五感で楽しむ田舎じかん|赤村ハイク&バイク

ホタル舞う清流と田園風景に囲まれた福岡県田川郡の赤村は、福岡市街地から車で約90分の場所に位置する人口3000人の静かな農村です。田んぼの間の一本道を抜けた先には、山城跡である戸城山や岩石山がそびえます。今回ご紹介するのは、ヤマップの地図を使って、自転車で山麓を巡りながら山を目指す「赤村ハイク&バイク」。レンタサイクルと登山を組み合わせて、日本の原風景をゆっくりと満喫する、村の新しい楽しみ方です。指定されたスポットを巡ると、アプリ上でデジタルバッジが獲得でき、獲得したデジタルバッジ画面を「源じいの森」で提示することで、先着でヤマップ特製ピンバッジがもらえます。たまにはのんびり、バイク&ハイクしてみませんか。美しい田園風景を吹き抜ける風を全身で感じ、豊かな里山を訪ねれば、肩の力がふっと抜け、自然と笑顔が溢れる素敵な時間を過ごせるはずです。

2022.10.20

米村 奈穂

フリーライター

INDEX

「赤村ハイク&バイク」デジタルバッジキャンペーンとは?

スタートとゴール地点は「源じいの森」。キャンプ場や宿泊施設、温泉もある複合施設で、電車でもアクセスできるのが嬉しい。車のない人でも、ここで自転車を借りれば登山を楽しめる

各地の山へ登っても、行きは登山口へ直行、下山後は車に乗って即温泉へ寄ってそのまま帰宅。なんてのはよくあること。山ばかりに目が行って、山麓は通り過ぎているだけになっていませんか?そんなのもったいない!木漏れ日に輝く川の流れ、牧歌的な田園の風景、直売所に並ぶ瑞々しい農作物、全ては山の恵みによって支えられています。山の醍醐味は、山麓にも数多く隠されているといっても過言ではないのです。
でもどうやって山麓を巡ればいいの?何もないんじゃない?そんなあなたの登山&山麓めぐりをかなえてくれるのが、「赤村ハイク&バイク」。福岡県の北東部にある赤村には、村を横切る平成筑豊鉄道を挟んで北と南に、戸城山と岩石山がそびえています。今回、YAMAPではこの2つの里山の登山口と、赤村の名所を結ぶバイクコースをアプリ内に設定。バイクをレンタルするスタート地点は、列車でアクセスでき、温泉も併設されていることで人気のキャンプ場「源じいの森」です。

モデルコースは2種類
① 戸城山ハイク&バイク|https://yamap.com/model-courses/24021
② 岩石山ハイク&バイク|https://yamap.com/model-courses/24022

ランドマークを巡ってバッジをゲットしよう!

スタートは「源じいの森」。ここで自転車を借りてスタート。

なだらかな戸城山の山容。スタート地点の源じいの森からは自転車で約30分。

赤村特産物センター。食事もできる休憩所がある。

巨岩が点在する岩石山。山中から自転車で巡るコースを見下ろせる

登山口までのコースには、タイムスリップしたかのような木造の駅舎や特産物センターなど見どころがたくさん。ヤマップのアプリを起動させ、2つのコース上にある4つのスポット(岩石山、戸城山、源じいの森、赤村特産物センター)の内3つを通過すると、アプリ上でデジタルバッジを獲得できます。

さらに、ゴール地点の「源じいの森 ほたる館」でデジタルバッチを提示すると、先着500名にヤマップ特製ピンバッジをプレゼント。

ヤマップを起動させて、いざバイクでスタート!

バッジの獲得条件は、ヤマップのアプリを起動させること。スタート地点で忘れずにON!

二つのコースのうち、スタート地点の「源じいの森」に比較的近い戸城山のコースを巡ってみることにしました。「源じいの森」は、平成筑豊鉄道の「源じいの森」駅から徒歩2分というアクセスの良さ。ギアレンタルも充実しているため、車がなくてもキャンプができ、自転車を借りれば登山も楽しめます。温泉もあるので、下山後すぐに汗を流せるのも嬉しいところ。宿泊施設「ほたる館」で自転車をレンタルし、ヤマップを起動させ、「戸城山ハイク&バイク」へ出発!

