2人分の山ごはんは、献立アイデアが無限に広がる「クッカーセット」で決まり!

近年、コッヘル&ストーブ(バーナー)は個人装備という考え方が定着し、大人数の登山でも、大きなクッカーを使う機会が減りつつあります。とはいえ、小さなクッカーしか持っていないと、家族や友人と2人で登山するときにちょっと物足りないかも。そこでおすすめしたいのが、ソロでも使えて、何品か作ってシェアもできる小型のクッカーセット。今回はクッカーセットを使ったアイデア献立を考えてみたいと思います。「基本の白いごはん」「山の中華丼」「塩キャラメルナッツ」のレシピもご紹介します。

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2021.06.09

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

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登山でもキャンプでも使えるクッカーセット

ヤッホー!!さん:前回はソロ登山で使いやすいクッカーを紹介したけど、今回は2人登山を想定して考えてみよう。僕はソロでも使える小型のクッカーセットがあれば充分なんじゃないかと思うよ。

ソロ登山でも使える小型のクッカーセット。我が家でよく使っているのは山クッカー角型3(UNIFLAME、写真左)、ライテックトレックケトル&パン(PRIMUS、写真中央)、ヤエン クッカー 1000(snow peak、写真右)など

shiho:そうだね。小型のクッカーセットは夫婦・小さい子ども連れのファミリーキャンプでも使いやすいサイズだから、山で2人分程度作るにもちょうどいいと思う。

ヤッホー!!さん:登山とキャンプでは異なる装備も多いけど、小型のクッカーセットなら、どちらにも使いまわせるね。

shiho:うん、アウトドアブームで、登山もキャンプも楽しんでいる人も多いから、そういった人には、絶対おススメだと思うよ。

クッカーセットの魅力は献立が作れることにあり!

shiho:ひとつのクッカーを使って、ラーメンとか炊き込みごはんみたいに沢山の具材をいれて、ひとつの料理を完成させるのも面白いけど、クッカーセットがあれば調理の幅が広がるし、献立にチャレンジできるんだよ。一人で食べるには、手間もかかるし量が多いけど、2人でシェアするなら、ちょうどいい量だと思う。

ヤッホー!!さん:炊き込みごはんばっかり作っている僕が言うのもなんだけど、白いごはん×おかずっていうのもいいよね~。

「山クッカー 角型 3(UNIFLAME)」のセット。左から鍋11、鍋13、フライパン

shiho:ウチで使っている「山クッカー 角型 3(UNIFLAME)」で献立をつくるなら、まずは鍋11を使って一合の白いごはんを炊いて、蒸らしをしている間にフライパンでおかず・鍋13でお味噌汁を作るって感じかな~。例えば、こんなのはどう?

献立アイデア①白いごはん(鍋11)+塩焼き鮭(フライパン)+豚汁(鍋13)

shiho:フライパンは小さめだから、2人分の炒め物はちょっと難しそう。焼きものなんかがいいんじゃないかな。

ヤッホー!!さん:和定食な感じで美味しそうだね~。じゃあ、僕は炊き込みごはんで献立を考えてみるぞ!!

献立アイデア②炒飯風炊き込みごはん (鍋13)+餃子(フライパン)+中華スープ(鍋11)

ヤッホー!!さん:炊き込みごはんを鍋13で炊いて、蒸らしている間に、冷凍餃子&中華スープで中華定食風なんてどう?

shiho: スタミナがつきそうなメニューだね。

※ヤッホー!!さんの「365日連続!山の炊き込みごはん投稿チャレンジ」も終盤戦。見て・作って応援しよう!

献立アイデア③白いごはん(鍋11)+中華丼の具(鍋13)+塩キャラメルナッツ(フライパン)

shiho:デザートまで作るならこんな感じ。蒸らしの時間を利用して作るから、ガスストーブはひとつで作れるよね。

ヤッホー!!さん:デザートいいね~。これ食べたいなぁ~。

shiho:じゃあ、今回はこのアイデア献立のレシピを紹介しようっ!まずは白いごはんを炊くところからだね。

クッカーセットで献立レシピ① ヤッホー!!さん直伝、基本の白いごはん

ヤッホー!!さん:炊飯は僕から紹介しようかな。山ではとぎ汁を捨てることができないので、無洗米を使うのが基本。精米技術の発達で美味しい無洗米も沢山あるし、炊き方も普通米と変わらないから、使ったことのない人は使ってほしいなぁ。ただ、無洗米はぬかを取り除いているので普通米に比べて体積が少なく、カップで計量すると多く入ってしまうんだ。その分、炊く水分量を多めにする必要があるので注意しよう。

*材料(2人分)
・水:240ml
・無洗米:1合

*つくり方
【下準備】
・ボトル容器などに、無洗米と水を入れ30分以上浸水させる

【1】浸水させた米と水をクッカーに移し、フタを開けたまま強火にかける(約3分、時々、米が崩れない程度にかき混ぜて、全体にムラなく熱をいきわたらせる)
【2】沸騰したら弱火にし、沸々と気泡がでる程度に安定したらフタをして約10分加熱する

弱火の火加減は表面に無数の小さい穴(カニ穴)があき、沸々と気泡がでる程度に調整

【3】火から下ろし、フタを開けずに手拭いにくるみ、素早く保温バックへ入れ10分間蒸らす

shiho:さぁ、それでは、蒸らしている間に、中華丼の具材を作っちゃいましょう!

