山ごはんで栄養補給!食欲がなくてもあっさり食べられるレシピとは

秋山シーズンも深まってきました。この季節は寒暖差が激しくて体調を崩しやすいシーズンでもあります。「暑さ&寒さ対策」と「栄養補給」をしっかり心がけて安全登山を楽しみたいものです。
そこで、今回は山に登ると食欲がなくなるという人でも、あっさり食べられて、登りで暑くなった体をクールダウンする「山で楽しむ、ラッシー」と、体を温める「おにぎりで簡単!即席サムゲタン」の2品のレシピをご紹介します。

ヤッホー‼さん&shihoの山ごはんを始めよう#12連載一覧はこちら

2021.10.28

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

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山で食欲がなくなるのは何故?

ヤッホー!!さん: う~ん、今回は僕にとって、ある意味いちばん難しいテーマといえるだろうね。

shiho:そうだね、これまで食欲がなくなったことなんて無いもんね~(笑)。
私は食欲がなくなる気持ち分かるよ。なんか胃が食べ物を受け付けないって感じ。でも、必要なエネルギーはしっかり摂りたいから無理に食べようとして、かえって体が重たく、だるく感じちゃう。

ヤッホー!!さん:強度の高い運動をしたとき、体を動かす筋肉(骨格筋)に酸素や栄養を送るために大量の血液が流れていく。その結果、胃や腸などへの血流が減って、消化機能が低下してしまうんだ。

shiho:そんなときに、油脂分が多い食事をしたら消化不良になるよね。できる限り胃腸にやさしい消化に良いものを食べたほうが良さそう。でも、ヤッホー!!さんみたいに山に登っても全く食欲が落ちない人もいるよね。

ヤッホー!!さん:もちろん個人差はあると思う。とはいえ、慣れがあるのも確かだよ。しっかり登山を続けていれば、案外ちゃんと食べられるようになるんじゃないかな。実際、軽度の運動では胃腸の血流減少はあまりみられないんだ。つまり、体力がつけば、その分だけ食欲も落ちなくなるはず!さぁ、みんなでトレーニングだっ!

shiho:……。(汗)

コース選びも大切。食欲が落ちない程度の山を選んで、しっかりと栄養摂取することを心がけよう

山ごはんを食べないという選択はあり?

shiho:胃が受け付けないからと言って、何も食べないで登り続けるのはよくないよね。エネルギーを補充するためにも、何か口にしないとね。

ヤッホー!!さん:そうだね。口にさえできれば、「山ごはん」を作って食べることにこだわらなくてもいいと思う。僕自身、山の中で調理するのはテント場などの目的地に到着してからなので、昼間は行動食(詳しくは「#05 登山・ハイキングの必需品「行動食」の選び方と手作りレシピをご紹介!」を読んでね)だけで過ごすことのほうが多いよ。

山岳地帯では天候の急変などに備え、食事に長い時間はかけられない。行動食で効率よく栄養補給しよう

shiho:行動食としてエネルギーゼリーなどをいくつか持って行けば、食欲が落ちていても栄養補給できるよね。調理しないのであれば調理道具も減らせるし。

ヤッホー!!さん:だからといって調理道具を一切持っていかないのはNG。急な気温低下などのアクシデントに備えて、お湯を沸かして体を温めることができる程度の装備は必須だということを忘れないでほしいな。

この時期、冷たい飲み物を飲んでも大丈夫?

shiho:秋山のシーズンとはいえ、低山ではまだまだ暑くなる日もあるよね。暑いと余計に食欲がなくなるんじゃないかな~。

ヤッホー!!さん:僕の場合、暑くなりそうな日はスポーツドリンクを凍らせて持っていくことも多いよ。
熱中症の予防で考えるなら、冷たい飲み物で体を内側から冷やすことは効果的ともいわれているんだ。競技スポーツの世界では熱中症対策としてアイススラリー(シャーベット状に凍らせた飲料)を飲むことが一般的になりつつあるよね。

shiho:でも、激しい運動することで消化機能が低下しているんだから、冷たいもの飲むこと胃腸の温度が下がって、食欲不振やだるさに追い打ちをかけちゃうんじゃないかなぁ?

