日々YAMAPに寄せられるユーザーの声は、単なる問い合わせだけではありません。そこには、アプリの使い心地やサービス体験をより良くするための要望や気づきの種が含まれています。
それらを受け止め、声の裏側にある状況や本質的な課題を捉え、アプリ改善へとつなげる橋渡しの役割を担いながら、ユーザー理解のための能動的なアクションにも取り組んでいるのが、YAMAPのカスタマーコミュニケーション(CC)チームです。
本記事では、最前線でユーザーと向き合うCCチームが、どのようにYAMAPアプリを前へと進めていくのか。その取り組みと想いに迫ります。
2026.01.29
YAMAP MAGAZINE 編集部
ユーザーから寄せられる問い合わせは、アプリの操作方法から、不具合や活動記録に関する相談、YAMAPプレミアムの決済方法まで実に幅広く、多岐にわたります。
「たくさんのお声を聞いていると、共通する課題や困りごとが見えてくることがあるんです」そう話すのは、YAMAPで9年間カスタマーサポートに携わってきたユウさん。
CCチームでは、寄せられた問い合わせをカテゴリごとに集計・分析し、その気づきをヘルプページの改善や開発チームへの共有に活かしています。また、「困りごと」だけでなく、「こうなったらもっと使いやすい」という期待や要望も丁寧に収集しています。


YAMAPでは、CCチームが受けたお声を分析し、問い合わせの「根本的な理由」——つまり言葉になっていない本質的な課題や、多くのユーザーさんが共通して感じている課題などを開発・デザインチームと密に共有・連携しながら一緒に考える、ユーザーの声の循環に注力しています。
「ユーザーさんの頭の中には、言葉になっていない想いや期待がたくさん眠っています。問い合わせの文面から『本当に解決したいこと』を解きほぐしていくことを大切にしています。例えば『登頂記録が正しく取れない』という、一見不具合の問い合わせに見える声の裏には、『達成の証を残したい』という、登山者としての切実な願いがある。その本質をチーム全体の共通認識として掴むことが、真のプロダクト改善につながると信じています」そう話すのは、同じくCCチームの一瀬さん。
多くのサブスクリプションサービスと同じく、かつてのYAMAPでも「解約方法がわかりにくい」という声が寄せられていました。一方で、安全性や機能改善といった登山体験に直結する課題対応が優先され、すぐに改善に着手できない状況が続いていました。
それでもCCチームは、根気強く解約件数データやユーザーの率直な声を継続的に社内へ問題提起し続けました。「サービスの出口で嫌な思いをさせてしまったら、一緒に過ごした登山の楽しい記憶まで台なしになってしまう」──その問題意識が少しずつ社内に浸透し、わかりやすい解約導線の実装につながりました。
この取り組みは2022年に受賞した「サブスク大賞」においても、安全性の軸で高く評価されました。すぐに形にならなくても、届いた声は確かに受け取られ、未来のアップデートの材料として活かされ続けています。
「ユーザーさんとの距離の近さを活かして、直接お話を聞きながら、状況や価値観、ライフスタイルなど、顧客理解を深めるための『ユーザーインタビュー』にも取り組んでいます」そう語るのは、ユーザーリサーチを担当する松山さん。

オンラインのユーザーインタビューでは、時にアプリの画面イメージを提示しながら具体的な感想や連想されることを聞き取ることも
2024年12月にリリースされた「みんなの軌跡」も、インタビューやアンケートを経て開発された機能です。
「みんなの軌跡」とは、YAMAPユーザーの軌跡データを地図上に可視化し、通行量が多いルートほど濃く表示される新機能。一般的な登山道だけでなくマイナールートやバリエーションルートも把握しやすくなり、また、誰も歩いていない区間が明確になることで、整備の行き届かない山や上級者向けルートでの道迷いリスクを軽減できます。

この「みんなの軌跡」は多くのユーザーが求めていることがわかり、開発が決定した機能の一つ。
機能開発を進めていく段階でユーザーインタビューを行い、期待感と同時に、登山の知識が少ない初心者の方が、難易度の高い道に入ってしまうのではといった懸念点も見えてきました。そこで、初心者の方の誤解を避けるための注意アナウンスを表示させたり、軌跡を表示させる・させないを選べる機能を実装し、登山の自由度と安全性のより良いバランスを模索しました。

こうした取り組みを重ねるなかでも、「オンラインだけでは拾いきれない声」もあります。例えばYAMAPユーザーとの交流イベントでは、普段のお問い合わせではあまり見かけない質問が多く寄せられていました。
そこで、CCチームはリアルイベントも積極的に企画・開催し、一緒にスマホの画面を見ながらどこでつまづいているかを確認するなど、ユーザー理解を深め、エンジニアやデザイナーへフィードバックできる情報を持ち帰っています。
ユーザーがテキストでは問い合わせにくいと感じてしまう内容にも、対面であれば丁寧に向きあうことができる——こうした現場での実感から生まれたのが、リアルなサポート窓口「はじめてサポーター(はじサポ)」です。
高尾山周辺で実験的に始まったこの取り組みでは、「はじサポ」の取り組みに共感してくれたショップのスタッフがレクチャーを受け、来店者の相談に対応しています。今ではショッピングや仕事のついでに立ち寄れる場所として、東京と福岡でエリアと店舗を拡大しています。ぜひ気軽にYAMAPアプリの基本的な使い方について相談してみてください。

CCチームが目指しているのは、問い合わせが限りなくゼロに近づくアプリです。
ユーザーが迷わず、ストレスなく使える状態をつくることこそが、理想のゴール。
その一方で、「もっと喜んでいただけるサービスをつくるための手がかり探し」や、「より良い体験を生み出すための対話」は、これからも大切にしていきたいと考えています。
ユーザーの声を聞き、真意を探り、想いを形にする。
その積み重ねが、YAMAPを少しずつ前に進めてきました。
本記事で紹介した取り組みの先にも、YAMAPとユーザーがともに歩む道は続いています。
あなたの声もまた、次の道しるべになるかもしれません。
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