米国ポートランドで誕生したアウトドア・フットウェアブランド「KEEN」と「YAMAP」のコラボで、2月16日からスタートした「トラベルトレイル活動日記投稿キャンペーン」。「トラベルトレイル」とは、日本各地のトレイルを歩き、その土地の文化に触れることで、アウトドアをもっと広く、深く満喫しようという「旅の楽しみ方」のこと。本記事では、大好評のまま終了したトラベルトレイル活動日記キャンペーンの内容と、気になる受賞作品を発表します。YAMAPユーザーならではの一期一会の旅の数々をご覧ください。
2021.10.26
YAMAP MAGAZINE 編集部
「トラベルトレイル」とは、KEENが提案する新しいアウトドアの楽しみ方のこと。国土が南北に細長く温暖で湿潤な日本列島は、変化に富んだ山や川、海と豊かな自然に恵まれています。そこに住む私たち日本人は、古くから自然を愛し共生しながら、文化を育んできました。
「トラベルトレイル」は、そんなこの国の“道”を歩いて、地域の食や文化にも触れることで自然や風土を深く満喫しようというものです。
これまでYAMAP MAGAZINExKEENの共同企画では、
以下の4つのトレイルを紹介してきました。
①日本が世界に誇る巡礼のトレイル・世界遺産の熊野古道を歩いた「熊野古道」編【ハイカーズデポ・土屋智哉】
②大迫力の富士山を楽しむ富士吉田セクションを歩いた「東海自然歩道」【モデル、アウトドアブランドディレクター・新田あい】
③日本のロングトレイルの先駆けであり、この夏新しく開設された延伸ルートを歩いた「信越トレイル」【俳優・井之脇海】
日本列島の中心を走る「中央分水嶺」を踏破する「霧ヶ峰・中央分水嶺トレイル」【モデル、Youtuber・山下舞弓】
そんなトラベルトレイルですが、日本全国には、まだ私たちが取材していない数多くのトレイルが存在しています。今回実施した「トラベルトレイル活動日記投稿キャンペーン」を振り返ってみると、日本にはこんなにも多くの自然や食べ物、文化を体感できるトレイルがあることが見えてきました。その中から審査を経て、見事入選した全15名のうち、10名の珠玉のトラベルトレイル活動日記を紹介します!
タイトル:礼文島【いざ、さいはての花の浮島へ】
アカウント名:Ru
撮影場所:北海道
撮影開始日:2021年7月10日
活動詳細(要約):
仙台から3泊4日の予定で利尻・礼文島を訪れたRuさんは、「飛行機、宿、バス、フェリー、レンタカーの手配。そして、利尻・礼文の本を熟読。ロケ地になった映画「北のカナリアたち」も見ました(笑)」と、事前の準備も万端。礼文島では、美味しすぎる最高の夕食と2段うに丼に舌鼓を打ち、旅の目的のひとつだったレブンウスユキソウにも会えたとのこと。
「一生に一度だと思って礼文島を訪れましたが、やっぱりレブンアツモリソウにも会いたいので、再訪したいと思います。1泊2日では、やり残したことがたくさんあるので、次回はゆっくりと楽しみたいなぁ」と、旅の感想を締めくくっていました。
YAMAPからのコメント:
日本で最も北にある島、礼文島に自生する高山植物は、なんと300種。Ruさんはその最盛期に訪れただけあって、色とりどりの花々が本当に美しかったようです。そして、今朝獲れのウニにホッケの煮つけ、味噌バター鍋など、礼文島でしか味わえないような絶品グルメも羨ましい限り。翌日は、日本百名山の利尻富士に登頂し、ウニ漁まで挑戦されたとのこと。これからも山登り☓絶品グルメのトラベルトレイルを楽しんでください。
タイトル:ワタスゲの草原を歩いた八幡平
アカウント名:イサリオ
撮影場所:秋田県・岩手県
撮影開始日:2021年7月4日
活動詳細(要約):
秋田駒ケ岳登山の後、湯治場のお宿に宿泊し、八幡平の周回コースへと向かったイサリオさん。仲間5人との山行では前日の曇り空が嘘のように晴れて、岩手山や秋田駒ヶ岳など周囲の山々のパノラマが素晴らしかったとのことです。