ヤッホー!!さん:結局、個人差があるってことだよね。無理はせず、徐々に試していくっていうのが大事なんだろうね。

あっさりレシピ①「山で楽しむ、冷たいラッシー」

冷凍庫で凍らせておいたヨーグルト(150g )を保冷バックに入れて山へ。およそ5時間(気温25℃)で、シャーベット状に。もっと長い山行時には保冷剤などを入れて調整

shiho:ではここからは私が、食欲がなくても栄養補給しやすいおすすめレシピをご紹介します。暑くて食欲のないときには、冷たいラッシーで栄養補給すれば、爽やかにリフレッシュできるかもしれませんね。

*材料(1人分)
・無糖ヨーグルト:150g
・はちみつ:大さじ1
・牛乳:100ml
・お好みのフルーツ:適量
・冷凍マンゴー・冷凍ブルーベリー・キウイフルーツなどがおすすめ
・レモン汁:小さじ1

*つくり方(調理時間:約5分)
【下準備】
・冷凍可能なシェイク出来るボトルに無糖ヨーグルトとはちみつを入れて良く混ぜ、冷凍しておく
・山行当日の朝に取り出して、お好みのフルーツも加え、牛乳・レモン汁と共に保冷バッグに入れておく
(無糖ヨーグルトは冷凍すると分離してしまうので、はちみつや砂糖などの糖分を加えてください。ジャムなどを入れてアレンジするのも良いです)

【1】ヨーグルトがシャーベット状もしくは冷たい状態に解凍されたら、牛乳・レモン汁を加えて良くシェイクする

ヤッホー!!さん:うん、おいしい!!甘さも酸味も丁度いいよ。いい感じに冷えているから暑い日に食欲がなくなる人でもどんどん飲めちゃうね。

shiho: ただ…おいしいからといって冷たいものを飲み過ぎると、かえって胃腸の調子が悪くなる人もいるので、注意してくださいね。

あっさりレシピ②「おにぎりで簡単!即席サムゲタン」

shiho: 食欲が湧かないけれど体の為に何か食べなくては、という時におすすめしたいレシピです!包丁とまな板を使わずに本格的な味わいが楽しめます。
おむすびを雑炊風にしてスープに入れることで食べやすく手軽に栄養補給することが出来ます。

*材料(1人分)
・サダラチキチン:1袋
・塩むすび:1個
・長ネギ:1/2本
・にんにく:1片
・ごま油:適量
・クコの実:(あれば)適量
・鶏がらスープの素:大さじ1/2
・水:300ml
・塩・こしょう:適量

*つくり方(調理時間:約10分)
【下準備】
・長ネギをキッチンバサミで斜め薄切りにする
・にんにくは皮ごと硬いもので潰しておき、皮を取り除く
・サダラチキチンは手で割いておく
・塩むすびは袋の上から潰しておく
(潰し加減はお好みですが、潰すことでスープにとろみが付きやすくなります)

【1】鍋に水・鶏がらスープの素・にんにく・クコの実を入れて中火にかける
【2】沸騰してきたら塩むすび・サダラチキチン・長ネギを入れて弱火にして、混ぜながら5分ほど煮込む
【3】塩・こしょうで味を整えてごま油を垂らす

shiho:ダイエットフードとして定番のサラダチキンもこんな風に調理すれば物足りなさを感じずに満足度の高い山ごはんになります!

ヤッホー!!さん: あっさりしたスープでさらさらと食べることができる。これならエネルギー補給もバッチリだし、これから涼しくなっていくと、こういった山ごはんで体を温めたいね。

shiho:いかがでしたでしょうか? 今回は食欲が低下した方でも食べやすいあっさり、さっぱりとしたラッシーとサムゲタンの2品をご紹介しました。スタミナを消耗する山では適切なエネルギー補給も重要ですが、体の声に耳を傾けて、時には労わりながら山ごはんを楽しんでくださいね!

ヤッホー!!さん:山では体温の調節も大切!!レイヤー(重ね着)を脱ぎ着したり、冷たいor温かいものを食べたりして上手にコントロールしよう!!

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

登山ガイド・ヤッホー!!さんと、アウトドア料理研究家・shihoさんによる「山ごはん」ユニット。共に管理栄養士の資格を持ち、登山経験も豊富。各種メディアやイベントを通じ、山ごはんの楽しさを広めている。現在ヤッホー‼さんが「山の炊き込みごはん」365日連続投稿に挑戦中! https://www.instagram.com/ikiikitozan/