地域別 絶景登山おすすめリスト2023|北海道・東北編

北海道・東北エリアのとっておきの山を集めました。キーワードは「日帰り」「絶景(眺望)」。遠くの高い山も素敵だけれど、山は高さだけが魅力ではありません。地元にも隠れた魅力がたくさんあります。

地域別 絶景登山おすすめリスト2023 #06シリーズ一覧はこちら

2020.06.06

YAMAP MAGAZINE 編集部

INDEX

日帰り×絶景を満喫!

近くの山を楽しむ「地域別 絶景登山」。遠くの高い山もいいけれど、近くの山にだって豊富な魅力が詰まっています。

① 日帰りで行ける
② 眺望の良さ(絶景ポイントがある)

この2つの基準に照らし合わせ、「おすすめの山(全141座)」を選定しました。

※「おすすめの山(全141座)」は、登山アプリ「YAMAP」が実施したユーザーアンケートにおける約2万人の回答結果をもとに選定しています。

北海道の絶景 ベスト3

第1位 手稲山(ていねやま/1,024m)

都道府県:北海道札幌市
標高:1,024m
おすすめコース:手稲山 往復コース(約2時間30分)

札幌冬季オリンピックのスキー会場になったことでも有名な手稲山。どちらかというとスキー場の印象が強い場所ですが、無雪期には登山にもおすすめの山です。ただし、登山ルートはキツいところもあり、登山初心者には堪えるかもしれません。ですが、山頂からの眺めは最高で、この山を登る魅力と言えます。山頂付近まで来れば海岸線がくっきりと見えるようになり、山頂からは360度の大パノラマが堪能できます。札幌周辺の山々である定山渓天狗山、藻岩山や羊蹄山などが一望でき、さらに天気がよいと夕張岳や大雪山まで望める日もあります。

手稲山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 樽前山(たるまえさん/1,041m)

都道府県:北海道苫小牧市
標高:1,041m
おすすめコース:樽前山-樽前山-樽前山神社奥宮 周回コース(約4時間20分)

支笏洞爺国立公園に属しており、風不死岳(ふっぷしだけ)、恵庭岳とともに「支笏三山」のひとつに数えられている山です。山頂には1909年の噴火で形成された溶岩ドームがあり、樽前山熔岩円頂丘(たるまえさんようがんえんちょうきゅう)として北海道指定文化財の天然記念物に指定されています。ミヤマハンノキ、ウコンウツギ、タルマエソウなど、季節ごとに咲くさまざまな花を楽しむことができます。噴煙を上げる迫力満点の溶岩ドームの景観や、支笏湖や太平洋の雄大な眺望も見事です。7合目まで車で簡単にアクセスすることができるため、気軽に登山を楽しめる山として親しまれています。

樽前山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 恵庭岳(えにわだけ/1,319m)

都道府県:北海道千歳市
標高:1,319m
おすすめコース:恵庭岳登山口-恵庭岳第二見晴台 往復コース(約4時間50分)

支笏洞爺国立公園の支笏湖北岸にそびえる恵庭岳は、支笏湖周辺にある樽前山・風不死岳とともに「支笏三山」と呼ばれています。山頂にある巨石が鋭く尖って見えることから、アイヌ語で「エエンイワ=頭がとがっている山」と呼ばれ、その呼び名が転じて恵庭(エニワ)になったといわれています。山頂部分は崩落の恐れがあるため現在立入禁止となっていますが、途中の展望台からは青く澄んだ支笏湖の全景と日高山系、石狩平野、札幌が見渡せます。

恵庭岳の登山地図・詳細情報はこちら

青森県の絶景 ベスト3

第1位 八甲田山(はっこうださん/1,584m)

都道府県:青森県青森市・十和田市
標高:1,584m
おすすめコース:山頂公園駅-田茂萢岳 往復コース(約1時間)

八甲田山は、大岳を主峰とした10の山々から成る北八甲田と櫛ヶ峰をはじめとした6峰の山々から成る南八甲田で形成された火山群であり、「八甲田山」と名のついた単独峰は存在しません。1,314mの山頂駅まで簡単に行けるロープウェイからは、春夏秋冬で表情が変化する八甲田連峰を一望できます。また、山頂公園駅からは、八甲田連峰の360度大パノラマ、下北半島や津軽平野、そして岩木山まで見渡たせます。初夏のブナ林の新緑、夏に咲き誇る高山植物、秋の紅葉、どれも美しく見逃せない景色ばかりです。

八甲田山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 岩木山(いわきさん/1,624m)