「コース上には色々な高山植物が咲き、百花繚乱でした。なかでもワタスゲはちょうど見ごろで、白いほわほわした花がジブリの世界のよう。山頂のやぐらからの景色もよかったです」とその感激を表現されていました。
帰りは盛岡に立ち寄り街を散策。ヨーロッパの建物のような雰囲気ある岩手銀行赤レンガ館などをめぐり、素敵な街歩きを堪能されたとのこと。旅の締めくくりは、盛岡冷麺と焼肉でお腹もいっぱい。大満足の山旅だったようです。
YAMAPからのコメント:
東北地方の山々が雪解けを迎える初夏は、八幡平の高山植物が一斉に花を咲かせるベストシーズン。ワタスゲはもちろん、シラネアオイやイワカガミもきれいです。登山後には温泉、そしてレトロモダンな岩手銀行赤レンガ館を見学した後は、フィナーレに盛岡冷麺と焼肉。盛りだくさんな内容のトラベルトレイルは、さぞかし充実していたのではないでしょうか。イサリオさんは、普段からお花や景色の写真を撮って、地元グルメや温泉を楽しむ登山を実践されているそうです。次のトラベルトレイルの投稿も楽しみです。
タイトル:神の住む花の楽園 月山
アカウント名:ねこねこ
撮影場所:山形県
撮影開始日:2021年6月16日
活動詳細(要約):
「天気予報は何処も不安定…、でも月山だけは1日晴れマーク」ということで、天気予報を信じて月山に出かけたねこねこさん。いつか歩いてみたいと思っていた湯殿山コースにチャレンジしますが、雪解け水で登山道はまるで川のよう。「ヌルヌルで滑りやすく私にとっては一番の難関。怖すぎて半泣き。ここでかなりの時間を使っちゃった」とのこと。しかし、たどり着いた山頂には、素敵なお花畑が待っていました。「今まで7月に登っていたからか、ここまでのお花畑に出会うのは初めて。山頂は雷雨になっちゃったけど、ステキな景色を見る事ができました。月山サイコー! 」と感激の様子を伝えてくれました。
YAMAPからのコメント:
雪解け水でヌルヌルと滑る登山道を歩くのは、大変でしたね。でも、頑張ったからこそ、山頂付近の見渡す限りのお花畑の絶景をより美しく感じられたのでしょう。花が咲く季節が限られている高山植物との遭遇は、まさに一期一会。一生に一度の出会いというのは、トラベルトレイルの醍醐味のひとつだと思います。四季折々の風景を求めて山を歩き続けるねこねこさんが、次にどんなトラベルトレイルを投稿してくださるのか楽しみです!
タイトル:鎌倉散歩
アカウント名:かぐや姫
撮影場所:神奈川県
撮影開始日:2020年12月7日
活動詳細(要約):
紅葉を求めて鎌倉へ向かったかぐや姫さん。今年は毎年恒例の鎌倉歴史散歩のイベントが中止になったため例年とは違い、気ままな鎌倉散策を楽しんだようです。「まずは北鎌倉駅から円覚寺。紅葉もよかったのですが、門前の眠り猫がたまらなくかわいかったです(笑)。紅葉の時期だけ公開されている明月院の庭園では、紫陽花と紅葉という珍しいコラボが見られました。建長寺は、半僧坊へ上がっていく石段のあたりが、紅葉の見どころ。そして最後の鶴岡八幡宮では、イチョウもきれいに黄葉しており花手水もかわいかったです」と古都鎌倉の風情を伝えてくれくれました。
YAMAPからのコメント:
秋の優しい日差しを浴びてキラキラと輝くモミジやイチョウが、本当にキレイですね!まるで、絵画のようです。木漏れ日の中で傘立てにぽつんと1本だけ刺された傘や逆光でとらえた紅葉の様子など、何気ない風景を切り取った写真も実に魅力的。アウトドアフィールドだけじゃなく、日常の中でもトラベルトレイルな瞬間を見つけられることを教えていただきました。極めつけは、まどろむ眠り猫。写真を見ているだけで、ほっこりした気分になります(笑)。
タイトル:マトネ・真砂の峰(佐渡島ぶらり旅)
アカウント名:山キョン
撮影場所:新潟県
撮影開始日:2021年8月20日
