日本で一番早く秋が訪れる北海道では、例年9月上旬から紅葉シーズンが始まります。全国でも人気の登山・観光スポットとして有名な大雪山(赤岳・黒岳・旭岳)に、札幌市内の山々…。登山アプリ「YAMAP」のユーザーデータ[※1]をもとに、「紅葉」×「日帰り」でおすすめの山と紅葉時期(見頃)、見どころなどをまとめました。初心者でもロープウェイで簡単に行ける山から、ガッツリ歩く中級者向けの山まで紅葉の山をたっぷりご紹介します。さあ、紅葉登山へ出掛けましょう!
[※1] 登山アプリ「YAMAP」のユーザーデータ(集計期間:2022年9月~12月)をもとに、訪問者数の多かった人気の山を算出。
紅葉登山2024! おすすめの紅葉の山、紅葉時期を紹介/シリーズ一覧
2024.09.14
YAMAP MAGAZINE 編集部
市町村:上川管内上川町
標高:1,984m
見ごろ:9月上旬~9月下旬
コースタイム:往復約3時間20分(七合目リフト降り場⇔黒岳)
「日本一早い紅葉」を見られる大雪山国立公園に位置する黒岳は、層雲峡からロープウェイとリフトを乗り継いで標高1,984mの7合目まで簡単にアクセスすることができます。途中の展望台からは美しい黄葉のパノラマが広がり、山頂付近では真っ赤に燃えるウラシマツツジとふわふわそよぐチングルマの綿毛が秋空の下で輝きます。
登山初心者でも大雪山系の絶景を気軽に楽しめ、健脚な登山者には桂月岳や北鎮岳への縦走コースもあり、レベルに合った登山を楽しむことができます。
市町村:上川管内上川町
標高:2,078m
見ごろ:9月中旬~9月下旬
コースタイム:往復約5時間(赤岳登山口⇔赤岳)
赤岳への登山口・銀泉台は、秋にはマイカー規制が行われるほどに人気の紅葉の名所です。登山口から40分ほど歩くと辿り着く「第一花園」からの眺めが大変素晴らしく、赤や黄に色づいた広葉樹と緑の針葉樹が織りなす錦絵のような景色は壮観で、訪れる登山者の目を楽しませてくれます。山頂を目指さずとも途中までのハイキングで十分に紅葉を堪能することができます。
市町村:上川管内東川町
標高:2,291m
見ごろ:8月下旬~9月下旬
コースタイム:往復約4時間30分(ロープウェイ姿見駅⇔旭岳)
「日本一早い秋」が訪れる大雪山の主峰・旭岳。夏に可憐な花を咲かせていたウラシマツツジやチングルマなどの小さな植物が色づき、赤い絨毯が山肌を彩ります。旭岳ロープウェイから眼下に広がる黄葉も素晴らしく、タイミングがあえば、冠雪、紅葉、山麓の緑の三段紅葉を楽しめるかもしれません。ロープウェイの終着駅からは一周約1時間の散策路もあり、歩くのが心配な初心者の方におすすめです。
市町村:上川管内美瑛町・上富良野町、十勝管内新得町
標高:2,077m
見ごろ:9月中旬~9月下旬
コースタイム:往復約6時間40分(望岳登山口⇔十勝岳)
噴煙を吹き上げながら活発に活動する大雪山系十勝岳連峰の主峰・十勝岳。山頂付近では火山ならではの荒涼としたダイナミックな景観が広がり、山の裾野に広がる紅葉と2つの異なる景色を楽しむことができます。赤や金色に輝く木々が緑の中に点在する山肌は息を飲むような美しさです。
下山後に温泉へ立ち寄りたいという方は、少しコースタイムが長くなりますが、十勝岳温泉登山口から上富良野岳~上ホロカメットク山~十勝岳と縦走されるのもおすすめです。(往復約7時間)
市町村:後志管内ニセコ町・倶知安町・喜茂別町・真狩村・京極町
標高:1,898m
見ごろ:9月中旬~9月下旬
コースタイム:往復約8時間30分(喜茂別登山口⇔後方羊蹄山)
均整のとれた秀麗な姿から「蝦夷富士」の名で親しまれている羊蹄山。4本の登山道がありますが、いずれも標高差が大きく急登が続くハードなルートのため中級者向けと言えます。直径700m、深さ200mの火口は父釜と呼ばれ、その大きさに圧倒されます。山頂からの大展望は壮観で、頑張って登りきった登山者へのご褒美です。
市町村:札幌市西区・手稲区
標高:1,024m
見ごろ:9月下旬~10月上旬
コースタイム:往復約6時間(平和の滝⇔手稲山)
札幌冬季オリンピックの会場になったことでも有名な手稲山は、札幌市内から車で30分とアクセス抜群なので日帰り登山にぴったりです。平和の滝から登るコースでは、途中に岩がゴロゴロ転がるきついガレ場がありますが、赤や黄の紅葉と岩のコントラストが美しい場所です。秋の晴れた日には太陽の光が差し込み、まるで黄金の森を歩いているようです。
市町村:札幌市南区・中央区
標高:531m
見ごろ:10月中旬〜10月下旬
コースタイム:往復約2時間50分(慈啓会コース)
札幌市のほぼ中心に位置する藻岩山の原始林は国の天然記念物に指定されており、秋になるとイタヤカエデ、ミズナラ、モイワボダイジュといった木々が黄葉し、山一面をオレンジ色に染め上げます。山頂へはロープウェイやケーブルカーを利用して上がることも可能ですので、ファミリーでの登山にもおすすめです。
市町村:札幌市西区・中央区
標高:311m
見ごろ:10月中旬~10月下旬
コースタイム:往復約1時間30分(三角山往復)
札幌市に位置する三角山は、山の手登山口から山頂まで30分程度で登れる里山です。低山でありながら、山頂からは札幌市のパノラマと黄葉に色づく里山の景色を堪能することができます。歩き足りないという方は、三角山から更に大倉山~奥三角山まで足を伸ばしてみるのもおすすめです。
「リアルタイム紅葉モニター」なら、知りたいエリア・山の最新紅葉状況がひと目でわかります。ぜひ自宅近くの山、お目当ての山をチェックして、紅葉登山の計画を立てる際の参考にしてみてください。
秋は日が暮れるのも早く、天候が崩れれば冬のような寒さがやって来ます。事前に天候や装備をしっかりと確認してから山へ出かけましょう。安全で楽しい紅葉登山をお楽しみくださいね!
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トップ画像:グリンさんの活動日記より