皆さんにとって、この一年はどんな一年でしたか? 世の中全体が未知のウイルスへの恐怖に直面するなか、変革や新たな対応を迫られることが、きっとそれぞれにあったのではないかと思います。YAMAPにとっても、様々な課題、チャレンジの機会を得た一年となりました。ここでは、2020年のYAMAPを10大ニュースで振り返ります。
2020.12.24
YAMAP MAGAZINE 編集部
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い各地で外出自粛が呼びかけられるなか、YAMAPでは登山者の皆さんに少しでも有意義な時間を過ごしてもらいたいという気持ちから「登らない」山の楽しみ方を提案してきました。
その代表例が、モーメント機能。山へ行きたくても行けない、登山したくてもできない…といった状況でも日常的&手軽に山の世界に浸ることができるツールとして、8月にリリースされました。
9月に実施した「毎日モーメント投稿」キャンペーンでは、登山靴、テントのある風景、山あるあるなど、バラエティに富んだモーメントが投稿されました。キャンペーン結果・「優秀賞」はこちらの記事で紹介しています。
コロナ禍では、遠出ができない分、自宅近くや近所の公園を歩いたり走ったりする人が増えました。YAMAPでもそんなニーズに対応するべく、7月にウォーキング・ランニング機能をリリース。
登山地図を選択しなくてもYAMAPへの投稿が可能になる初めての機能として、多くの方々に活用いただきました。
「3Dリプレイ」とは、山行の軌跡(YAMAP活動日記の軌跡データ)を3Dの立体地図上で再現する機能のこと。ルートの全体像はもちろん、標高差や歩行距離などを直感的に把握でき、「あの坂はきつかったな」「あの場所は絶景だったな」などと、山行の思い出を振り返る楽しみが生まれます。
本来、3DリプレイはYAMAPプレミアム有料会員向けの機能ですが、一人でも多くの方々に「自宅にいながら山気分」を味わってもらえればと、一定期間、無料開放を実施しました。
2020年のYAMAPアプリ開発は、これだけではありません。コロナ禍のニーズを意識した機能を実装する一方で、安心・安全な登山をさらに手厚くサポートするための機能拡充も進めてきました。
10月には「秋の2大アップデート」と題し、YAMAPの主要機能を大幅アップデート! 登山計画時の「コースタイム自動計算」に加え、危険箇所や登山道の状況を地図に即時反映できる「フィールドメモ機能」が搭載され、ますます使いやすくなりました。
道迷いがきっかけの遭難や、オーバーペースが引き起こす大きな怪我は、ほんの少しの気配りでその芽を摘むことができるもの。2020年最後の新機能として12月にリリースされた2つの機能「ルート外れ警告」と「ペース表示機能」は、登山をより手厚くナビゲートしてくれる存在に。
コロナ禍を受けて休業を余儀なくされるなど、危機的な状況を迎えていた山小屋のために何かできないものか。山小屋支援プロジェクトは、そんな想いから始まった企画です。既存のクラウドファンディングサービスを使うことで、スピード感を持って山小屋支援を実施しました。支援金総額は6281万円となりました。
YAMAPの「みまもり機能」が、初めて人命救助に直接貢献した岐阜県・左門岳での遭難事故。5月24日から左門岳で遭難をしていたご夫婦が5月28日に無事に救助された際に、お二人の居場所を特定するのに、みまもり機能が役立ったとの報告を受けています。
YAMAPでは速報記事やご夫婦へのインタビュー取材記事をnoteで展開するなどして、安心安全の啓蒙活動・遭難事故への注意喚起を行いました。
1⽇単位280円から加入できる⼿軽さに加え、遭難・事故のレスキューだけでなく、ケガの補償や持ち物の故障・破損・盗難までカバーできる「YAMAP登山保険」。2020年には2ヶ月分割引の「年割プラン」、ケガを補償する「ケガ補償セット」を新設し、多くのユーザーさんにご支持いただきました。
2020年は山の楽しみ方をさらに広げる取り組みも精力的に実施。新たなキャンペーンやサービス提供をスタートしました。
YAMAPでは毎年、季節や時事ネタに絡めたキャンペーンを行っていますが、今年は新たな取り組みとして、「YAMAP動画コンテスト2020」と「YAMAP川柳大賞2020」を実施しました。
いずれもクオリティの高い応募作品ばかりで、かなりの大接戦となりました(応募総数:動画コンテスト 約400件/川柳大賞 約3000句)。選定する側としても「なるほど、そんな視点があったか!」と感心したり、「わかるわ〜」と共感したり。今回の取り組みを通じ、YAMAPとしても山の楽しみを再発見できたのではないか、と感じています。
動画コンテスト2020 結果発表
川柳大賞 2020 結果発表
登山体験をテクノロジーでアップデートする研究所「YAMAP LABO」の新機能として、全国各地の紅葉状況がひと目でわかる「リアルタイム紅葉モニター」を10月に、雪の状況がピンポイントでわかる「リアルタイム積雪モニター」を12月にそれぞれリリース。
YAMAPに日々アップロードされる「活動日記」と「写真」データを活用し、各地の紅葉/積雪状況を可視化する本サービスとして好評いただいています。まだ使ったことがないという人は、ぜひご活用ください。
YAMAP 10大ニュースのラストを飾るのは、7月20日のロゴ/ビジョンリニューアルと、オフィス移転。
YAMAP STOREの実店舗準備(2021年オープン予定)をきっかけに、ロゴとビジョンを刷新。福岡本社も博多駅近くに移転し、新たなスタートを切りました。
最後に。あえて10大ニュースの枠には入れませんでしたが、YAMAPは、2020年9月13日に200万DL(※1)を突破しました。200万ダウンロードは、国内登山人口(680万人※2)の約3割、4人に1人以上の利活用に相当するもので、登山アプリとして国内トップシェアを誇ります。
※1 App Store・Google Playのダウンロード数を合算
※2 出典:レジャー白書
2013年3月の提供開始以来、高価格な登山用GPSがなくとも「山での遭難」「道迷いの事故」を防ぐことができる、安心・安全な登山・アウトドア活動を支えるサービスとして、登山者間での信頼・評判とともに広がり、成長してきたYAMAP。
今後も、安心・安全な登山への貢献を第一に、登山前・登山後の体験をサポートする施策展開にも注力し、より安心・安全に登山・アウトドアが楽しめるサービスブランドとなるべく取り組んでまいります。