都道府県:青森県弘前市・鰺ヶ沢町
標高:1,624m
おすすめコース:岩木山 八合目往復コース(約2時間)

信仰の対象として古い歴史をもつ、津軽の人々のふるさとの山です。「津軽一の宮」岩木山神社里宮からの百沢(ひゃくざわ)コースでは、岩木山固有種のミチノクコザクラが見られます。また、嶽(だけ)温泉からの嶽コースでは八合目まで車道が通っているので、短時間で岩木山神社奥宮が建つ山頂に立つことができ、県内の名峰・八甲田山や白神岳、津軽海峡などの雄大な展望が楽しめます。

岩木山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 梵珠山(ぼんじゅさん/468m)

都道府県:青森県青森市・五所川原市
標高:468m
おすすめコース:梵珠山 往復コース(約2時間)

梵珠山は、ブナ・ミズナラなどの広葉樹の森に覆われた自然豊かな山です。新緑の季節には青々とした木々を、秋には紅葉で金色に輝く美しい森が見られます。山頂からは岩木山・八甲田山・陸奥湾・津軽平野を一望することができます。

梵珠山の登山地図・詳細情報はこちら

秋田県の絶景 ベスト3

第1位 太平山(たいへいざん/1,170m)

山域: 出羽山地
都道府県:秋田県秋田市
標高:1,170m
おすすめコース:太平山 周回コース(約5時間40分)

太平山は秋田県のほぼ中央に位置し、古くより修験の山として信仰を集めてきました。山は、前岳、中岳、奥岳から成り、天然秋田杉をはじめ、ブナの美林が広がり、コアニチドリ、ヒロハシラネガンピ、ヒメシャガと言った珍しい高山植物も見られます。動物では、クマや天然記念物のカモシカが棲んでいます。太平山三吉神社奥宮御社殿が鎮座している山頂からは、男鹿半島、白神山地、遠くには鳥海山が一望できる素晴らしいパノラマが広がっています。

太平山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 森吉山(もりよしざん/1,454m)

山域: 奥羽山脈
都道府県:秋田県北秋田市
標高:1,454m
おすすめコース:森吉山 ゴンドラコース(約2時間20分)

花の百名山に選ばれており、夏から秋にかけて約300種の高山植物が咲き誇ります。地元の人からは「秋田山」と呼ばれる馴染みの深い山です。山頂からは鳥海山、田沢湖、岩手山、男鹿半島などを望むことができます。

森吉山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 乳頭山(にゅうとうざん/1,478m)

別名: 烏帽子岳
山域: 奥羽山脈
都道府県:秋田県仙北市、岩手県雫石町
標高:1,478m
おすすめコース:烏帽子岳 周回コース(約4時間30分)

十和田八幡平国立公園の中に位置する乳頭山は、秋田県側から見ると乳房に似た形に見えるためこの名がつけられ、一方の岩手県側からは烏帽子のように見えるので、「烏帽子岳」と呼ばれています。高山植物も多彩で、中でも山頂東方の高層湿原・千沼ヶ原は、尾瀬にも匹敵すると言われています。うっそうとしたブナの林やオオシラビソの原生林、高層湿原、秋田駒ヶ岳や岩手山を一望する山頂からの大展望と、魅力あふれる山です。

乳頭山の登山地図・詳細情報はこちら

岩手県の絶景 ベスト3

第1位 姫神山(ひめかみさん/1,124m)

都道府県:岩手県盛岡市
標高:1,124m
おすすめコース:一本杉コース(約2時間50分)

姫神山は、北上川をはさんで岩手山と対峙する名山です。岩手山に標高こそ及びませんが、均整のとれた三角錐の美しい姿が印象的で、この地出身の歌人・石川啄木がこよなく愛した山でもあります。霊山として信仰され、山麓の姫神嶽(ひめかみだけ)神社には姫大明神、素勢理姫命(すせりひめのみこと)が祀られています。花崗岩が露出した山頂からは、北上山地の山々や岩手山など360度の展望が楽しめます。

姫神山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 岩手山(いわてさん/2,038m)

別名: 岩手富士、南部富士、南部片富士、巌鷲山(がんじゅさん)
山域: 奥羽山脈
都道府県:岩手県滝沢市・雫石町・八幡平市
標高:2,038m
おすすめコース:岩手山 馬返し登山口コース(約8時間10分)