活動詳細(要約):
お盆休みに3泊4日で佐渡島へ出かけた山キョンさんは、山野草や高山植物の名所、ドンデン高原に登り、温泉に入ったり、島中を散策したりと島旅をしっかりと満喫されたようです。滝や棚田の景色を満喫しつつ訪問したのは、島の南端にある「北雪酒造」。「大人の社会科見学や試飲もたくさんできました」と大満足の様子です。そして、最後の夕食はお寿司屋さんで、奮発してのどぐろと大トロをオーダー!「佐渡島、良いところでした。あれ、なんか忘れてる。佐渡島に来た真の目的は、YAMAPバッチ!最終日にフェリー乗り場でちゃんとGETして帰りましたとさ」と日記を締めくくっていました。
YAMAPからのコメント:
爽やかな緑が一面に広がるドンデン高原は、お天気にも恵まれて本当に気持ちよさそうです。そして、吸い込まれるような青い海。まさに島旅ならではの絶景ですね。旅の締めくくりは、酒造見学とのどぐろのお寿司。「めちゃうま」だったとのことですが、新潟県ならではの名物を思う存分満喫されたんですね! その土地ならではの自然と食文化に触れた山キョンさんのトラベルトレイルは、写真からも楽しさが伝わってきます。
タイトル:富士山ゼロからの戦い 吉原駅-富士塚-村山古道-富士宮口登山道-剣ヶ峯-吉田口登山道-浅間神社-富士山駅
アカウント名:まこ
撮影場所:静岡県・山梨県
撮影開始日:2021年7月21日
活動詳細(要約):
まこさんが息子さんと2人で挑戦したのは、海抜ゼロメートルからの富士山登頂。しかも登頂後は、吉田口から浅間神社まで下る68.7kmの超ハードなコース。「海から歩ききったら、きっとお互いの今後の自信に繋がるとの想いで、通り抜け大作戦決行しました!あっという間の4日間。無事に歩けたという達成感!終わってしまった寂しさ……。今回のこのチャレンジで富士山はしばらく見るだけのお山だと思っていましたが、知れば知るほど惹かれるお山であり、また登山にきてしまいそうなのでした」と充実の二人旅の様子をまとめられていました。
YAMAPからのコメント:
今や富士山といえば五合目からの登山が一般的ですが、昔の人たちは海から歩いたんですよね。そんな先人たちの足跡をたどりながらの山旅を、大変ながらも楽しんでいる様子が写真からも伝わってきました。富士山という超メジャーな山でも、自分でテーマを見つけることで新たな楽しみを見出すことができる。これこそまさに「トラベルトレイル」です。途中で少し疲れ気味に見えた息子さんの顔が、ゴール後はたくましくなっていたのが印象的でした(笑)。
タイトル:熊野古道 中辺路(滝尻〜那智大社)
アカウント名:あきやま
撮影場所:和歌山県
撮影開始日:2021年3月19日
活動詳細(要約):
昨年、熊野古道の小辺路をコンプしたあきやまさん。今年は、シューズをKEENのリッジフレックスに新調して中辺路に挑戦! 古道らしい密度の濃い森や川湯温泉を満喫し、ゴールの那智の大滝まで楽しく完歩されたとのこと。「以前は、足裏の水膨れに悩まされおり何とかしたいと思っていました。新しく履いたリッジフレックスは、1日歩いても足の疲れが少ないです。以前は、足裏に鉄板を押し当てられている様な疲労感にも悩まされていたのですが、今回は全くありませんでした。熊野古道トレイルで期待通りの働きだったので、今後のトレイルが楽しみです」とKEENのシューズにも大満足の様子です。
YAMAPからのコメント:
“歩き続けること”を追求したKEENのリッジフレックスは、全行程75kmという中辺路コースでも、きっと力強い相棒として活躍してくれたと思います。現在は、週末に関東の山々で登山を楽しんでいるというあきやまさんですが、今後はロングトレイルに挑戦したいとのこと。歩行時に生じる足の圧迫を軽減することに着目して開発されたKEENのリッジフレックスで、日本中のトラベルトレイルを歩いてもらえたらと思います!
