山バッジ。それは登山の達成感を倍増させ、持ち帰って眺めてはその山行を思い出すモノ。昔から多くの登山者に親しまれてきたこの文化を、GPS登山アプリの「YAMAP」でも実現しようとスタートしたのがデジタルバッジです。これまで多くのYAMAPユーザーさんに集めていただきました。そこで今回は、「一体どんな種類のバッジがあるの?」「そもそもどうやったらもらえるの?」「人気のバッジは?」などの疑問に徹底的にお答えしていきたいと思います。あなたのYAMAPアプリ内にも、あなただけのコレクションを増やしてみてはいかがでしょうか?
2020.12.29
YAMAP MAGAZINE 編集部
YAMAPのデジタルバッジは、対象となっている山、対象となっている時期にYAMAPのアプリを使用しながら登り、山頂などの指定されたポイントを通過することで獲得することができるものです。活動日記の軌跡情報をもとに自動的に認定され、その都度バッジの達成度が更新されていきます。
バッジには一度の登頂で獲得できるものや、おすすめの山のうち1座を登ることで獲得できるもの、また、複数のポイントを訪れることでコンプリートできるものなど様々な種類があります。
また、デジタルバッジだけではなく、リアルの「ピンバッジ」もあることはご存知でしょうか? これは、指定されているデジタルバッジを集めると、ピンバッジがもらえるという仕組み。
例えば、YAMAPでは、2020年〜2021年にかけて、高尾山(東京都、599m)の薬王院を冬・春・晩夏〜秋に参拝された方へ「高尾山お三度詣り」キャンペーンを実施。それぞれの季節をあしらったデジタルバッジ3種がアプリ上で付与されました。そして、アプリ上の3つのデジタルバッジすべてを獲得した方には、リアルな特別限定ピンバッジをプレゼント(ピンバッジの配布は終了しています)。このような楽しみ方ができるキャンペーンをYAMAPでは数多く開催しています。
皆さんは、現在YAMAPのデジタルバッジは何個くらいあると思いますか? カウントしてみると、その数はデジタルバッジで161個にものぼります(2021年12月現在)。
YAMAPのバッジの概要がわかる動画
バッジには比較的獲得しやすいノーマルなものから、期間や条件が限られているレアなものまで様々あります。バッジをよく見ると、シンプルな六角形や丸のフォルムもあれば、勲章や盾をモチーフにしたものまであることに気づかれた方もいるかもしれません。レア度が増すほど、デザインもより凝ったものになっていくというわけです。
日本百名山バッジ、3000m峰バッジなどのほか、以下のようなシリーズが用意されています。
・各都道府県の最高峰バッジ 各都道府県の最高峰に登ることで獲得できる
・おすすめの山バッジ 全国10エリアごとに指定されている複数の山頂のうち、1つでも登頂すると獲得できる
・山域バッジ 特定の山域内で、指定されたピークを全て踏破するともらえる
・ご当地アルプスバッジ 全国各地のご当地アルプスの山域内にある特定ピークを全て踏破すると獲得できる
・期間限定バッジ 登り納めバッジ、登り初めバッジ、紅葉バッジ、山の日バッジなど
・キャンペーン連動バッジ 富嶽三十六景バッジ、高尾山お三度詣りバッジなど
また、ぜひ注目してほしい点は、バッジに描かれている山の絵。すべて「これぞこの山!」という山容を表現できるよう、担当デザイナーが写真などあらゆる素材を調べ尽くしてデザインを起こしているのです。
例えば下に表示しているのは各都道府県の最高峰バッジですが、山梨県と静岡県の最高峰は言わずと知れた富士山。しかし、同じ富士山でも、それぞれの県から眺めることができる富士山の稜線や雪のつき方を描き分けているのがお分かりでしょう。
栃木県と群馬県の最高峰である日光白根山、広島県と島根県の両県にまたがる恐羅漢山でも同様のケースがわかるので、気になる方はぜひYAMAPのバッジ一覧ページを一度覗いてみてくださいね。
ここで、YAMAPのユーザーさんがこれまでに挑戦・獲得してきたバッジのうち、どれが多かったのかランキング形式で調べてみました。
堂々の第1位は「花の百名山バッジ」。登山者を魅了してやまない「花の百名山」という響きから、いつかは踏破したいという憧れを持つ人も多いことでしょう。1座でも登ると挑戦中だとわかる白黒のバッジがプロフィールのトップ画面に現れ、「花の百名山」の登頂をコンプリートするとそれがカラーに変わります。いつかはコンプリートする日をモチベーションに頑張るというというのも楽しいかもしれませんね。
