最強の山ごはんを作るのは誰だ!?初代「山ごはん王」がついに決定&ファイナリスト4名渾身の山ごはん集

登山と山ごはんを愛する挑戦者たちが、おいしい山ごはんでガチンコバトル。史上初の試み「THE 山ごはん王決定戦」の決勝戦が終了しました。5ヶ月に渡る長い闘いを制し、138名にのぼる挑戦者の中から栄光の初代「山ごはん王」の座を手にしたのは、いったい誰でしょうか?初代山ごはん王の発表とともに、決勝戦でファイナリスト4名が見せた渾身の山ごはんもまとめて紹介します。山ごはん好きのみなさん、必見です!

2021.01.08

YAMAP MAGAZINE 編集部

INDEX

山ごはんの猛者が集う!?THE 山ごはん王決定戦とは

山で食べるごはんは、とっても美味しい。登山をする方なら誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか?そんな「山ごはん」を多くの人に広めるため、特に優秀な山ごはんをつくった人に「山ごはん王」の称号を授け、私たちと一緒に山ごはん文化を広めてもらうためにはじまったのが、このバトル企画です。

大人気漫画「山と食欲と私」とYAMAPがタッグを組んで、みなさんにバトルの様子をお届けします。初代山ごはん王の称号を得た方には豪華賞品のほかに、両者からレシピ作成や記事執筆などお仕事の依頼も。

2020年8月に実施した予選では、総勢138名からの応募がありました。その中から準決勝に12名が、決勝には4名が進出。選びぬかれた猛者たちによる山ごはんでのバトルを経て、ついに栄えある初代「山ごはん王」が決定しました。

準決勝進出者の予選投稿レシピはこちら:個性的な山ごはんが集結!?「THE 山ごはん王決定戦」準決勝進出者の投稿レシピを一挙紹介
決勝進出者の準決勝投稿レシピはこちら:ハイレベルな山ごはんがずらり!「THE 山ごはん王決定戦」決勝進出者の縦走登山食料計画

決勝のテーマは「大切な人にふるまいたい愛の山ごはん」です。ファイナリストたちには大切な人に食べてもらいたい最高の山ごはんを、もっとも得意な方法で表現してもらいました。

6名の審査員陣からそれぞれ1票ずつ、合計6票の得票に加え、決勝戦で実施した一般投票では、より多くの人からの支持を集めた方には、審査員ひとりよりも重い2票が加えられました。合計8票を分け合い、もっとも得票の多かった方が優勝となります。(一般投票でご投票いただいたみなさん、ありがとうございました!)

6名の審査員と1557名による一般投票の結果、みごと初代山ごはん王に輝いたのは、いったいどの挑戦者だったのでしょうか!

初代「山ごはん王」と渾身のレシピを発表!

ここでは結果とともに、ファイナリスト4名のレシピを紹介します。各ファイナリストの紹介や、それぞれの作品に対するコメントは、「THE 山ごはん王決定戦」特設サイトでご覧ください。

また、YouTubeのライブ配信で結果発表を行いました。こちらの動画はアーカイブで視聴することができるので、ぜひご覧ください。

優勝:オトナ登山女子モデル・山下舞弓さん

138名の中から見事初代山ごはん王に輝いたのは、登山YouTuberとしても活躍する山下舞弓さんとなりました。本当におめでとうございます!決勝戦では、お父様への愛を得意の動画で表現しました。
得票数:3票(小雀陣二さん、一般投票)

審査員の講評

YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
登らないと見えない絶景とおいしいごはんの組み合わせ。「これぞ山ごはんの王道!」というものだったと思います。
食べておいしい、見ておいしいといつも思わせてくれる山下さんの山ごはん。、見た人は「山ごはんしたいな~」という気持ちになっているのではないでしょうか?僕は毎回なってます。笑
さまざまな栄養素をバランスよく摂れるごはんには、お父さんを大切に思う気持ちが現れているように感じました。

