「ミシュラン・グリーンガイド・ジャパン」に選ばれた高尾山や大山、富士の雄姿を望む陣馬山や塔ノ岳など、紅葉に色づく登山道と素晴らしい眺望を楽しめる山が関東には数多くあります。登山アプリ「YAMAP」のユーザーデータ[※1]をもとに、「紅葉」×「日帰り」でおすすめの山と紅葉時期(見頃)、見どころなどをまとめました。ケーブルカーやロープウェイで簡単に歩ける山から、ガッツリ歩く中級者向けの山まで紅葉の山をたっぷりご紹介します。さあ、紅葉登山へ出掛けましょう!
[※1] 登山アプリ「YAMAP」のユーザーデータ(集計期間:2022年9月~12月)をもとに、訪問者数の多かった人気の山を算出。
紅葉登山2024! おすすめの紅葉の山、紅葉時期を紹介 /シリーズ一覧
2024.09.26
YAMAP MAGAZINE 編集部
都道府県:東京都八王子市
標高:599m
見ごろ:11月中旬~12月初旬
コースタイム:約5時間(稲荷山登山口⇒山頂⇒一丁平⇒ケーブルカー乗場)
「ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポン」の三ッ星を獲得し世界的にも知られる高尾山。都心から電車で1時間とアクセスもよく、年間250万人ものハイカーが訪れます。山麓からケーブルカーやリフトを使って中腹まで上がり、1号路を歩けば一番簡単に山頂にたどり着けます。もっとハイキングを楽しみたいという方は稲荷山コースがおすすめ。天気がよければ山頂から富士山と、遥か彼方にキラキラと輝く海と江ノ島を望めます。大にぎわいの山頂からさらに足を伸ばし、紅葉台~一丁平へ向かえば、赤や黄に色づく紅葉をじっくりと堪能できるでしょう。
都道府県:神奈川県秦野市・山北町・清川村
標高:1,490m
見ごろ:10月下旬~11月上旬
コースタイム:往復約8時間(大倉尾根コース)
塔ノ岳は、東西40キロ・南北20キロに及ぶ丹沢山塊の中で表丹沢と呼ばれるエリアの最高峰です。標高差1,200mをひたすら登り続ける「バカ尾根」と呼ばれる大倉尾根では、秋になると広葉樹が紅葉のトンネルを作り、登山者の目を楽しませてくれます。大きく開けた山頂部からは丹沢の最高峰・蛭ヶ岳をはじめとする山々、裾野まで広がる富士の雄姿、三浦半島や江ノ島、遠くには房総半島まで見渡せ、感動の大パノラマが広がります。
都道府県:東京都青梅市
標高:928m
見ごろ:11月上旬~11月中旬
コースタイム:約3時間(御岳山駅⇒御岳山山頂⇒日の出山⇒つるつる温泉)
古くから霊峰として崇められ、今ではパワースポットとして人気の御岳山。関東一の急勾配を登るケーブルカーを利用すると、終点の御岳山駅から徒歩30分で山頂の「武蔵御嶽神社」に辿り着きます。参道にはレトロな雰囲気のお土産屋さんが並び、ノスタルジックな雰囲気。神社でお参りを済ませたら、「長尾平」へ。開けた展望台からは秋色に染まった里山の風景が広がります。来た道を戻るのもよいですが、おすすめは日の出山を経由して「つるつる温泉」へ向かうコース。その名の通り、お肌がつるつるになる温泉でさっぱりとお風呂を楽しみましょう。
都道府県:神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市
標高:1,252m
見ごろ:11月中旬~11月下旬(大山寺)
コースタイム:往復約3時間(阿夫利神社駅⇔大山山頂)
江戸時代には庶民でにぎわった雨乞い信仰の大山。麓からケーブルカーを利用し、山頂までは歩いて1時間半。空気の澄んだ日には、江ノ島や三浦半島、房総半島、伊豆大島、さらには富士山を望め、中腹の阿夫利神社(下社)からの眺めは「ミシュラン・グリーンガイド・ジャパン」で二ツ星に認定されています。紅葉の見どころは、「大山寺」の本堂前。真っ赤なモミジが石段を覆い、見ごろになると紅葉のライトアップも行われます。下山後は丹沢山系の良質な水が作り出す名物の大山豆腐を味わうのも楽しみのひとつです。
都道府県:栃木県那須町
標高:1,915m
見ごろ:10月上旬~10月中旬
コースタイム:約3時間(山頂駅⇒茶臼岳山頂⇒姥ヶ平⇒山頂駅)