自転車を借りる場所は「源じいの森」の宿泊施設「ほたる館」。会議室や多目的ホールもあり、研修や合宿にも使えます。キャンプ場の受付もここで行なっています

赤村は、英彦山系を源流とする清流今川の水で育てられた良質なお米の生産地でもあります。訪れたのはちょうど収穫期。あちこちで稲刈りが行われていました。田んぼには、稲刈り後に出てくる虫たちを狙ってサギの群がやってきます。スタートして、最初の曲がり角ではヤギがお出迎え。道には落ちたばかりのきれいなクリの実が転がっていて、少しだけいただきました。

こうして、気になる風景や気になるものを見つけるとすぐに立ち止まれるのも自転車のいいところ。車で移動するより数倍景色が目に入ってきます。何度も自転車を降り寄り道しながら、ゆっくりと登山口へ向かいます。

田んぼの間の道を駆け抜け登山口へ。駆け出しは快調。登山口に近づくに連れ、勾配は急に

収穫期の活気づいた村でどこまでもマイペースを貫くヤギ。と思っていましたが、ヤギは大切な草取り要員なのだそう

豊かな秋の実りをあちこちで感じながら自転車を走らせます

登山口に着いたら、自転車を置いてハイクスタート!

上り下りを繰り返し、やっと登山口に到着。思わず笑みがこぼれます。道標と簡単な案内板が目印

20分ほどと思っていた道を、倍の時間をかけてやっとのことで登山口に到着。ここからは自転車を置いて登山開始です。道は比較的整備されていて迷うような箇所はありません。山頂まではおよそ30分。短時間で登れるので、スタート地点の「源じいの森」でキャンプをして、翌日はお弁当を持って、自転車に乗ってハイキングというのもおすすめです。

暗いスギ林の中に木漏れ日が差し込みます。登山道はずっと木陰の中なので快適に登れます

広い山頂広場に立つ展望台。方位盤で英彦山系や岩石山の方角を確認できます。豊臣秀吉が、岩石城を攻略する際、ここに布陣したといういい伝えも残ります

木漏れ日の差し込む森の中を進んでいくと、いかにも城跡らしい広々とした山頂広場に出ました。展望台と屋根のある休憩所、椅子やベンチもあって、木陰でゆっくりできる場所です。地元の人の話では、昔はここでキャンプをしていたそう。展望台に登ってみると、木の間から遠くに英彦山、岩石山が見えました。山頂は広場の右奥。デジタルバッジ獲得のために、忘れず立ち寄ります。山頂には小さな祠と三角点、山頂標式が。ここにかつて、戸城山城の本丸がありました。

戸城山城は、南北朝時代の1339(延元4)年、肥後守菊池武重により築造され、息子武光により守られたと伝わります。武光は、北方謙三の小説「武門の王」でも縦横無尽の活躍が描かれた名将。往時の様子を思い浮かべてゆっくりと時間を過ごすのも良いでしょう。また、この場所には、戦国時代の攻防戦の犠牲となった悲しい姫の伝説も残っています。当時の城主畠山義深の娘小夜姫は、城が攻められた際、逃亡中に家臣の裏切りにあい、川に身投げします。山麓を流れる今川にある蛇巻岩は、小夜姫の化身と言い伝えられています。

戸城山山頂。山頂広場が二の丸で、本丸はこの場所にあったという。今は小さな祠が残るのみ

山頂広場には木陰の下にベンチとテーブルがありゆっくりできる。昔はここに遊具もあったとか

ノスタルジック油須原駅

下り坂は爽快。風が汗を吹き飛ばしてくれます。戸城山を背に一気に下ります

下山は20分ほど。車の場合、下山して乗車した途端に現実に引き戻される感じがするけれど、自転車は風を受けながらいつまでも山の余韻に浸れます。振り返ると、戸城山の優しい山容が小さくなっていくのでした。帰り道では、木造駅舎の油須原駅や赤村特産物センターに立ち寄ります。

