登山と山ごはんを愛する挑戦者たちが、おいしい山ごはんでガチンコバトル。史上初の試み「THE 山ごはん王決定戦」の準決勝戦が終了しました。「表銀座縦走3泊4日の食料計画を考案せよ」というテーマのもと、12名のセミファイナリストによるハイレベルな闘いとなりましたが、ついに決勝に進出する4名が決定。どれも参考になる上に、読んでいて楽しめるものばかりなので、山ごはん好きのみなさんは必見です!
2020.11.15
YAMAP MAGAZINE 編集部
山で食べるごはんは、とっても美味しい。登山をする方なら誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか?そんな「山ごはん」を多くの人に広めるため、特に優秀な山ごはんをつくった人に「山ごはん王」の称号を授け、私たちと一緒に山ごはん文化を広めてもらうためにはじまったのが、このバトル企画です。
大人気漫画「山と食欲と私」とYAMAPがタッグを組んで、みなさんにバトルの様子をお届けします。初代山ごはん王の称号を得た方には、両者からレシピ作成や記事執筆などお仕事の依頼も!
8月に実施した予選138名の中から12名が次のステージへと進み、準決勝を勝ち抜いて決勝へと駒を進めた4名が決まりました。
準決勝進出者の予選投稿レシピはこちら:個性的な山ごはんが集結!?「THE 山ごはん王決定戦」準決勝進出者の投稿レシピを一挙紹介
それではここで、準決勝を勝ち抜いた猛者たちと、その作品をご紹介します。
準決勝のテーマは、「表銀座縦走3泊4日の食料計画を考案せよ」「その中でもっとも自信のあるレシピを紹介せよ」でした。誰もが憧れる北アルプス・表銀座縦走コースを歩くのに、準決勝に進出した猛者たちはどのような食料計画を立てたのでしょうか。軽量化や食材の使い方などの参考になる情報だけでなく、山ごはんを楽しむための工夫もバッチリ。見事ファイナリストに選ばれた山ごはんをご覧あれ!
ジュニアアスリートフードマイスターの資格を活かして、カロリー偏重でなく食物繊維まで取り入れるなど、栄養バランスはバッチリ。その上飽きがこないようバリエーションも意識した計画です。ピックアップレシピも駄菓子を取り入れるなど、アイデアがキラリと光っていました。
審査員の採点により、準決勝はみごとトップ通過。堂々1位の計画とレシピをご覧ください。
プロフィール:愛知県在住。医薬品関係会社勤務。出張先でトレランをするパワフルガール。海外登山経験も豊富。早食い、大食い、貪欲で山でごはんを食べることが至福。ジュニアアスリートフードマイスターの資格を持つ。
Instagram:https://www.instagram.com/adventure_azusa/
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YouTubeチャンネル「オトナ女子の山登り」でも活躍する山下さんは、見た目にもこだわりつつ、健康的に栄養を摂取することに特化した計画を提出。難しいコンセプトながらよくマッチさせた内容となっています。ピックアップレシピも、鴨ステーキでゴージャス感を感じつつ栄養もしっかり補給できるものでした。
そんな山下さんは2位通過。オトナ女子がこだわった計画とレシピをご覧ください。
長野県在住。モデル。雑誌、CM、TV等で活躍。今年からスタートし人気急上昇中のYouTubeチャンネル「オトナ女子の山登り」では企画・撮影・編集を全て一人で行っている。得意料理はお酒に合うメニュー。
Twitter:https://twitter.com/Mayumi_Yama_
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YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCNVs8WZdH1gbUiEL1DqmzNg
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ホットサンドメーカー・ホットケーキミックスで縛るというかなりピーキーに見えるコンセプトながらも、現実的でアイデアに富んだ計画でした。料理・デザートを両立し、「ハワイアンパイナップル角煮お好み」という個性的なレシピをピックアップ。イラストレーターの腕を活かしたとても読みやすい資料も魅力的です。
3位通過ですが、上位2人引けを取らない独特な計画とレシピをご覧ください。
山口県出身東京在住。マンガも描けるグラフィックデザイナー&イラストレーター。「はらぺこWORKS」クリエイター(妻)。巌流島の向かいの島に生まれる。毎週末夫婦で山に登っては美味しい山ごはんを楽しむ日々。
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note:https://note.com/minmin22
Webサイト:https://harapekoworksinfo.wixsite.com/website
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そのタイトルの通り、スパイスとハーブをふんだんに使用して、夜はコンセプトに沿ったお酒を飲むという食料計画。槍ヶ岳の形に持ったカレーも非常にインパクトがありました。先に紹介したちゅみんさんと夫婦でクリエイターとして活躍しており、資料の読みやすさ・魅力もバッチリです。
4位通過から逆転なるか。スパイスハーブ・お酒好きにはたまらない計画とレシピをご覧ください。
東京都在住。おなかの底からやりたいと思うことをやるクリエイティブユニット「はらぺこWORKS」クリエイター(夫)。幼少期から高尾山と関わり続けて育ち、子供の頃から料理をスタート。探求し続けるカレーは、自身の中で特別な存在。週1回のペースで妻と奥多摩や高尾の山を歩く。
Instagram:https://www.instagram.com/hdl_kensuke/
Webサイト:https://harapekoworksinfo.wixsite.com/website
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今回の準決勝に関しては、審査にあたっていくつかの基準を設けました。
・食料計画…コンセプト、重量、カロリー、カロリー以外の栄養素、手軽さ、保存生、アイデア
・自慢のレシピ…見た目、選んだ理由、独創性、栄養、手軽さ
それぞれ最大5点ずつ・合計60点満点で各審査員が採点し、総得点が多い方から順に4名が進出することになりました。一定の基準に基づいた採点であることをどうかご理解ください。
また、登山業界の各所から参加いただいている豪華審査員のみなさんにもコメントをいただいています!
YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
最近は山での食事といえば、栄養素の補給や手間をかけないこと(3食カレーメシなど)など、機能性っぽい部分ばかり気にしていましたが、皆さんの作る「味だけでなく、見た目やストーリーも楽しむ」というところに”山ごはん”の楽しみがあるんだな~と再確認。また、自分でも豪華な山ごはんにチャレンジしたいという気持ちが湧いてきました。
なので、今回は「食べるための愉しさ」の部分について、比重を重めにコメントしています。プレゼン資料の仕様にも人それぞれの工夫が施されており、皆さんの山ごはんへの熱い思いがヒシヒシと伝わってきました。ただ食べて必要な栄養を補給するだけでもいい山での食事。ですが、手間や工夫を施すことでただの食事が”山ごはん”という、1つの山の楽しみ方になるんだな~と楽しみながら審査させていただいました。
とても楽しかったです。準決勝に残られた皆さん、本当にお疲れさまでした&ありがとうございました。
ランドネ編集長 佐藤泰那さん
予想を遥かに越えた熱量の計画、レシピが集まっていて、驚きました。
山登り歴を重ねるにつれて、縦走では軽量化や手軽さを優先するようになってきていたのですが、
皆さんの課題を拝見して、もっと楽しまないともったいない、と思うに至っております。
特に、夜のお酒に合わせたレシピはとても勉強になりました。試してみます。また、エネルギーをチャージするだけではなく、美容や腸に効くアイデアも多く、勉強になりました。
山登りをすると、自分の体は食べ物でできているということを実感し、
日常から口にするものにもっと気を配ろうと思えます。(なかなかその通りにはできてないのですが)
山ごはんが日々の自分を大切にすることにつながるんだな〜など改めて気づかされました。
小雀陣二さん
みなさん、それぞれの個性と料理経験の違いを感じさせながら、山ごはんという共通のテーマの中で創意工夫されていて、登山での食にも関心と楽しみを感じていることがとてもいいと感じました。
ヤマメシ管理人 吉岡さん
皆様お疲れ様でした!
全体的にレベルが高く、随所に工夫やこだわりが見え、見た目の楽しさのみならず、食欲を掻き立てられるインパクトもあり、甲乙つけがたいヤマメシの数々でした。
また、ヤマメシのみならず経験に裏打ちされた実践的で工夫された道具類もとても良かったです!
なにより表銀座縦走の計画を通して、皆様の”スタイル”が伝わってきて、楽しそうな情景がイメージできました。
この審査を通して私自身も発見があり、自分のヤマメシに活かして行きたいと思います。
最後に審査しててお腹が減ってたまりませんでした(笑)
山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
12名の皆様お疲れ様でした!
さすが準決勝に進むだけのことはあるな…と、唸りながら計画書を拝見しました。計画の現実性はもとより、コンセプトや具体的なアイデア、様々な工夫など勉強になることばかり。特に「メスティン折り」や腸活を意識した食物繊維への着眼点は実践的ですし、一方で槍の形に成形したメニューなどあふれる遊び心にも心躍らされます。
どなたが決勝に進んでもきっと間違いなくすごい戦いになるはず、と確信しております。決勝も楽しみです!
YAMAPスタッフ 大村
みなさん、本当にお疲れさまでした。
SNSで「全力でやり切った」「本当に終わってホッとしてる」などのお声を拝見していましたが、それらの言葉を発するに相応しい出来栄えと気合。素晴らしい、の一言に尽きます。
総合力が非常に高いもの・エッジが立ちまくってるものなど、それぞれの個性がはっきり出ていて、審査している側もワクワクしながらページをめくっていました。時間はめっちゃかかりましたが(笑)様々な縛りやコンセプトを立てて山ごはんを楽しんでいるみなさんを見て、私ももっとチャレンジせねばと思った次第です。一緒に山ごはんの楽しさをもっともっと広めていきましょう!
最後にひとつ。惜しくも決勝に残れなかった方々の作品も、決勝に進出した方に全く引けを取らないすばらしいものでした。この方たちの作品も別の機会に紹介しますので、そちらもお楽しみに!
激しい闘いを勝ち抜き、みごと決勝戦に進出した4名。彼らが挑む最後の課題は、「大切な人に食べてほしい愛の山ごはん」です。動画・写真・文章・イラストなど、それぞれ得意な方法で愛の山ごはんを表現してもらう、シンプルかつ難しい課題です。そして決勝戦は、審査員票が各1票ずつ投票するほかに、この闘いを見守っている読者のみなさんの投票により2票が入ります。
みなさんから多くの支持を集め、「初代山ごはん王」の座を手にするのは一体誰でしょうか。最後の闘いまであとわずか、乞うご期待!