【KEEN着用モデル】リッジ フレックス MID ウォータープルーフ
タイトル:暑い中のご褒美 立花山 大一足.小一足.立花山.三日月山
アカウント名:mint7332
撮影場所:福岡県
撮影開始日:2021年7月1日
活動詳細(要約):
福岡の立花山(367m)は、市内からのアクセスもよく、特別天然記念物のクスノキ原生林もあることから登山初心者に人気の山。mint7332さんによると、真夏の低山歩きは少し暑かったとのことですが、山頂ではオレンジ色のヤブカンゾウが出迎えてくれ、玄界灘と福岡市街の展望を堪能されたようです。「今回の山行の目的のひとつは、KEENのリッジフレックスの初おろしでした。これまで、山に行くと頻繁に爪が内出血していたので新たな靴を探していたところ、つま先の丸いリッジフレックスと出会いました。歩き終えた感じは調子がよかったので、長いお付き合いになるといいな~と思っています」と、リッジフレックスの使い心地をレビューしてくれました。
YAMAPからのコメント:
子供が産まれたのをきっかけに買った一眼レフを持って山を楽しんでいるというmint7332さん。レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているタシロランを始めとしたお花の写真がキレイです。ところでKEENのリッジフレックスの履き心地は、その後いかがでしょうか。屈曲部に蛇腹機能を搭載することで疲れにくい構造になっているので、どんどん足に馴染んできたのではと思います。これからもリッジフレックスで、素敵な写真がいっぱいの活動日記を待っております。
タイトル:小6男子 山旅 12日間「九州へ行って来ました」
アカウント名:ゆうぼー
撮影場所:広島県、山口県、福岡県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県
撮影開始日:2020年1月7日
活動詳細(要約):
2019~20年の冬休みに父(ゆーぼーさん)と小6の息子(なおっちさん)は、12日間の九州山旅に出かけました。阿蘇山や霧島山、由布岳といった山に登るだけでなく、関門海峡の海底トンネルを歩いて越えたり長崎の夜景を鑑賞したりと、いい思い出作りができたとのことです。「なおっちは最後まで元気良く旅を続けました。ゆうぼーにとってはそれが一番嬉しく感謝の思いでいっぱいです。今回の経験が将来に何らかの糧になればいいと思います(ゆうぼーにとっても)。活動記録をダイジェスト版のように写真を並べて見ました。写真枚数が多く恐縮ですが御覧いただけたらうれしいです」と親子の絆を深める旅になったようです。
YAMAPからのコメント:
槍・穂高連峰に親子二人で登ったのをきっかけに、親子で全国の山々を仲良く登っているゆーぼーさんとなおっちさん。12日間の九州冒険旅行は、なおっちさんの小学生最後の冬休みの忘れられない思い出になったのではないでしょうか。日本各地を旅したことは、きっと自分自身の視野を広げることにつながるはずです。中学生になってからも、おふたりでトラベルトレイルを楽しんでください!(今年の9月20日に、親子一緒に百名山登頂を達成したとのこと。おめでとうございます!!)
タイトル:淀川登山口-宮之浦岳-白谷雲水峡
アカウント名:miiko
撮影場所:鹿児島県
撮影開始日:2021年5月22日
活動詳細(要約):
今年の5月下旬、miikoさんはヨガ友さんと屋久島の宮之浦岳縦走と島内一周の山旅へ。宮之浦岳の山頂は残念ながらガスに包まれていましたが、屋久島石楠花や縄文杉との出会いに感動したとのこと。「とくに太鼓岩からの眺めが、もう最高〜。後ろ髪を引かれて、なかなか離れられませんでした!」と、臨場感たっぷりに登山の様子を伝えてくれています。。旅の後半は、屋久杉博物館や世界遺産センター、温泉三昧に美味しい地魚のお寿司と盛りだくさん。「山に温泉に、美味しい地の物を楽しんだ充実の屋久島旅。5日間の山旅のお供は、KEENのシューズでした!というか最近はいつもKEEN。また屋久島に来たら、次回はモッチョム岳や他のお山に登りに行くよ!」と早くも次の山旅を計画されているようです。
YAMAPからのコメント:
4泊5日の屋久島旅。曇り空に覆われた宮之浦岳からの展望はちょっと残念でしたが、太鼓岩からの眺めがバツグンですね。お友だちとふたりでヨガのポースを決めて、ココロもカラダもキレイになったんではないでしょうか。ヤクシカや彩雲などレアキャラと出会えたのも、かけがえなのない思い出ですね。きっとKEENのリッジフレックスは、そんな素敵な山旅をちゃんとサポートしてくれたと思います。次回の屋久島旅もリッジフレックスをお供にエンジョイしてください!
【KEEN着用モデル】ターギーⅡ MID ウォータープルーフ
日本各地のトレイルを歩いて愉しむ。そのためには、長時間歩き続けても疲れを感じにくいシューズが欲しくなります。そして、トレイルやシチュエーションに合ったシューズをチョイスするのも、歩き旅を快適にする大切なポイント。KEENには、熊野古道、東海自然歩道、信越トレイルの記事でも紹介した、蛇腹パーツを屈曲部に配したトレッキングシューズ「リッジ フレックス」コレクションや、霧ヶ峰・中央分水嶺トレイルで紹介している「ターギーⅡ」をはじめ、多様なライトハイクシューズが揃っています。あなたもKEENと一緒に「トラベルトレイル」に出かけてみませんか?
※新型コロナウイルスの状況や拡大防止への対応は、お住まいの地域によって異なります。国や自治体、関連機関の最新情報を参考に、安全を心がけた登山をしましょう。 コロナ禍における登山についてのYAMAPの考えはこちら
文=大関直樹