秋の田園風景を彩る彼岸花。彼岸花を田んぼの畔に植えることで、花の持つ毒によりモグラやネズミの被害を防いだり、畦道を補強する効果があるそう

鉄道の下を通る煉瓦造りの小さなトンネルをくぐる。今ではなかなかお目にかかれないレンガ積みに見入ってしまう

タイムスリップしたかのような油須原駅。無人駅ですが、ボランティアの駅員さんや、地域の方々によって維持されています

ローカル線、平成筑豊鉄道の油須原駅は、1895(明治28)年に石炭を輸送するために開業されました。レトロな木造駅舎が残り、映画のロケ地などにも使われています。2022年2月に、村と西日本工業大学によって開業当時の雰囲気を生かした復元改装が行われました。駅舎に一歩入れば、ここだけ時の流れが止まったような感覚に。鉄道作業体験室の公開日には、鉄道機器の操作体験もできます。

ちょうど清掃に来られた駅員さんに、鉄道作業体験室に入れてもらいました。これは復元された「タブレット閉そく機」。単線で列車同士が衝突するのを防ぎます。鉄道作業体験室は、通常は公開日のみ解放されます。(公開日はHPのイベント情報にて。https://www.heichiku.net/)

アルミサッシだった窓枠は木製に、照明はレトロな雰囲気のものに復元されました。ゆっくり休憩していると、1両編成の列車がやってきました

特製ピンバッジをゲットして、ゴール!

油須原駅に後ろ髪引かれながら、デジタルバッジ獲得の最後のランドマーク、赤村特産物センターを目指します。ちょうどお腹も空いてきた頃。収穫真っ盛りの田んぼの間を駆け抜けると、正面に岩石山が見えました。

赤村特産物センターでは、地元の新鮮な野菜や特産品の他、併設された加工センターで作られるお惣菜やパンも購入できます。購入したものを、休憩処「とことんあか村」で食べることも。ハイク&バイクで疲れた体には優しい施設です。目の前には英彦山を源流とする今川が流れ、上流ではホタルも見られるそうです。また違う四季の自然と味を楽しみに、季節を変えて、今度は岩石山を訪れてみたいと思いました。

特産物センターでランドマークを3つ(源じいの森・戸城山山頂・特産物センター)通過。めでたくデジタルバッジの獲得です。ゴールの「源じいの森」では、忘れずにデジタルバッジを提示して、ヤマップオリジナルピンバッジをゲットしましょう。

こうして、自転車で山麓を巡りながら山に登ると、いつの間にかその山の地形や自然が頭や体に馴染んでいく感覚になりました。里を深く味わうからこそ、山の奥深い魅力を一段と理解できるのかも知れません。きついかな?と思っていたけれど、得たものはそれ以上。「ハイク&バイク」おすすめです。

田んぼの真ん中の道を通って赤村特産物センターへ向かいます。奥に見えるのは岩石山

赤村特産物センターに到着。お腹が空いたら、お惣菜を買って、休憩処「とことんあか村」で食べることもできます。ランチタイムには名物「ばっちゃんカレー」も提供しています

ヤマップ特製ピンバッジの交換場所は、源じいの森の宿泊施設「ほたる館」。アプリ内で獲得したデジタルバッジを受付で提示しましょう

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魅力たっぷり、4つのランドマーク

ヤマップを起動させ、赤村にある次の4箇所のランドマークのうち、3箇所に立ち寄れば、デジタルバッジをもらえます。

・源じいの森

キャンプ場や宿泊施設、温泉を併設した複合施設。川沿いのキャンプサイトや、森の中のログハウスなど、様々なスタイルで自然を満喫できます。平成筑豊鉄道「源じいの森」駅からは徒歩2分。公共交通機関でアクセスできる貴重なキャンプ場です。「赤村ハイク&バイク」のモデルコースである戸城山と岩石山の間に位置し、ここをベースキャンプとして登山を楽しめます。