挑戦者数には、複数の頂上に登頂した場合に獲得できるデジタルバッジの挑戦中人数も含まれます。DATAは2021年12月13日時点のものです
現時点でバッジを49個も集め、難易度の高い富嶽三十六景バッジをコンプリートするなど、精力的にバッジを集めているのはYAMAPユーザーの赤池あざらしさん。「これがモチベーションになっている」と語るほどハマってしまう、バッジ集めの魅力についてお話を伺いました(2020年取材)。
YAMAP:バッジをすでに49個も獲得されています。率直な感想をお聞かせください。
赤池あざらしさん:沢山のバッジを獲得できていることは素直に嬉しいです。天候の悪い日にも山と向き合い、自分の足で歩いた勲章ですから。でも、まだまだ満足しているわけではありません。47都道府県最高峰のバッジは絶対に獲得したいですね。
YAMAP:バッジ集めの楽しいところや魅力を教えてください。
赤池あざらしさん:山に登る励みになるし、次はどこの山に登ろうかなぁと、良い目標にもなります。バッジ獲得の意欲が、心の中でメラメラと炎となって気持ちが高揚し、童心に戻った気持ちではしゃいでいます。2020年秋の「MT.GUNMAキャンペーン」ではバッジ獲得を通して他のYAMAPユーザーの方ともいろいろと情報交換が出来ました。イベントを通しての出逢い、素敵な時間でね。
YAMAP:思い出に残っているバッジを教えてください。
赤池あざらしさん:私にとっては、なんといっても「富嶽三十六景」のコンプリートバッジです。このバッジのお陰で、沢山のフォロワーの方と出逢い、今では皆さん良き友であり、ライバルです。山に登って良かったと思える、私にとっては大事な宝物のバッジです。
赤池あざらしさんの「富嶽三十六景 全山完全制覇達成」の活動日記はこちら
「バッジは、山に登った勲章」
そう語る赤池あざらしさんは、体にハンディキャップを抱えながらも、持っている全ての力を山にぶつけて一歩ずつ限界を超えていこうと挑戦を続けています。バッジによりモチベーションが上がり、応援してくれる仲間の輪が広がる。YAMAPの想像を超えるような役割がバッジにはあるように感じさせられます。
ここまで、知れば知るほどバッジの奥深さを感じていただいているかもしれませんね。最後は、これら全てのバッジデザインを担当しているYAMAPのデザイナーに、制作秘話や今後の展望について聞きました。
「私の思い入れが強いバッジの一つに、富嶽三十六景のピンバッジが挙げられます。これは富士山が見える山を東西南北に分けて、各エリアの特定の山を登ったらバッジがもらえるというものだったのですが、このときに東西南北で富士山って全然違うなと思って。それぞれを描き分けたら面白いんじゃないかと思ったんです。
静岡県出身のYAMAPスタッフに東西南北のポイントをヒアリングして、それぞれを描き分けてみました。このことは誰にも言っていないので、気がついた人はすごいと思います。気づく人は気づく、みたいなのが好きなんです(笑)」
「また、“都市と自然の距離を近づける”というYAMAPの考えに対して、バッジは都市と自然を行き来するモチベーションになりますよね。そういう意味で、直球でYAMAPっぽいなと思うんです。そしてユーザーさんが喜んでくれるものだから、つくり手の気合も入ります」
「これからもバッジは増えていく予定ですが、バッジを多く集めるとバッジ自体が進化する(?)であったり、YAMAPのユーザーさんとコラボレーションで新しいバッジを企画するなど、どんどん可能性が広がっていくんじゃないかなと思っています」
もしかしたら、まだまだ誰にも言っていない秘密が、バッジのデザインに隠されているかも知れませんね。新しいバッジが追加されるたびに、ぜひ注目してみてください!
YAMAPでは昨年に引き続き、2021年登り納め・2022年登り初めのバッジ2種類を新しく追加しました。それぞれ年末と年始の期間に山に登り、該当の活動日記を公開した方が対象となります。
【登り納め2021】2021年12月18日〜2021年12月31日
【登り初め2022】2022年1月1日〜2022年1月31日
※ どの山頂ポイントを通過してもバッジの獲得対象になります。人の多い人気の山でなくても獲得できるので、ぜひ近場の低山などにも登ってみてください。
さあ、この年末年始は上手に分散登山をしながら、ぜひ年末年始限定のバッジをゲットしてはいかがでしょうか!