトドアライフスタイルブランドだが、このブランドは「木村東吉」という男なくしては存在しない。東吉氏はオープン記念の挨拶で、アメリカで最大級の規模を誇る老舗アウトドアショップ「REI」の歴史(ピッケルから始まったショップなので、最初の志を忘れぬよう全店舗の入り口の取っ手がピッケルになっている)になぞらえて、「この日のことを忘れず、5LAKES&MTを育てたい」とブランドへの想いを語った。また、三陽商会の岩田社長も、東吉氏との絆を力強い声色で述べていた。

左:三陽商会岩田社長 右:木村東吉氏

敢えてローテクも。美学のあるデザイン

富士五湖。湖とそれを囲うように続く山々、そして圧倒的な存在感を放つ富士山。この景色と自然に惚れた木村東吉という男は、そのライフスタイルをどのようにブランドに落とし込んでいるのだろうか。

西湖から眺める山々

2018年には60歳を迎える東吉氏。アドベンチャーレースからオートキャンプまで、幅広くアウトドアを楽しんでいる。

そのヒントになるのが、”ハイテクだけではなく、ローテクも使って良いものをつくる”というプロダクトの方向性だ。

5LAKES&MTは、70年代の「ヘビーデューティー」という概念がベースになっている。ヘビーデューティーとは、ハードな用途に耐えるという意味合い。当時はメリノウールやオイル加工などの自然素材や技術を使うことが多かったようだ。

現代となっては、耐久・吸水・防水性などを出すために、最新の化学繊維が使われることが多い。同ブランドはハイテクも取り入れながら、言わばローテクで自然由来のものも使う。自然そのものを楽しもうといった、ブランドの美学・哲学が色濃くプロダクトに反映されている。店内に並ぶウェアに触れてみると、その質感から温かみを感じることができた。ウェアの色使いもレトロチックなのが印象的だ。

オイルドタッチクロス マウンテンパーカー

5LAKES Tシャツ

また、東吉氏はこう語る。

「5LAKES&MTのウェアでは、8,000m級の山は登れない。しかし、日本の2,500〜3,000m級の山であれば、快適に過ごせるようになっている」

世界中の自然の中を歩いてきた上で、日本の自然の中での生活を選び、日本の山の標高に合わせてウェアをつくる。その姿勢すべてから、東吉氏の日本の自然への愛が溢れている。

フィールドの説明をする東吉氏

3月には、標高差約3000mのトレイル、グランドキャニオンの「Rim To Rim To Rim」を踏破した東吉氏。メキシコの走る民族、タラウウマ族(この民族に興味があれば、名著「BORN TO RUN」を見るといい)についても触れながら、「歩く」ことや「走る」ことに対する自身のこただわりを語っていた。その中で生まれた「走れるトレイルサンダル」などの面白い切り口の品々も目が離せない。

トレイルサンダル

ブランドの今後の展開については、夏物や小物を増やしていくとのことだ。また、東吉氏は自らの手で、富士五湖に新しいトレイルコースをつくっている。このコースが完成すれば、「富士五湖」というライフスタイルがより豊かになり、このブランドの魅力もさらに増してくることだろう。

店舗名:5LAKES&MT河口湖店所在地:山梨県南都留郡富士河口湖町河口2847-1(オルゴールの森美術館駐車場内)
電話番号:0555-73-9535
営業時間:11:00~18:00
定休日:火、水(祝日は除く)

公式サイトはこちら:http://www.5lakesmt.com/