今、「ロゲイニング」が熱い。新しいチームビルディングの形とは?

最近、各地で開催されている「ロゲイニング」。聞いたことはあるけどよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はロゲイニングのルールや魅力に迫ります。登山やトレッキングとはまた違った山・自然の楽しみ方が見えてくるかもしれません。

2018.10.09

YAMAP MAGAZINE 編集部

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オリエンテーリングと何が違う? まずは基本ルールから

ロゲイニングは1970年代のオーストラリアで始まったアクティビティ。参加者は、主催者から配布される地図とコンパスを使って、制限時間内にできるだけ多くのチェックポイントをまわり合計得点を競い合います

よくオリエンテーリングと混同されますが、いったい何が違うのかというと……?

オリエンテーリングは決められたコース、地点を順番に通過して最終目的地に早く到達することを競うのに対し、ロゲイニングではすべてのチェックポイントをまわる必要はなく、順序も参加者(1チームだいたい2〜5人)が自由に決めることができます。

また、勝敗を決めるのはゴールタイムではなく、あくまで獲得点数です。制限時間内にゴールできなかった場合は、超過した時間に応じて減点されます。

ロゲイニングこそ真のチームビルディング・アクティビティ?!

ロゲイニングは、単に速さや体力を競うゲームではありません。むしろルート設定や時間配分といった知力を必要とする戦略的な側面があり、個々の体力や知力をいかに最適化した上で結果に結びつけるかという”チーム力” が問われるアクティビティと言えるでしょう。

ともに山を登ることで互いの人と成りが分かったり、チームの中での自分の役割を見つけ出したり……と、登山におけるチームビルディングの有用性が謳われることがしばしばありますが、ロゲイニングも然り。

ロゲイニングはチーム戦が基本であることや、チームとしてどう動くのかが勝敗を大きく左右することを考えると、もしかしたら登山以上にチーム力が試されるスポーツといってもいいかもしれません。

前述したように、ロゲイニングではどのチェックポイントをどういった順序でまわり、どこで休憩をとるのかといったことはすべて各チームに委ねられています。
メンバーに体力があれば高低差の激しい山岳地帯を攻めてもいいし、地図読みスキルに自信があればあえて難易度の高い樹林帯を狙い撃ちしてもいい。あるいは比較的見つけやすい街中を先に回って、確実にポイントを積み重ねてもいいでしょう。

メンバーの個々の能力(体力、知力)が高いに越したことはありませんが、それらをチームとして最大化し結果につなげることができなければ、必ずしも高得点は狙えません。

「フォトロゲ」「タウンシップ」広がるバリエーション

制限時間は大会によってまちまちで、2時間、6時間、12時間、世界大会では24時間(!)なんてものもあります。競技エリアも広大な山野や丘陵地、山岳地帯を中心にしたものから、地図読みをそれほど必要としない市街地を厚くしたものまでさまざま。

日本ではロゲイニングを町おこしや観光に生かす取り組みも行われており、最近では「フォトロゲイニング」や「タウンシップレース」なるものが各地で開催されています。

フォトロゲイニングというのは、ロゲイニングの基本ルールはそのままに、その名の通りチェックポイント通過証明を撮影した写真で行う大会のこと。通常、ロゲイニングの大会では専用のICチップを利用しますが、それをカメラやスマホでの撮影を行うことでイベント感も増し、初めて参加する人同士のチームでも一体感を味わうことができます。

一方のタウンシップレースは、より地域との触れ合いに重きを置いたもの。観光名所がチェックポイントになるのはもちろんのこと、時には地域の人と交流することがポイント獲得に。移動には公共の交通機関を利用できるなど、競技性を楽しみながら地域の魅力に多く触れることができるよう工夫されています。 


フォトロゲイニングに、タウンシップレース。どちらもロゲイニングの基本ルールをベースにしたものですが、普段アウトドアやスポーツに馴染みのない人でも気軽に楽しめることができるという魅力があります。

開催間近! タウンシップレース福島大会で仲間と共にNo.1を目指せ!

2018年11月11日開催のタウンシップレース福島大会では、3〜4名を1チームとし、地図とコンパス、さらにスマホを使ってチェックポイントをまわります。

競技エリアは市街地や観光スポットを中心に設定しているため、地図読みスキルや体力に自信のない人でも参加しやすく、チェックポイントも地域の史跡や神社仏閣などが中心なので、開催地・福島県田村市の魅力を満喫できるほか、アフターパーティで地元の人々との交流も楽しむことができます。

「タウンシップ」という言葉に込められた想い

和製英語の「スキンシップ」のように様々な地域や地元の人たちと触れ合い、仲間と協力しながらレース感覚も楽しめるアクティビティにしたい。
大会名にもなっているタウンシップという言葉には、そんな想いが込められているそうです。

こうした大会側の考え方に、地方創生を掲げる私たちYAMAPも共感する部分があり、今回協賛という形でお手伝いさせていただくことになりました。大会当日も競技の中でYAMAPを使っていただく予定です。

タウンシップレース福島大会は只今、絶賛応募受付中! この秋はチームスポーツに挑戦してみませんか?

タウンシップレース福島大会の詳細・ご応募は下記よりお願いします。
http://www.townshiprace.net/

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。