YouTubeチャンネル「やまくっく」で登山の魅力を発信しているやぎちゃんが、ミヤマキリシマ咲き乱れる6月の九重・平治岳へ。山友2人とともに、のんびり日帰り登山を楽しみました。その様子をレポートします。
2021.07.24
やぎちゃん
会社員・登山YouTuber
成田空港から大きく揺れる飛行機で2時間、3年ぶりの福岡空港に降り立った。6月初旬、九州に訪れた理由はふたつ。この時期にだけピンクに染まるという九重と、東京に転勤して以来なかなか会えていなかった友人2人との再会だ。水場も温泉もあり広くて快適な「坊ガツルキャンプ場」で宴を楽しんだ後、朝駆けでご来光を堪能する…予定でいた。
3時間弱、空港からレンタカーを走らせる。登山口の長者原ビジターセンターについた昼過ぎには、朝から降っていた雨はより強くなっていた。
ん。待てよ? 坊ガツルまでの道はぬかるむ。雨の中を歩きテントを張ってドロドロになり、着替えもないままびちょびちょのテントを持ち帰り飛行機に乗るか、、、と考えたところで、全員一致で車中泊に変更。平治岳までの日帰りは約8時間のロングコースになるが、明日の自分達の頑張りにかけることにした。
午前5時、ゴソゴソと準備を始め登山口へ。
偶然、YAMAP大村さんに遭遇(初対面)、『さあ、三俣山に扮して』と。写真を撮ってもらった。
実は3人とも、九重に訪れるのは3度目。勝手知ったりで、ズンズン進む。坊ガツルまでの道のりですれ違う方がみんな、見頃みごろと言うので期待に胸が膨らむ中、ワンちゃんを連れたおじさまに、面白い話を教えてもらった。
【数千本のピンクの中に、1本だけ白いミヤマキリシマがあるらしい】
なんと!(なんだその動画のネタになりそうな!と正直思った。)
一年のうち、たった数週の間だけ乙女色に彩られるくじゅう。ぴったりの時期に訪れるだけでもハッピーなのに、それに加えて奇跡の1本だけを探すことができるなんて、、。
地元民なら周知の事実なのかもしれないが、この情報を教えてくれたおじさまに出会えただけで、昨日の雨やキャンプの中止や、車中泊全てに意味があったんだなと感じていた。
そんなこんなで泥沼を超え、坊ガツルにたどり着く。お昼までの間食には、手作りの山小屋だんごを当てにして法華院山荘へ。
ショーケースには、オーナーさん手作りのたくさんのオリジナルグッズが並ぶ。
この時、私は法華院オリジナルの黄色巾着が欲しかったのだが、品切れ、、。悲しい顔をしていると、オーナーさんがやってきて、「作って送りますよ!」と。しかもサイズもどうする?と聞いてくれたので、YouTuber必須のスマホバッテリーを入れる袋をオーダさせていただいた。オーナーさんは優しく、女神のよう。次来た時は、必ず泊まります。お世話になりました、、
法華院温泉山荘の宿泊は、ひとり6,000円~10,000円。温泉も最高なので、みなさまも是非!
ほっこりした気持ちで小休憩を取った後、一番見頃を迎えている(+白いミヤマキリシマ情報もある)平治岳へ。
登山口からは普通の里山のような、地道な道が続く。が、大戸越を過ぎると景色は一変する。なんと!!山頂まで向かう山肌が一面ピンクに!
様々な高山植物が咲き誇る本州のアルプスとは違った、かわいいお花の絨毯。優しい雰囲気に包まれて、数年越しの憧れの景色はこれだったんだとひとしきりはしゃいだ。
山頂の山識には、やぎ流の感動を表したつもりのハグ。
そして、写真映えのする岩やお花菜畑ゾーンは1,643mの山頂より少し離れた場所で。
名残惜しい気持ちでいっぱいになりながら、日帰りになってしまったので、そのまま5時間以上歩き、長者原ビジターセンターまで即下山した。
ところで、おじさまに教えてもらった、たった一輪のミヤマキリシマ。ちゃんと見つけてきた。下山道のすみにポツンと咲いていたこの真っ白なミヤマキリシマに、大切なお願い事をして、帰ってきた。
キャンプはできなかったけど、久しぶりの友人と再開し、ミヤマキリシマの群衆に癒され、ただ幸せな連休になった。視聴者様には、どんなふうに公開しようか。帰ってからの動画編集も、楽しみの続き、幸せの連鎖である。ぜひ、動画もチェックしてみてください!
【車中泊】登山女子が3人も、狭い車内で夜を明かす。感動の再会キャンプのハズが何故!?
日帰り登山【九州百名山】山ガール達がくじゅうを探検!幻の白いひと株を探すが、、〈法華院温泉・平治岳〉