飛騨の山旅2日目は、いよいよ憧れの西穂高岳へ。でもその前にせっかく高山の街に泊まったら、朝市で新鮮な山の行動食を手に入れてから出発です。西穂高岳はロープウェイで一気に稜線まで行ける北アルプスの入門的な山。稜線からの大展望だけでなく、ロープウェイや西穂山荘のグルメも見逃せません。
【特別企画】岐阜・飛騨高山 2泊3日山の旅へ(全3回)/1〜2日目の様子はこちらから
1日目 小京都、飛騨高山の街を散策
3日目 秘境・五色ヶ原の森を登山ガイドと歩く
2020.10.11
YAMAP MAGAZINE 編集部
起床は7時。登山の身支度とチェックアウトをして、宮川の朝市へ。高山では江戸時代から、米市、桑市、花市などの市が発展。今でも、宮川沿い、高山陣屋前の広場と地元の方のために朝市が開かれます。
「新鮮な野菜や果物があるらしいので行動食の果物を探そうかな。山の行動食を朝市で買うなんて初めてです」(美樹さん)
やってきました、西穂高岳登山口となる新穂高ロープウェー。
「穂高連峰は奥穂高岳、前穂高岳、北穂高岳は登ったので、あとは西穂高だけだったんです。天気もよくてうれしいな」
リニューアルを終えたばかりで、日本唯一という2階建ゴンドラに。
ガラス張りのこの2階建ゴンドラ。これまでのものに対して視界が1.5倍と広くて、遠くは白山連峰まで見られる好天気!
まずは、第1ロープウェーで新穂高温泉駅から鍋平高原駅(4分)、その後第2ロープウェーしらかば平駅から西穂高口駅へ(7分)。わずか15分ほどで2,000mまでひとっとびです。
西穂高岳はロープウェーもあり、独標までなら日帰り可能で北アルプスの入門ともいえる山。美樹さんとしては、独標の先、西穂主峰からジャンダルム、奥穂高岳へと縦走したいところだけれど、明日はまた別の山へ行くので今日は日帰り。
いつもはテントを担ぐけれど、今回は身軽に足取りも軽快にスタート。
西穂高山荘までのコースタイムは90分。登山届提出所を出たら右の登山道を進み、シラビソの木が茂る森のなかを歩きます。左に朽ちた古い小屋があり、その手前は視界が開けて槍ヶ岳~西穂高岳が見えるのでひとやすみ。ここまでは、子どもでも余裕。この後、徐々に傾斜が急になり、天気がよければ上高地の梓川や帝国ホテルの赤い屋根が見えます
コースタイムより少し早めに西穂山荘到着。標高2,367mにあり、見晴らしの良い人気の小屋です。時間は11時半。ちょっと朝のんびりしてしまったので下山時間が心配で、休憩はせずにこのまま独標を目指すことに。
稜線好きの美樹さん。はやく稜線を歩きたい、と大きな岩の連なる登山道をぐんぐん進みます。「今日は、雲も少なく景色も最高!」と尾根に出るとテンションマックス!西穂高山荘から独標まで往路は80分ほど。復路は60分ほど。今日は、登山客も少なく道が渋滞もしなかったので、あっという間に独標に到着!
14時前に西穂山荘に到着。「間に合った!」とうれしそうな美樹さん。なにに間に合ったかというと、名物・西穂らーめんのラストオーダー!ここまで来て食べずにかえるなんてありえません。
高山帯にある山小屋としては珍しい“生麺”を使用している西穂らーめん。標高が高くてもおいしく生麺を茹でることができるようにと、極細ちぢれ麺の「高山らーめん」を用い、こだわり抜いたオリジナルスープにより完成したのがこちら!
ちょっと風が出てきてひんやりしてきた頃に、熱々のラーメンをテラスですする。「あー、山ってやっぱり最高」
「百名山全山を目指していて、岐阜は焼岳、恵那山、木曽駒ヶ岳、乗鞍に登りに来ました。西穂高は百名山に選ばれてはいないけど、個人的にとてもいい山でした! 次回は、ゴンドラから見えた笠ヶ岳に行きたい!」
新穂高ロープウェイ
住所/岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
電話番号/0578-89-2252
西穂山荘
電話番号/0263-36-7052
原稿:柳澤智子
撮影:西條聡
モデル:千野美樹
協力:岐阜県