岩手山は南部富士の名で親しまれてきた山で百名山に選ばれています。石川啄木がその歌集『一握の砂』で詠んだ「ふるさとの山に向ひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」の歌は、故郷の岩手山をたたえた作品として有名です。大きな山体の山頂部には直径約1㎞の大噴火口があり、中央部の御室火口はいまも水蒸気を噴出しています。山頂では360度のダイナミックなパノラマを楽しみながらのお鉢巡りができます。

岩手山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 早池峰山(はやちねさん/1,913m)

山域: 北上山地
都道府県:岩手県遠野市、花巻市、宮古市
標高:1,913m
おすすめコース:早池峰山 小田越コース(約3時間50分)

早池峰山は日本百名山の1座であり、六角牛山、石上山と共に「遠野三山」と呼ばれています。柳田国男の『遠野物語』にも登場する山で、山岳信仰や神話がいまも残っています。“日本のエーデルワイス”と呼ばれるハヤチネウスユキソウなどの固有種が多いことで知られ、花の百名山にも選出されています。山頂の北側には天然記念物であるアカエゾマツが自生しており、特有の植物構成を見せる山になっています。高山植物で有名な早池峰山ですが、秋の紅葉も美しく、5合目付近から見下ろすパノラマは絶景です。登山者が不安なく登れるコースは小田越コースの1本になっています。

早池峰山の登山地図・詳細情報はこちら

山形県の絶景 ベスト3

第1位 月山(がっさん/1,984m)

別名: 臥牛山(がぎゅうさん)
都道府県:山形県鶴岡市、庄内町、西川町
標高:1,984m
おすすめコース:月山 八合目ピストンコース(約5時間30分)

山形県の中央部にある羽黒山、湯殿山とともに出羽三山の一座であり、そのなだらかな姿から臥牛山(がぎゅうさん)などとも呼ばれています。豪雪地帯に位置することから夏スキーの名所としても有名です。山頂には月山神社本宮が鎮座しています。月山神社は6世紀の創建と伝えられ、山岳信仰の古社として多くの修験者や参拝者を集めてきました。俳人・松尾芭蕉も夏の月山に登ったことが『奥の細道』に記され、山頂の南西面には句碑も置かれています。約350種の花が見られる高山植物の宝庫でもあります。

月山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 面白山(おもしろやま/1,264m)

別名: つらしろやま
山域:奥羽山脈
都道府県:山形県山形市、宮城県仙台市
標高:1,264m
おすすめコース:三沢山-面白山 往復コース(約3時間50分)

面白山は、山形県と宮城県の県境にある奥羽山脈中の火山です。本来「つらしろやま」と呼び親しまれてきた山ですが、宮城県側から見ると面が白く見えることから『面白山』と名付けられました。山頂からは、蔵王山や月山、さらに遠くの鳥海山といった日本百名山まで見渡す展望があります。

面白山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 雁戸山(がんとさん/1,484m)

山域:蔵王連峰
都道府県:山形県山形市、宮城県川崎町
標高:1,484m
おすすめコース:笹谷峠-雁戸山-カケスガ峰 周回コース(約4時間40分)

蔵王連峰の北端に位置する雁戸山は双耳峰の山容が特徴的です。山名は、ガンドウ(大型の鋸)の歯を思わせる形状であるところから名付けられたといわれています。双耳峰の北峰からは360度の大パノラマが楽しめます。

雁戸山の登山地図・詳細情報はこちら

宮城県の絶景 ベスト3

第1位 栗駒山(くりこまやま/1,627m)

都道府県:宮城県栗原市、秋田県東成瀬村、岩手県一関市
標高:1,627m
おすすめコース:栗駒山 往復コース(約2時間50分)

宮城・秋田・岩手の3県にまたがる栗駒山(秋田側では「大日岳」、岩手側では「須川岳」とも称される)は、栗駒国定公園にある日本二百名山です。花の山としても知られ、田中澄江著『花の百名山』で選定されたヒナザクラをはじめ、イワカガミやイワイチョウなどが6~7月の登山道を彩ります。また、秋には山肌一面を覆うブナやナナカマドが見事な色付きを見せ、全国でもっとも紅葉が美しい山のひとつといわれています。山頂からは鳥海山や月山、早池峰山などの日本百名山を一望できます。

栗駒山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 泉ヶ岳(いずみがたけ/1,172m)

山域: 奥羽山脈
都道府県:宮城県仙台市
標高:1,172m
おすすめコース:泉ヶ岳 往復コース(約3時間30分)

