山と自然とYAMAPの10年年表

山や自然を愛する皆さんに支えられて、2023年3月、登山地図GPSアプリ「YAMAP」はサービス開始から10年を迎えました。YAMAPの機能やサービスが進化し、ここまで成長することができたのは、ひとえにYAMAPを使っていただいたユーザーのみなさんからの声や励ましがあってこそ。みなさんに支えられたYAMAPの10年間のダイジェストを、ぜひ、この10年間の出来事と一緒にご覧ください。

2023.03.10

YAMAP MAGAZINE 編集部

INDEX

YAMAPユーザーさんと共に歩んだこの10年

2013年3月にサービスが開始された「YAMAP」。10年経った今、登山人口が600万人強といわれるなかで、おかげさまでYAMAPのダウンロード数は実に350万に(2023年1月)。

YAMAPユーザーさん達が「こんな機能が欲しい」「もっとこうした方が使い勝手がよくなる」といったご意見を出してくださったり、山友達にYAMAPを紹介してくださったりした好循環がここまでの成長の礎になりました。

今回は、この10年の機能やサービス、使い心地の向上の過程を振り返りながら、ユーザーさんとの関わりや、山、自然、社会の出来事やテクノロジーの進化とともに振り返ってみたいと思います。

YAMAPと、山・自然、社会、テクノロジーの10年年表

期間限定で「10周年記念バッジキャンペーン」を実施中

ユーザーさんに支えられてここまで成長することができたYAMAPのこの10年の「ありがとう」と、「これからもよろしく」の気持ちを込めて、2023年3月1日〜5月14日までの間「YAMAP10周年記念キャンペーン」を実施します。

参加者にはもれなくデジタルバッジをプレゼント。みなさんのご参加をお待ちしています!


山と自然とYAMAPのこの10年をさらに知りたい方へ

10年年表でご紹介した内容をもう少し知りたい・深掘りしたいという方はぜひこちらも合わせてご覧ください。

【YAMAP】の10年


上記年表でご紹介したYAMAPの機能やサービスを改めてご紹介。気になる機能、今まであまり活用していなかったサービスなどをこちらでご確認ください。
※ご紹介しているのはYAMAPの一部の機能・サービスです。

・登山計画機能
「登山計画」は、あなたが作成した登山の計画をYAMAPに提出することで、大切な家族や友人に計画を知らせることができる安心安全のための機能です。同行するメンバーと登山計画を事前に共有することができるほか、万が一のとき、家族はいち早く気付いて警察に連絡することが可能です。
登山計画に関する詳細はこちら

・YAMAP STORE
YAMAPスタッフが本当にいいと思える山道具だけを目ききして揃えた、山道具のオンラインセレクトストアです。思いをもって良い品を世に送り出している各アウトドアブランドの商品をはじめ、YAMAPのオリジナル商品も各種取り揃え、長く愛用してもらえる山道具をお届けしています。
YAMAP STORE 公式ホームページはこちら

・YAMAP MAGAZINE
山や自然が生み出す風土や文化、その楽しみ方をお伝えするWEBマガジンです。著名人のインタビュー記事から、登山者向けの基礎知識、お休みの日に出かけたい場所のご提案まで、山や自然がある暮らしの提案をしています。
YAMAP MAGAZINEはこちら

・YAMAPプレミアム
登山地図を無制限でダウンロードできるほか、さまざまな特典があるYAMAPアプリの有料版です。登山頻度の高い方や活動記録をしっかり残したい方、お得にYAMAP STOREでのお買い物をしたい方に特におすすめです。
YAMAPプレミアムの詳細はこちら

・モーメント投稿
日常のつぶやきやをフォロワー同士の新たな交流のきっかけにしていただくための、テキストや写真などをシンプルな形で投稿できるSNSのような機能です。なかなか外出ができなかった新型コロナウィルスが流行していた時に急遽リリースされました。
モーメント機能の詳細はこちら

・登山協定
YAMAPと協定を締結した自治体に関しては、YAMAPアプリからオンラインで登山届を提出することができます。その場合、登山口などで記入する紙での提出は不要です(谷川岳山域はリンク先の注意事項参照)。早期の遭難救助につながる自治体連携の輪が広がっています。
協定締結済みの自治体はこちら

・みまもり機能
「みまもり機能」とは、登山中の位置情報が YAMAP のサーバーに定期的に送信され、帰りを待つ家族や友人など大切な人たちに位置情報を共有する機能です。家族や友人に安心を届けるだけでなく、早期の遭難救助にもつながっています。
みまもり機能の詳細はこちら