クッカーセットで献立レシピ② 白いごはんにのせて美味しい!山の中華丼

shiho:本来は具材を炒めるのに底の広いクッカーが必要になりますが、あらかじめ蒸し煮にしておくことでカサが減り、調理時間の短縮にもなります。ご飯が進むこと間違いなし!の美味しさです。

*材料(2人分)
・豚こま切れ肉:100g
・うずらの卵:4個
・白菜・人参・玉ねぎ・きのこなど:合わせて200gくらい

(A)
・水:1/3カップ
・オイスターソース:大さじ1/2
・鶏がらスープの素:小さじ1
・しょうゆ:大さじ1/2
・酒:大さじ1/2
・おろし生姜:小さじ1

・片栗粉:大さじ1
・ごま油:大さじ1/2
・塩・こしょう:適量

*つくり方
【下準備】
・野菜やきのこは食べやすい大きさに切っておく
・(A)は合わせておく(合わせ調味料)
・片栗粉は同量の水で溶いておく(水溶き片栗粉)

【1】鍋にうずらの卵と野菜・きのこ等を入れたら豚肉を広げて乗せ、合わせ調味料をかける
【2】蓋をして中火で5分加熱する(食材に8割くらい火が通ればOK)
【3】蓋を開けたら、かき混ぜながら水溶き片栗粉を回しいれ、塩・こしょうで味を調えたらごま油を垂らす

shiho:使う野菜やきのこは手に入りやすいものを使用してください。切るのが手間であればカット野菜を使用しても良いです。

ヤッホー!!さん:中華丼ってこんなに手軽に作れるんだね。これなら料理初心者でもハードルが高くなくて作りやすいよ。僕はたまにとろみ付けを失敗してしまうことがあるんだけど、失敗しないコツってある?

shiho:一気に入れずに、水溶き片栗粉を作ったら汁気のある部分に少しずつ混ぜながら加えることで、失敗が少なくなるよ。自信がないときはいったん火を止めて混ぜ入れてから再度点火してもOK!

クッカーセットで献立レシピ③ 〆のデザート!塩キャラメルナッツ

shiho:山ごはんでしっかりお腹を満たした後は、ちょっと甘いものが食べたくなりますよね⁈ 行動食にも使えるミックスナッツにほんのひと手間加えて極上のスイーツに変身させます。カラメルを作るときに焦げないように火加減を調節すれば失敗せずに作れるレシピですので、ぜひお試しください!

*材料(2人分)
・ミックスナッツ:50g
・グラニュー糖:大さじ3
・水:大さじ1
・バター:10g
・シナモンパウダー:お好みで
(ミックスナッツとバターは有塩のものを使用しています。無塩のものを使用する場合は、2つまみほど塩をプラスしてください。)

*つくり方
【1】鍋に水・グラニュー糖を入れ、中火にかける
【2】ゆすりながら全体がカラメル色になってきたら弱火にして、バターを溶かす
(かき混ぜるとグラニュー糖が結晶化してしまうので、なるべくフライパンをゆすりながら溶かします)

フライパン用のホイルシートを使用して調理すると後片付けが楽です!

【3】ミックスナッツを入れ、お好みでシナモンパウダーを振って全体を絡める。
【4】広げて冷ます。

shiho:グラニュー糖はコーヒー用のスティックシュガー3g入りのものを使用しました。

ヤッホー!!さん:カリッと甘じょっぱいカラメルが癖になる美味しさだね!でも大さじ3だとスティックシュガー9本分ってことっ? メタボを気にする世代にはちょっと躊躇するような量だね(^^;

shiho:保冷して持ち運びできる様であれば2~3日は日持ちするので、下山後もお楽しみいただけます! コーヒーなどのお茶請けにもピッタリなので、少しずつ楽しんでくださいね!

shiho:いかがでしたか、今回は鍋ふたつとフライパンといったクッカーセットで献立を考えてみました。みなさんも、ご自分の使っているクッカーの組み合わせで、どのような献立が作れるのか考えてみてはいかがでしょうか?

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

ヤッホー‼さん&shiho

管理栄養士・山の料理研究家

登山ガイド・ヤッホー!!さんと、アウトドア料理研究家・shihoさんによる「山ごはん」ユニット。共に管理栄養士の資格を持ち、登山経験も豊富。各種メディアやイベントを通じ、山ごはんの楽しさを広めている。現在ヤッホー‼さんが「山の炊き込みごはん」365日連続投稿に挑戦中! https://www.instagram.com/ikiikitozan/