仙台市内の各所からその姿が確認でき、春から秋は登山、冬はスキーやスノーシューと四季を通じて楽しめる山で、家族連れや小学生の課外活動などで賑わう、まさに「仙台市民の山」です。時期になると南麓のミズバショウ群落をはじめ、ドウダンツツジなどの花も見られます。山名は、水神をはじめ豊富な湧き水を生み出すことが由来とされます。山頂部からは仙台市街や太平洋、船形山などが見渡せます。

泉ヶ岳の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 船形山(ふながたやま/1,500m)

別名: 御所山
山域: 奥羽山脈
都道府県:宮城県加美町、山形県尾花沢市
標高:1,500m
おすすめコース:船形山 往復コース(約3時間10分)

宮城と山形の県境、奥羽山脈上に位置する日本二百名山で、30以上ものピークを数える船形火山群の主峰です。宮城県側では船を逆さにした船底のような形状から「船形山」と呼ばれ、山形県側では順徳天皇が隠れ住んだという伝承から、「御所山」と呼ばれるようになったといわれています。ブナの新緑や黄葉、山頂からの大展望など楽しめ、宮城・山形両県から延びる多彩な登山コースが魅力です。

船形山の登山地図・詳細情報はこちら

福島県の絶景 ベスト3

第1位 安達太良山(あだたらやま/1,699m)

別名: 乳首山
都道府県:福島県猪苗代町
標高:1,699m
おすすめコース:山頂駅-安達太良山 往復コース(約2時間20分)

東北新幹線の車窓からもひと目でわかる、なだらかで大きな山容を持った福島県の名山です。高村光太郎の第二詩集『智恵子抄』にある“ほんとの空”のくだりでは、阿多多羅山と表現されています。なだからな山頂部に岩がぽこんと乗った独特の姿から、おっぱい山などとユーモラスな名も付けられています。山頂から見下ろす沼ノ平は月面のような景色が広がり、磐梯山や吾妻、飯豊(いいで)連峰など360度のパノラマが楽しめます。ロープウェイで1,350mの山頂駅まで行くことができるので、ファミリーにもおすすめの山です。

安達太良山の登山地図・詳細情報はこちら

第2位 磐梯山(ばんだいさん/1,816m)

別名: 会津富士、会津磐梯山
都道府県:福島県猪苗代町・磐梯町・北塩原村
標高:1,816m
おすすめコース:八方台往復コース(約4時間40分)

会津盆地の東に位置し、南面や東面から眺めた際の端正な姿から“会津富士”とも呼ばれる福島県のシンボル的存在です。明治の大噴火で大きな被害を及ぼした北面は、いまも荒々しい景観を呈しています。磐梯山の固有種、バンダイクワガタは山頂東面の沼ノ平周辺に多く生息しています。開けた山頂からは日本で4番目に大きな猪苗代湖が眼下に広がり、桧原湖(ひばらこ)、吾妻山、安達太良山と360度の大パノラマを楽しめます。

磐梯山の登山地図・詳細情報はこちら

第3位 額取山(ひたいとりやま/1,008m)

別名: 安積山(あさかやま)
山域: 奥羽山脈
都道府県:福島県郡山市
標高:1,008m
おすすめコース:額取山(福島県郡山市)登山ルート(約3時間30分)

猪苗代湖と郡山市市街地の間に位置する奥羽山脈の一峰で、古くから地元の人々に親しまれてきた歴史ある名山です。額取山の名は八幡太郎義家が元服の儀式で額を剃ったことに由来すると伝えられています。別名を安積山とも呼ばれ、古くは万葉集にも詠まれた山です。山頂からは360度の大展望が得られ、磐梯山、吾妻山、安達太良山、猪苗代湖、郡山市街地の向こうには阿武隈山地が連なっています。

額取山の登山地図・詳細情報はこちら

地域の山を楽しもう

日帰りで山歩きを楽しめる「地域の山」。ただし、あまりに人気(ひとけ)のない里山や標高1,000メートル以下の低山の中には、たくさんの道があちこちに入り組んでいて、本来歩むべき登山道が分からず 「道迷い」 に繋がりやすい側面もあるのでご注意を。警察庁の例年の調査によると、「道迷い」による遭難事故は全遭難者のうち約4割を占め、 例年の最多要因になっていることからも、十分に注意が必要です。

事前の情報収集や準備はもちろん、登山中も自分の現在地を確かめられるよう、紙地図や登山アプリをうまく活用しながら安心安全に登山を楽しみましょう。

また、登山アプリ「YAMAP」を活用して安全登山するコツもまとめています。こちらの記事もご覧ください。

記事を読む:「高い山に登らないから危なくない」は大間違い? YAMAPフル活用で安全登山を

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。