・フィールドメモ
フィールドメモは、山中で道迷いしやすい場所や災害後の登山道の状況など、注意情報を地図に残すことができる機能。ほかのユーザーも見ることができるナマの情報となり、遭難防止に役立つことも期待されます。
フィールドメモの詳細はこちら

・YAMAP STORE FUKUOKA(実店舗)
「YAMAP STORE 福岡店」は、オンラインストアで販売している厳選した商品を、実際に手にとってお試しいただける唯一の店舗です。アウトドアの老舗ブランドから、新進気鋭のガレージブランド、YAMAPオリジナル商品までを取り揃えており、お気に入りのアイテムがきっと見つかるはずです。
YAMAP STORE FUKUOKA(実店舗)の詳細はこちら

・YAMAP DOMO(ヤマップ ドーモ)
「YAMAP DOMO」は、自然を愛するYAMAPユーザー同士が使える、循環型のコミュニティポイントです。「活動日記を書く・みまもり機能を使う」など利他的な行為に対して付与され、たまったポイントは山の再生支援プロジェクトなどに使えるという仕組み。「これからの時代の新しいビジネスのあり方を示唆する取り組みである」と評価され、2022年には「GOOD DESIGN BEST 100」にも選ばれました。
DOMOの詳細はこちら

・YAMAP FUNDING
YAMAP FUNDINGは、自然分野に特化したクラウドファンディングです。登山道整備や植樹による森づくり、山小屋支援などのプロジェクトを、日本円またはDOMOを使用して支援ができます。自然や山に関わるプロジェクトを運営しているみなさんの応募も随時受付中です。
YAMAP FUNDINGの詳細はこちら

・YAMAPのパーパス「地球とつながるよろこび。」
多様な生命を育む「地球」。すべての命がつながり、お互いに関係し合いながら日々を紡ぐこの星に生きる幸せを私たちはYAMAPの新しいパーパス(存在意義)「地球とつながるよろこび。」という言葉に込めました。YAMAPはこれから先、このパーパスを掲げ、みなさんと一緒に「地球とつながるよろこび。」をつくりつづける会社でありたいと思っています。
「ヤマップは、新しいパーパス『地球とつながるよろこび。』を掲げます」を読む

【山・自然】の10年


上記年表でご紹介した「山と自然」にまつわる出来事について、登山やYAMAPとの関係も含めながらご紹介します。

・富士山 世界遺産登録(2013)
YAMAPユーザーにも人気の富士山(3,776m)。日本一の標高を誇るこの霊峰は、様々な芸術作品に取り上げられるなど、日本文化の源となってきました。2013年6月22日に正式に日本国内17件目の世界文化遺産として登録。 2014年から任意の入山料(富士山保全協力金)の徴収が本格的に開始されました。
YAMAP 山の日特別企画 – データで視る富士山

・御嶽山噴火(2014)
長野県と岐阜県の県境にあり、古くから信仰対象とされてきた霊山であり、日本百名山のひとつである御嶽山(3,067m)。2014年9月27日の噴火により、死者58名、行方不明者5名、負傷者61名という戦後最悪の火山災害に。登山者にも大きな衝撃を与え、ヘルメット着用や避難シェルターの認知なども広がりを見せました。
登山の最中に噴火が発生したら…。火山専門家が教える「命を守る10の鉄則」

・「山の日(8/11)」新設(2016)
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という意味を込めて制定された国民の祝日がこの年よりスタート。YAMAPでも山の日に合わせて、「どの山に登ってもバッジが手に入る山の日バッジ」を用意。毎年恒例の企画として多くのユーザーさんが獲得してくださっています。
登って集めて楽しむYAMAPの「バッジ」の知られざる全容をご紹介!

・西日本豪雨(2018)をはじめ、甚大な被害をもたらす自然災害が増加
猛暑、豪雨、台風が増え、その被害がより甚大になった印象の10年。約7割が山地・丘陵地で、多くの河川に取り囲まれている日本は、もともと洪水や土砂災害が発生しやすい地理的条件下にあります。加えて、地球規模の気候変動など様々な要因が重なり、甚大な被害をもたらす災害が頻発。登山道もその都度、復旧対応が必要とされています。
鋸山登山道、奇跡の復興ストーリー「台風被害から地元の山を救え」

