ハードな登山を快適に楽しむには、足をサポートしてくれる「登山用タイツ」があると安心です。自分に合うものを穿くだけで、登山後の足の疲労やむくみ、翌日の疲労感や筋肉痛などを軽減してくれます。この記事では、登山用タイツの選び方と使い方についてご紹介します。
2023.11.15
YAMAP MAGAZINE 編集部
引用元:YAMAP STORE
登山用のタイツは、大きく分けて3種類。それぞれの特徴を見ていきましょう。
特徴は「着圧」。圧力をかけて血液を循環させることで、むくみや冷え、疲労を軽減してくれます。足がむくみやすい人や山登りに慣れていない人、足に疲労を残したくない人、下山後の疲労感や筋肉痛に悩んでいる人などにおすすめ。
翌日の疲れが残りにくいため、「また山に登りたい」という気持ちにさせてくれます。
テーピングの理論で筋肉や関節をサポート。足や膝の負担を軽減してくれるので足運びが良くなり、登山中のパフォーマンスもアップ。タイツのサポート力で腰や関節などが安定するため、ケガの予防にもなります。
膝や腰に不安がある人、筋力が弱い人、縦走などの長時間の登山をする人などに試してほしい1本です。
コンプレッション系タイツの「着圧で疲労を軽減してくれる機能」と、サポート系タイツの「筋肉や関節をサポートする機能」。その両方を兼ね備えたタイツです。
強力に歩行のサポートをしてくれるため、足腰の負担を全般的にサポートしてほしい人におすすめの1本です。ただし、両方の機能をもっているので価格は高くなりがち。
引用元:YAMAP STORE
登山用タイツを選ぶときは、季節に合わせて素材も変えることが必要です。
① 吸汗速乾性
② 通気性
③ 紫外線対策機能
④ 接触冷感
夏は大量に汗をかくので、吸汗速乾性と通気性のよいもの(メッシュ素材など)を着用するようにしましょう。紫外線対策や接触冷感を兼ね備えておけば、快適に登ることができます。登山用タイツを足さばきのよいショートパンツや登山スカートの下に着用すると、カラーやデザインを選ぶことでファッション性が高くなり、登山がより楽しくなります。また、ショートパンツの下にタイツを重ねることで、ケガや虫刺され予防にもなります。
① 保温性
② 防寒性
③ 吸汗速乾性
冬の登山に耐えられる、保温性と防寒性が高いものを選びましょう。冬でも汗をかくので、汗冷えをしないために吸汗速乾性が必要となります。風が強く吹いたり、雪が降ったりする冬は、登る山の条件が非常に厳しくなります。そのため、気候に合わせたタイツを選ぶことが重要です。パフォーマンスを上げるために、冬用の登山用タイツを着用するようにしましょう。
引用元:YAMAP STORE
機能性の高い登山用タイツは普通のタイツと違い、きちんと身につけないと効果は十分に発揮できません。正しい着用方法と注意点をしっかり確認しましょう。
タイツを、足のサポートする箇所にしっかりと合わせることで、効果が期待できます。穿くときは、無理に生地を引っ張ったり、爪を立てたりしないように気をつけましょう。タイツは肌に直接触れるため、縫い目や肌触りもチェックしましょう。
説明書を読み、正しく使うことがポイントです。中には、血圧が高い人や心臓が弱い人などに向けて注意書きがあるものも。購入する前に、使用上の注意をよく確認しましょう。
また、サイズが合わなかったりきつすぎたりすると、血流が悪くなって足が上がらなくなることもあります。初めての購入する際は、どの程度のフィット感が正しいのか、店員さんに相談しながら、できれば試着して購入するのがおすすめです。
歩行時間の長い山や高低差のある山など、不安要素がある場合はタイツを活用してみましょう。機能をよく知り、フィット感やサイズを考慮して自分に合う一本を選ぶことが、パフォーマンスの向上につながります。
自分の悩みにあった登山用タイツを見つけると、もっと山が楽しくなるはずです。
執筆・素材協力=上川菜摘、野々下桂子