舞台は修験道発祥の地「葛城」の峰々! YAMAPデジタルバッジスタート

大阪府・和歌山県の境を東西に走る「和泉山脈」と大阪府・奈良県の境を南北にそびえる「金剛山地」。この峰々一帯は「葛城」と呼ばれ、多くの神仏が住まう山として人々に崇められてきました。修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)が最初に修行したとされるこのエリアには、今なお「葛城修験」の信仰が残り、修験者たちが峰入行を行なっています。

YAMAPでは、2026年3月31日までの期間中、「葛城」の峰々に点在する28の経塚(役行者が法華経の教典を埋めたとされる場所)を巡るデジタルバッジを実装。ランドマーク訪問数に応じて複数種類のデジタルバッジを獲得できます。デジタルバッジコレクターの方はもとより、文化的な登山や修験道に興味がある方のご参加をお待ちしています!

【キャンペーン終了日のおしらせ】※2024年3月12日(火)追記
本キャンペーンは、無期限のバッジキャンペーンとして実施しておりましたが、この度、終了期間を設けさせていただきました。
終了期間は、2026年3月31日(火)となりますので、スケジュールに余裕を持ってお楽しみください。

2022.03.29

YAMAP MAGAZINE 編集部

INDEX

YAMAPコラボデジタルバッジ企画|「葛城修験 経塚巡り」とは?

日本古来の山岳信仰「修験道」発祥の地として広く知られる葛城の峰々。2020年には、この地に脈々と受け継がれてきた「葛城修験(経塚や周辺の滝、岩、寺社、ほこらなどをめぐる修行や行場の総称)」の文化的価値が認められ、『「葛城修験」- 里人とともに守り伝える修験道はじまりの地』の名称で「日本遺産」にも登録されました。

YAMAPでは葛城修験の日本遺産登録を記念し、大阪府・奈良県・和歌山県にまたがる葛城の峰々を舞台としたデジタルバッジをアプリに実装します。

葛城修験をモチーフとした全8種類のデジタルバッジ獲得条件は、山中に眠る修験ゆかりの経塚『葛城二十八宿』を巡り手を合わせること(経塚の所在地については諸説あり、第三経塚・第十四経塚・第二十八経塚は2ヶ所設定。合計ポイント数は31ヶ所となります)。今なお、行場(ぎょうば:修行の場所)として修験者達が歩く祈りの道をあなたも歩いてみませんか?※デジタルバッジの詳細はこちら

経塚の所在地。和泉山脈から金剛山地一帯にまたがり第一経塚〜第二十八経塚が点在する。経塚の所在地については諸説あり、本デジタルバッジ企画では、第三経塚・第十四経塚・第二十八経塚には上記地図のとおりポイントを2か所設置している

葛城修験の開祖「役行者」の足跡を辿る摩訶不思議修験トレイル

「葛城二十八宿」は、修験道の開祖として知られる飛鳥時代の人物、役行者が、仏教の経典である『法華経』二十八品(品とは仏教の教典の章や篇のこと)を埋めたと伝わる葛城修験の行場。

和歌山県和歌山市加太地区沖合の「友ヶ島」にある第一経塚「序品(じょほん)」に始まり、紀伊半島奥部、大阪府柏原市付近にある第二十八経塚「普賢菩薩勧発品(ふけんぼさつかんぼっほん)」に至る、総延長112kmにもわたる修験の道です。

修験道の開祖「役行者」像。大和葛城山の裾野に位置する奈良県御所市の「吉祥草寺」が生誕の場所として伝えられている(写真は、御所市菩提寺所蔵の役行者像)【写真左】金剛山の山中に位置する第二十経塚「石寺跡 常不軽菩薩品(いしでらあと じょうふぎょうぼさつほん)」。【写真右】経塚を訪れた修験者が納めた「碑伝(ひで)」。葛城二十八宿は、今なお峰入りが行われる現在進行形の行場だ

経塚をつなぐルート上には、太古から人々が伝えてきた不思議な伝承や寺社仏閣などの名所旧跡も盛りだくさん。長大な葛城の峰々に点在する経塚を巡るのは、なかなか大変なことですが、1,300年以上続く信仰の山を歩く事によって、新しい山との向き合い方を知る貴重な経験になるはずです。

「テーマ性がある登山をやってみたい」「修験道や役行者に興味がある」という方は、ぜひとも挑戦してみてください!

第八経塚が位置する犬鳴山には、葛城修験の拠点のひとつともなっている七宝龍寺がある。経塚巡りと合わせてぜひとも参拝したい
第二十経塚と第二十一経塚が位置する金剛山の山頂にある転法輪寺。本堂には、葛城修験特有の仏尊「法起菩薩」が祀られおり、見るものを圧倒する(写真撮影不可)

デジタルバッジの獲得方法

ルールは至って簡単。2026年3月31日までの期間に、YAMAPで活動日記を記録しながら経塚を巡ると、その数に応じてアプリ上で葛城修験をモチーフにしたデジタルバッジを獲得することができます(第三、第十四、第二十八経塚はポイントが2か所あります)。経塚を訪れた数によって全8種類のバッジが獲得でき、全てを巡った方にはプレミアムな「役行者ゴールドデジタルバッジ」が付与されます!