【社会】の10年


上記年表でご紹介した「社会」にまつわる出来事について、登山やYAMAPとの関係も含めながらご紹介します。

・「インスタ映え」が流行語大賞に(2017)
写真や動画を投稿するSNS「Instagram」(インスタグラム)で、多くの人に「いいね!」をつけてもらえるよう、「映える」美しい景色や美味しそうな食べ物をアップする人が一気に増えたのがこの頃。YAMAPのInstagram公式アカウントは2016年3月に開設。YAMAPフォトコンテストの応募作品を始め、息を呑む山の世界が広がっています。
YAMAPのインスタグラムはこちら

・新型コロナウィルスのパンデミック(2020〜)
新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)が世界的な流行となり、日本では、2020年4月7日に緊急事態宣言が出されました。この影響は登山界にも。密ではない屋外のアクティビティとして注目を集め、ソロ登山や低山志向が高まる一方、コロナ禍での対応を求められる山小屋・テント場が予約制限をするなど、大きく登山者の行動を変容させる出来事となりました。
今年こそ北アルプスパノラマ銀座へ! 気になる山小屋のコロナ対策を徹底レポート

・東京オリンピック・パラリンピック開催(2021)
2021年7月から9月にかけて開催された東京オリンピック・パラリンピック。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を受け、2020年夏の開催日程から1年延期して、ほとんどの競技が無観客で開催されました。東京オリンピックでスポーツクライミングが正式種目にもなりました。

・ロシア軍、ウクライナ侵攻(2022〜)
2022年2月24日、ロシアが、その西隣のウクライナに軍事侵攻。石油・天然ガスなどのエネルギー資源や小麦・とうもろこしなどの穀物の流通に世界的な影響が出ており、石油製品・小麦製品などの値上げも相次ぎました。これらの値上げは、コロナ禍からの利用者回復を目指していた山小屋などにも影響を与えています。
【緊急座談会】アフターコロナ時代を迎えて、これからの山小屋はどうなるの!?

【テクノロジー】の10年


上記年表でご紹介した「テクノロジー」にまつわる出来事について、登山やYAMAPとの関係も含めながらご紹介します。

・ウェアラブル革命
2013年ごろから、ほしい情報を表示してくれるメガネ型端末や、アップルウォッチ(初代は2015年)など通信機能が付いた腕時計など、身につけるタイプのコンピューター「ウェアラブル端末」が次々と出現。健康への意識の高まりなどからウェアラブルデバイスの需要は堅調。YAMAPでも2022年にアップルウォッチ対応を開始しました。

・4Gから5Gへ
4Gはスマートフォンの普及に伴う動画のストリーミング配信、オンラインゲームなどコミュニケーションをリッチにするための技術進化でした。それに対して、5Gは「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」により、自動車分野・産業機器分野・ホームセキュリティー分野など社会課題を解決するのに必須の技術に。遠距離でも高速で通信できることから、山での更なる活用も期待されています。

・AIの活用拡大
2000年代から現在にかけては「第三次AIブーム」と言われ、ビッグデータを用いた「機械学習」やディープラーニング(深層学習)による画像認識、音声認識やデータマイニング、検索など多くの分野で技術が向上。気象予測がより正確になるなど、登山者も様々な面で恩恵を受けることに。

・自動運転技術の進展
日本でも1960年ごろから始まったとされる自動運転の研究は、2010年代に入るとAIの進化も影響し技術が工場。自動運転技術を開発するスタートアップも続々と設立されました。2023年現在も、実用化に向けた開発や法整備、実証実験等の取り組みが進められています。

・スターリンク、日本でサービス提供を開始(2022)
アメリカのスペースX社が運用している、人工衛星を使った通信サービス「スターリンク」。理論上、アンテナさえあれば地球上のほとんどの地域でインターネットに接続でき、これまで光回線が使えなかった山間部でも高速インターネットを使えるように。スターリンクと提携しているKDDIも、山小屋や被災地、避難所でもインターネットが使えるようにする予定としています。

・メタバースのビジネスシーンへの拡大
「仮想空間」を意味する「メタバース」。2010年代以降、家庭用PCやゲーム機のスペックが向上したことにより、メタバースの波が到来。新型コロナの影響による対人接触機会の減少や通信技術・AR・VR等の成熟によってますます注目されるようになり、商用利用も拡大しています。登山を疑似体験ができるようなVRもすでに登場しているようです。

いかがでしたか? この10年を経て、この先、10年後、20年後はどのような登山環境、どのような世界になっているのでしょうか。YAMAPはこれからもユーザーのみなさんと共に歩む歴史を積み重ねていけたらと思っています。

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。

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