源じいの森https://yamap.com/landmarks/111584
・キャンプ場/ほたる館
福岡県田川郡赤村赤6933-1
TEL:0947-62-2911(9:00~17:00)定休日:第3木曜日・年末年始
・温泉
福岡県田川郡赤村赤5251-3
TEL:0947-62-2851 10:00~21:00 、受付20:00まで(家族風呂受付19:00)定休日:第3木曜日・年末年始
HP:https://www.genjii.com/

・戸城山山頂

英彦山のお膝元である赤村は、平安時代の末期から戦国時代にかけて、戦略的な重要性から、多くの山城が築かれました。戸城山(317.5m)もその一つで、山城跡である山頂は広場になっていて、木陰でゆっくりくつろぐことができます。山頂までは約30分。家族づれにもおすすめの低山です。「源じいの森」からは自転車で約20分。キャンプの翌日にお弁当を持って静かな山頂広場でのんびり過ごしてみませんか?


戸城山 山頂|https://yamap.com/landmarks/23445

・岩石山山頂

福岡県の北東部、筑豊エリアの赤村と添田町の境界に位置する岩石山(454m)は、巨岩・奇石が至る所に点在する低山です。古くは九州屈指の修験道場、英彦山の山伏たちも修行場でもあり、山中にはその痕跡が色濃く残っています。山頂は岩石城の山城跡でもあり、不思議な景観と歴史を楽しむことができる隠れた名山です。


岩石山 山頂|https://yamap.com/landmarks/23378

・赤村特産物センター
英彦山を源流とする清流の水と肥沃な土地で作られた特産物が並ぶ販売所。併設された加工所でつくられる地元の食材を使ったオリジナルの加工品やお惣菜、パンも人気です。休憩処「とことんあか村」では自由に休憩することができ、ランチタイムには、おかわり自由の「ばっちゃんカレー」も提供されます。

赤村特産物センターhttps://yamap.com/landmarks/111582
福岡県田川郡赤村大字赤5951-1
TEL:0947-62-2990  営業時間:8:30~18:00 定休日:なし(年末年始を除く)
HP:https://red-village.com/

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【ピンバッジ残りわずか】「赤村ハイク&バイク」デジタルバッジキャンペーン

モデルコースの地図を起動させ、コース上のランドマークを3つ通過してデジタルバッジを獲得。スタート&ゴール地点の「源じいの森」でデジタルバッジを提示すると、先着500名にヤマップ特製ピンバッジをプレゼントします。
※ピンバッジの配布はすべて終了いたしました。

獲得期間
2022年10月20日〜2023年2月28日

対象地図
岩石山(https://yamap.com/maps/1887

モデルコース
① 戸城山ハイク&バイク|https://yamap.com/model-courses/24021
② 岩石山ハイク&バイク|https://yamap.com/model-courses/24022

デジタルバッジ獲得ランドマーク
① 源じいの森|https://yamap.com/landmarks/111584
② 戸城山 山頂|https://yamap.com/landmarks/23445
③ 岩石山 山頂|https://yamap.com/landmarks/23378
④ 赤村特産物センター|https://yamap.com/landmarks/111582

デジタルバッジ獲得条件
上記の4つのランドマークの内3つを通過して獲得

自転車レンタルスポット
源じいの森|https://yamap.com/landmarks/111584

ヤマップ特製ピンバッジの受け渡し場所
源じいの森の宿泊施設「ほたる館」。受付で獲得したデジタルバッジを提示。

撮影:米村 奈穂

米村 奈穂

フリーライター

米村 奈穂

フリーライター

幼い頃より山岳部の顧問をしていた父親に連れられ山に入る。アウドドアーメーカー勤務や、九州・山口の山雑誌「季刊のぼろ」編集部を経て現職に。