▼下記各バッジをタップすると、獲得条件詳細をご覧いただけます。

葛城二十八宿巡りのおすすめルート

とはいえ、経塚を自分で地図上から探して巡るのはなかなか大変。そこで、YAMAPでは、経塚を網羅した全19のおすすめルートを設定しました。バッジの獲得期間は2026年3月31日までとたっぷりあるので、時間をかけて巡ってくださいね。

▼下記コース名をクリックすると、経塚を巡るモデルコースをご覧いただけます。モデルコース画面の中程にある「このコースから登山計画を作成」のボタンから、登山計画を登録することができますので、ぜひご活用ください(YAMAPをインストールしたスマートフォンのみ対応。詳細はこちら)。

コース名 通過する経塚
1. 友ヶ島と加太周辺
※一部ルート上通行止め箇所あり
第一経塚 「友ヶ島 序品」
※第一経塚は専門家の案内なしに訪問することはできません。バッジの獲得ポイントは最寄りの「閼伽井跡」です。
2. 甲山から孝子越え 第二経塚「神福寺跡 方便品」
3. 飯盛山から札立山 経塚なし
4. 大福山から雲山峰 第三経塚①「大福山 譬喩品」
第三経塚②「雲山峰 譬喩品」
5. 山中渓から雄ノ山峠越え(熊野古道) 第四経塚「さくら地蔵 信解品」
6. 神通から根来寺 第五経塚「倉谷山 薬草喩品」
※第五経塚への道は一部危険な箇所があるため訪問はお控えください。バッジの獲得ポイントはモデルコース上の「第五経塚遥拝所」です。
7. 志野峠から中津川・粉河寺へ 第六経塚「志野峠 授記品」
第七経塚「中津川 化城喩品」
8. 犬鳴山 第八経塚「犬鳴山七宝瀧寺鈴杵ヶ嶽 五百弟子受記品」
9. 和泉葛城山
※一部ルート上通行止め箇所あり
第九経塚「嶺の龍王 授学無学人記品」
第十経塚「大威徳寺 法師品」
10. 七越峠から桧原越え 第十一経塚「七越峠経塚山 見宝塔品」
※第十一番経塚への道は私道を含み、立入りが制限されているため訪問はお控えください。バッジの獲得ポイントは、最寄りの「七越峠」です。
11. 四郷、堀越から光滝寺へ
※一部ルート上通行止め箇所あり
第十二経塚「護摩のたわ朴留 堤婆達多品」
第十三経塚「向い多和 勧持品」
第十四経塚①「光滝寺仏徳多和 安楽行品」
※モデルコースの一部(関屋橋(滝畑レストラン前)から蔵王峠まで)が2022年4月より通行止めになっております。復旧時期は2022年5月上旬の予定です。通り歩くことができませんのでご注意下さい。
12. 南葛城山 第十四経塚②「南葛城山鏡宿 安楽行品」
13. 流谷から岩湧寺・天見不動
※一部ルート上通行止め箇所あり(迂回路あり)
第十五経塚「岩湧山 従地湧出品」
第十六経塚「流谷金剛童子 如来寿量品」
第十七経塚「天見不動 分別功徳品」
14. 岩瀬経塚山から神福山 第十八経塚「岩瀬経塚山 随喜功徳品」
第十九経塚「神福山 法師功徳品」
15. 金剛山 第二十経塚「石寺跡 常不軽菩薩品」
第二十一経塚「金剛山 如来神力品」
16. 葛城の道 第二十二経塚「水越多和 嘱累品」
第二十三経塚「倶尸羅 薬王菩薩本事品」
※第二十二番経塚への道は私道を含み、立入りが制限されているため訪問はお控えください。バッジの獲得ポイントは最寄りの「水分神社」です。
17. 岩橋山
※一部ルート通行止め箇所あり
第二十四経塚「平石峠 妙音菩薩品」
第二十五経塚「高貴寺香華畑 観世音菩薩普門品」
18. 二上山 第二十六経塚「二上山 陀羅尼品」
第二十七経塚「逢坂 妙荘厳王本事品」
※第二十七経塚は民家内にあり訪問できません。バッジの獲得ポイントは最寄りの「大坂山口神社」です。
19. 明神山から亀の瀬 第二十八経塚①「亀の尾宿 普賢菩薩勧発品」
第二十八経塚②「明神山 普賢菩薩勧発品」
※第二十八経塚①は川の中にあり訪問できません。バッジの獲得ポイントは最寄りの「龍王社」です。

葛城の自然を歩き、森羅万象を感じる新しい山旅

太古の昔から受け継がれ、今なお人々を惹きつける「修験」の信仰と文化。葛城の峰々をつなぐ祈りの道を歩くうちに、きっと今までは気がつけなかった自然の美しさや万物への感謝の気持ちに出会えるはずです。忙しい日常からちょっと離れて、心洗われる山旅に出かけてみませんか?

第28経塚「亀の尾宿 普賢菩薩勧発品」のそばに祀られる亀の瀬龍王社。全ての経塚を訪れ、この地に至った修験者の中には、感動のあまり涙を流す人もいるという


葛城修験を歩く登山エッセイはこちらから

役行者の足跡を訪ね、葛城修験を歩く文化系登山|友ヶ島・金剛山・御所市

皆さんは役行者をご存知でしょうか? 修験道の開祖と伝わる7世紀後半(飛鳥時代)の山岳修行者であり、鬼神を使役したとも、多くの奇跡を起こしたとも言われる謎多き人物です。そして、その役行者が修行を行い、法華経(仏教の教典)を埋めたと伝わるのが、葛城山系周辺に点在する28の経塚。今もこの地には、役行者にゆかりが深い寺社仏閣や滝、巨石などが残っており、それらを修行場とした「葛城修験」の文化が脈々と受け継がれています。今回は、そんな葛城修験の行場の中から「友ヶ島」「御所市」「金剛山」を歩き、役行者の足跡を辿るちょっとミステリアスで文化的な山旅をご紹介します。

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。