蒸気ガスを勢いよく吹き上げる茶臼岳。朝日岳と三本槍岳の3座を総称して那須岳と呼ばれています。ロープウェイを使えば山頂まで1時間程度の道のりです。紅葉が素晴らしいのは、真っ赤な紅葉の海が広がる「姥ヶ平」と、噴煙を上げる茶臼岳を映す鏡のような「ひょうたん池」。姥ヶ平は開けたスペースがあるので、ここでお弁当を広げてのんびり過ごすのも良いかもしれません。時間と体力に余裕がある方は茶臼岳をぐるりと回り、峰の茶屋跡方面へ。美しく紅葉する朝日岳の斜面を眺めながら、歩いて下山できます。
都道府県:茨城県つくば市
標高:877m
見ごろ:11月上旬~11月下旬
コースタイム:約3時間50分(御幸ヶ原〜白雲橋コース)
「西の富士 東の筑波」と称され、古くは万葉集にも詠われた山とあって、関東平野に聳える姿は堂々たるものがあります。男体山と女体山のピークを持つ双耳峰で、それぞれケーブルカーやロープウェイを使って簡単に登れます。男体山へはスギの大木が連なる御幸ヶ原コース、女体山へは奇岩が立ち並ぶおつた石コースなど、筑波山の自然を満喫できる登山道が整備されています。御幸ヶ原から山頂にかけてのブナの林、男体山山頂付近の自然研究路、ケーブルカー宮脇駅周辺の紅葉が見事です。また、山頂からは、たわわに実った稲穂が金色に輝く秋の関東平野の絶景が広がります。
都道府県:東京都八王子市、神奈川県相模原市
標高:854m
見ごろ:11月中旬~11月下旬
コースタイム:往復約1時間(和田⇔陣馬山山頂)
山頂にシンボリックな白馬像が立つ陣馬山は「関東の富士見百景」に選定されており、360度開けた山頂から眺める富士の姿は最高です。陣馬高原と呼ばれる広く開けた山頂に建つ3軒の茶屋では、けんちん汁や山菜そばなどを味わえ、肌寒い日には心も身体もほっこりと温めてくれます。ポカポカとお天気の良い日には、レジャーシートを広げてのんびりと過ごすのもよいでしょう。里山を存分に味わえる高尾山から陣馬山までの縦走もおすすめですが、日暮れが早い秋には朝早い出発が必要です。(縦走のコースタイム約8時間)
都道府県:群馬県前橋市・桐生市
標高:1,827m(最高峰・黒檜山)
見ごろ:10月中旬~11月上旬
コースタイム:往復約3時間40分(黒檜山・駒ヶ岳周回コース)
妙義山、榛名山とともに「上毛三山」と呼ばれる赤城山は、一つの山ではなく山域を指し、その最高峰が黒檜山になります。山頂からは大沼と湖上に建てられた赤城神社、そして秋色に染まった赤城の山々の景色が広がります。黒檜山登山口からは岩場の急登が続くので、駒ヶ岳登山口からスタートし周回するルートがおすすめ。赤城神社では四季折々の登山御守を授かれますので、登山前や下山後にお参りしてみてはいかがでしょうか。
都道府県:栃木県日光市、群馬県片品村
標高:2,577m
見ごろ:9月下旬~10月中旬
コースタイム:往復約5時間(山頂駅-日光白根山 往復コース)
関東以北最高峰の日光白根山は、丸沼高原からロープウェイを利用すれば手軽にアプローチでき、標高2,000mから登山を開始できます。森林限界を超え木々のなくなった山頂からの眺めは抜群。日光の男体山や中禅寺湖など、360度の展望。体力や時間に余裕のある方は、五色沼や弥陀ヶ池を周回するコースがおすすめ。下山後には山頂駅にある「天空の足湯」で疲れた足を癒しながら、登ってきた日光白根山の雄姿を眺めるのもよいですね。
都道府県:栃木県日光市
標高:2,484m
見ごろ:10月中旬~10月下旬
コースタイム:往復約6時間30分(二荒山神社⇔男体山山頂)
雄大な姿をした男体山は、日光の氏神様「二荒山神社」のご神体であり、古来より山岳信仰の山として崇敬されてきました。男体山に登るためには二荒山神社で登拝料(1,000円)を奉納し、境内にある登山口から登山を開始します。登山道はひたすら登る急登や岩場が続きますが、紅葉の森を楽しみながらゆっくりと登っていきましょう。たどり着いた山頂からは、日光の山々や藍色の湖面をたたえた中禅寺湖の素晴らしい景色が広がります。
※男体山の入山は11月11日まで可能。期間中、二荒山神社は毎朝6時開門。
最新情報はこちら:二荒山神社公式サイト
全国の紅葉最新状況は「リアルタイム紅葉モニター」が便利
「リアルタイム紅葉モニター」なら、知りたいエリア・山の最新紅葉状況がひと目でわかります。ぜひ自宅近くの山、お目当ての山をチェックして、紅葉登山の計画を立てる際の参考にしてみてください。
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