紅葉登山はウェア選びから|おしゃれで高機能なコロンビアの新作シリーズ

登山でも日常でも、フィールドを選ばずシームレスに着続けられるアイテム展開が幅広い支持を集める、米国オレゴン生まれのアウトドアブランド「Columbia(コロンビア)」。2023年は、これまでのコロンビアのイメージを一新し、エントリー向けだけでなく、本格的な登山シーンにも対応できる新たなコレクションを発売し大きな話題となりました。今回は、秋冬ラインナップの街使いもできる特徴的なアイテムにフォーカスして紹介します。

2023.09.19

池田 圭

編集・ライター

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山でも街でもこれ一枚。高機能ソフトシェルジャケット

2023年秋冬コレクションの特徴は、「街使いもできるコロンビアらしいデザイン性の高さに加え、フィールドでも快適な高い機能性を兼ね備えていること」

もっとも象徴的なアイテムが4WAYストレッチのソフトシェル素材を採用した「エンジョイマウンテンライフブラッシュドジャケット」

シルエットはゆったりめのフィットで、コロンビアが1980、90年代に得意とした切り返しデザインを採用。まるで古着のようなカラーリングがそろい、クラシカルな雰囲気を漂わせた、どこか懐かしいジャケットです。

しかし、開発にあたってコロンビアがこだわっているのは、見た目だけでなく、フィールドで着た時の運動性を損なわないこと。袖を通してみると、最新素材がもたらす快適さにすぐ気がつくはず。

中厚手のソフトシェル素材は非常にストレッチ性に優れており、ゴワゴワした昔のウエアにはない快適な着心地をもたらしてくれます。生地を引っ張ってみると、伸びた生地の戻り(キックバック性)が強いことが、すぐにわかるでしょう。この生地の特徴が、登山中の激しい動きにもウェアがしっかり追従し、フィールドでストレスを感じさせない秘密となっているのです。

ジャケットを裏返してみると、裏地は全面微起毛。温かな肌触りが気持ち良く、包み込むような着心地を生みます。

この生地は防風性と通気性があるため、冷たい風は表面で遮りつつ、行動時に体が温まってくると自分が発した蒸気を外に逃し、ウェア内を常にドライに保ってくれます。より保温性が必要なシチュエーションでは、レインウェアやハードシェルを重ねることで、中間着のように使うこともできます。

表地には、コロンビア独自の超撥水・撥油加工「オムニシールド」を施してあり、登山道わきの草木の朝露や、多少の雨程度ならばしっかり弾いてくれます。街使いの時も汚れがつきづらく、落ちやすい加工で、万が一濡れてしまっても速乾性が高く、清潔で乾燥した状態を保ってくれます。

ちなみに、「オムニシールド」は一般的な撥水加工とは異なり、洗濯や摩擦による撥水機能の低下が起きにくく、手入れが簡単なことも特徴です。

持ち運び時は、上の写真のように裏返してポケットにコンパクトに収納できます。肌寒さを感じた時にさっと一枚羽織れるよう、カバンに忍ばせておいても気にならない大きさです(450g Mサイズ メンズ)。

ありそうでなかった大ヒット高機能パンツ

次に紹介するのは、少々薄手なソフトシェル素材を採用した「エンジョイマウンテンライフブラッシュドパンツ」。こちらも秋冬の注目アイテムです。

実は、春夏コレクションでも同様にソフトシェル素材を採用したカジュアルなトレッキングパンツが展開され、非常によく売れたそう。

それもそのはず。街履きできるほどのカジュアルな見た目なのに、先進アウトドアブランドらしい高機能な素材とディテールが随所に盛り込まれたパンツは使い勝手抜群です。

まずは、シルエットから。メンズは太めなシルエットで、足首はすっきりと先細りの今っぽさが効いたカーゴパンツ。レディースも先細りとなるテーパードが効いた細身で美しいタイプ。しかもトレッキングパンツには珍しいツータック入りです。

どちらもファッションアイテムにとどまらず、山でも履ける快適な機能性(4WAYストレッチ+超撥水・撥油加工+UPF50のサンプロテクション)がもりだくさんという点が、コンセプトを刷新したコロンビアが力を入れているところであり、他ブランドにはない特徴なのです。

「エンジョイマウンテンライフブラッシュドパンツ」は、ディテールも、気が利いています。

メンズのカーゴパンツは腰周り、お尻周りがゆったりルーズなだけでなく、股下に設けたマチがスムーズな足上げを促すデザイン。裾がかなりキュッとテーパードしていることで、足元が見やすく、普通の登山道の上り下りはもちろん、慎重に通過したい岩場やトラバースなどでの足捌きの良さに繋がっています。

ポケットは二重構造。たっぷり大容量の内ポケットだけでなく、その外側に、フラップ付きのポケットがもう1つ付いていて、スマホや手拭いを入れて歩くのに便利でしょう。

一方、レディースモデルも使われている生地は同じですが、シルエットやポケットのギミックが異なります。

こちらも実用的な2つのポケットが設けられていて、1つはスマホがタイトに収まり、行動中も暴れるストレスがないスマホ専用ポケット。もう1つは、山小屋のトイレ用の小銭を入れておくのに便利な超マイクロポケットです。

メンズ、レディースのどちらも、街馴染みの良いデザインながら、山で便利なディテールにも手を抜かないのがコロンビアらしいポイントと言えます。

コロンビアの新シリーズ「Enjoy Mountain Life」とは?

前述の通り、コロンビアの新たなコレクションシリーズは、今まで同ブランドが特に注力していた「日帰りの手軽なハイキング」だけでなく、八ヶ岳などの2,000m級の中級山岳や山小屋泊まで対応できるラインナップが充実しています。

そのなかでも、登山の前後も含めた山旅全体をより楽しむためにデザインされているのが、今回紹介したジャケットやパンツを含む「Enjoy Mountain Life」と名付けられたシリーズです。

その名の通り、山を楽しんでもらうために開発されている「Enjoy Mountain Life」シリーズは、安全な山行に不可欠な機能性と、おしゃれも楽しむための個性的なデザインを併せ持っていることが特徴。

秋冬は「紅葉シーズン」をテーマに、ナチュラルなカラー展開のダウンやフリースウェアの展開を増やしています。

男性モデル、女性モデルそれぞれ30近い個性的な新作がラインナップに追加されているので、通常のコロンビアのコレクションとは少し違うものを探している方は、ぜひこちらのシリーズもチェックしてみてください。

山に行きたい理由は、登る人の数だけあるはずです。山を安全に楽しみながら、服装だって楽しみたい。そんな方は、街着としても、山着としても満足できるスペックを備えた新生コロンビアのウェアに、ぜひ袖を通してください。快適性とおしゃれ、どちらかを諦める必要はありません。あなたが求める答えは、コロンビアにあります。

原稿:池田圭
撮影:小山幸彦(STUH)
モデル:伊藤伴、sono(jungle)
協力:コロンビアスポーツウェアジャパン

池田 圭

編集・ライター

池田 圭

編集・ライター

登山、キャンプ、サーフィンなど、アウトドア誌を中心に活動中。下山後に寄りたい食堂から逆算して計画を立てる山行がマイブーム。共著に『”無人地帯”の遊び方 人力移動と野営術』(グラフィック社)、編集を手掛けた書籍に『Two-Sideways 二刀流』(KADOKAWA)、『ハンモックハイキング』、『焚き火の本』、『焚き火料理の本』(ともに山と溪谷社)、『サバイバル猟師飯』(誠文堂新光社)など多数。