2019.09.18
YAMAP MAGAZINE 編集部
日本百名山のひとつにも数えられている、鳥取県の大山。弥山から象ケ鼻まで伸びる美しい稜線を見ることができたり、冬には雪山初心者の入門としても登られることもあり、1年を通じて多くの登山者が訪れる人気の山です。その一方で、訪れる人が多いがために、し尿の処理や植生保護などといった環境に関わる問題も指摘されていました。
そこで環境省と鳥取県・大山町により、大山保全のための受益者負担の仕組みの検討が始められています。
日本の山岳国立公園における受益者負担の仕組みは、すでに他の山域でも導入されています。富士山や屋久島、また妙高山などで実施され、そこで収受された金額は山岳環境の保全や持続可能な利用の充実のために用いられています。大山で登山者を対象に行われた事前調査では、トイレ環境の改善などに使用されるのであれば、入山料等の支払いの意図があることが確認されていました。
YAMAPは環境省と国立公園オフィシャルパートナーシップを締結しており、公園利用者の拡大・自然環境保全への理解・公園地域の活性化を目的として、様々な取り組みを実施しています。今回もその一環として、この社会実験の周知を支援するものです。
今回の社会実験は、大山でも同様の受益者負担を導入することが適当かどうか、また導入する場合の適切な収受方法や金額・使途も含めた検討材料とする目的で行われているものです。美しい大山の自然を後世に残すため、みなさんもぜひご協力ください。
実施者 | 環境省・鳥取県・大山町 |
期間 | 2019年8月24日〜11月2日までの休祝日 |
場所 | ①山頂仮設トイレ横 ②博労座第1・第5駐車場 ③夏山登山口 |
実施内容 | ①8月24日〜9月21日までの休祝日の9時〜15時ごろに、 任意の協力金を募るほか、アンケート調査を実施。 ②9月22日・23日・28日の8時半〜17時ごろに、 駐車場利用者にアンケート調査を実施。 ③10月12日〜11月2日までの休祝日の7時〜17時ごろに、 任意の協力金を募るほか、アンケート調査を実施。 |
備考 | ・今回の社会実験を通じて集まった協力金は、大山の山岳環境 保全のために利用されます。 ・社会実験の実施に関しては、関係機関のウェブサイト掲載、 ポスター掲示、チラシの配布、山岳メディアへの掲載を通じて 周知されます。 |