ランドネ編集長 佐藤泰那さん
幸せそうなお父さんの言葉に、心温かい気持ちになりました。標高の高い山を眺められる里山は、これから山を始める方に興味を持ってもらうのにぴったりですね。山ごはんは食材の組み合わせがユニークで、とても参考になりました。特に、輪切りレモンや梅干しなど、酸味を取り入れるアイデアがおもしろかったです!器のチョイスや盛り付けも素敵でした。

アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん
タイトルの「山ごはん」というテーマから想像できる基本的でシンプルなご飯だったので高評価となりました。

ヤマメシ管理人 吉岡英樹さん
決勝での唯一の映像での応募でしたが、映像の構成・編集など非常に丁寧で、世界観がしっかりしてて素晴らしい!ロケーションも素晴らしく、お父様も山登りやヤマメシを楽しめたのではないかと思います。
ヤマメシも丁寧でヘルシー、そしてシズル感があり、さらにお父様への思いを込めたコンセプトで、食材選定やレシピなど相手の事をしっかりと考えられており完成度が非常に高いと思います(山ご飯選手権を通して完成度が高いですね)
オリーブオイル忘れてしまいましたが、そのまま調理続行するところがリアリティあって良いです(笑)
お父様、ものすごく嬉しかったと思います。見てるこちらもホロリとなりました。

山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
準決勝から変わらずご自身の強みを最大限に発揮した作品、そして予選からワンコンセプトを貫いた山ごはんを全力で見せてくださって、非常に嬉しかったです。動画の企画内容、編集、撮影、お父様とご自身の笑顔、全てが素晴らしく泣けました。実は個人的には、もっとアイデアやアプローチに手の広さがあるのか、興味があったのですが、最も自信をお持ちであろう山ごはんのスタイルの徹底、素晴らしいメニューの数々に揺るぎない信頼を感じましたし、強く印象に残りました。一点突破の力強さ、リスペクトします。表現者としてのクオリティは文句なし!

YAMAPスタッフ 大村
コンセプトやアイデア、見た目など、一貫してハイクオリティな内容を持ってきてくださいました。本大会でやっと山下さんの映像作品を観ることができましたが、お父様の嬉しいという感情が一挙手一投足から伝わってきて、「動画」というメディアを最大限に活かしたすばらしい作品です。感情移入させるのも上手で、自分がお父様だったらきっと泣いてしまうだろうということが容易に想像できました。

一般投票からの声(抜粋)
どれも山に持っていきやすい材料と調理法で、作りやすく、山で食べたくなる料理で美味しそう。そして何よりこれから第二の人生が始まるお父さんを、のんびり登山と景色と山ごはんのもてなしで、山登りに興味を持ってもらえたところが素晴らしい!

準優勝:体力自慢!東海のブラックホール・AZUSAさん

準決勝では見事1位通過となったAZUSAさん。決勝では愛する人たちをお祝いするためのケーキを作りました。意外と簡単に作れてしまうAZUSAさんのレシピで、あなたも山ケーキを作ってみませんか?
得票数:1票(信濃川日出雄さん)

審査員の講評

YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
SNSなどで山でケーキを楽しんでいる人を見ていて、いつもすごいな~と感心していました。
そして今回も。アイディア次第でこんな豪華で素敵なケーキが山で作れるんだと、目からウロコです。
おいしくケーキを食べたあとも、世界で一つだけの山頂標識が手元に残るのが素敵。一生忘れられない思い出になると思います。
子供の誕生日とかにやってみたい!と思いました。

ランドネ編集長 佐藤泰那さん
山好きな方を、山でお祝いしたいというお気持ちが素敵ですね。出来上がりが華やかで、作る過程もとても楽しそうで、やってみたくなります!山での作業は盛り付けだけで、味つけに失敗のないレシピも、お祝い向きだと思いました。メスティンごと冷凍するアイデアも手間を省けていいですね!

アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん
山でこんなケーキで祝ってもらったら嬉しいですね。登山の楽しみの一つとして、スペシャルですね。

ヤマメシ管理人 吉岡英樹さん
山でケーキやデザートを作っているのは見たことありますが、こんなにお手軽だけどケーキ以外のデコレーションにも凝った世界観のある山ケーキは初めて見ました。
動物フィギュアやパウダーを加える一工夫で山と自然の世界観が表現されてて、見てるだけで楽しくなりますね!
大切な人へのお祝いのケーキだからこそ、丁寧に思いを込めて作る。
作ってる時の楽しさも、作った後のみんなで楽しく食してる光景もイメージできる素晴らしい山ケーキだと思います。
こんなケーキをもらえたらみんな嬉しいに違いありませんね!

山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
パワフルガールの情熱と勢い、そして真っ直ぐで深い愛情がストレートに。人柄が伝わってくるような気持ちの良い作品でした。ハードルを高く考えがちな山でのケーキ、レシピの手軽さもさることながら、動物たちのフィギュアを飾ったりなど、アイデアの柔軟さ、親しみやすさ、ハッピー感、写真映えもバッチリで、つい「真似したくなる」感じ。この点を高く評価させていただきました。表現力も審査するという決勝の課題に苦労されたと思いますが、コラージュされた多くのお写真からよく伝わってきましたし、素敵な山ごはんの思い出をこれまでたくさん積み重ねてこられたことや、きちんと整理してストックされていることが素晴らしいと思います。

YAMAPスタッフ 大村
ケーキといえば祝い事の象徴。誕生日や結婚など人生の中でも特別な機会に、山でこれだけのケーキを作ってもらえたら、山が好きな人ならさぞ嬉しいことでしょう。このクオリティでありながら、山での行程を最大限に省いているというのも大きなポイントです。
見た目・味・手間と、すべてに妥協することなく、大切な人に心を込めて届けたいという想いが伝わってくる山ごはんでした。

一般投票からの声(抜粋)
誰よりも、山ごはん愛と、山友達、山仲間への愛が溢れていると思いました。大好きだからこそ、今までもそのスタイルでやってきたという、AZUSAさんらしさがとても出ていて、1番好感が持てたことと、私もいつか大好きな人、大切な仲間に、サプライズで山ケーキを作ってみたいな〜と思いました。

 

準優勝:食いしん坊イラストレーター・ちゅみんさん

イラストレーターであるちゅみんさんの山ごはんは、山で食べる揚げたての串天でした。そして、家族への愛情をたっぷり感じる漫画も。思わず涙が出そうになる漫画、必見です!
得票数:2票(佐藤泰那さん、吉岡英樹さん)

審査員の講評

YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
柿と生ハム、カステラとハムなど相手が好きなものを提供するだけでなく、遊び心があるのが良いなと思います。
「・・・うん、面白いなァ!」という新しいものが好きなおじいちゃんのセリフからは、味以外の楽しさを発見してくれたように思いました。
レシピでもあったコンビニの活用など、アイディア次第でいろいろ広がっていくところが個人的に好みです。
片付けのアイディアもありがたい。

ランドネ編集長 佐藤泰那さん
漫画の構成、内容ともにすばらしくて、ついジーンとしてしまいました!途中、今回もホットサンドレシピかな?と思ったのですが、おじいさんの好物を全部取り入れられる串天という意外なチョイスにびっくり。一つひとつ、簡単だけどひと工夫あって、おもしろかったです。つけダレや変わり衣など、山で気分に合わせて味を変えられるのもいいなと思いました!

アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん
山でのご飯の広がりを感じたメニューでした。登山以外でも”食”を楽しむのはいいことですね。

ヤマメシ管理人 吉岡英樹さん
家族愛・山愛・ヤマメシ愛、そして、スパイスとして””思い出””・””物語””が詰まっていて深みがあり、楽しいヤマメシを表現するには素晴らしい串揚げ。大好きな人達と、大人から子供まで、いろんな食材や楽しみ方でわいわいと串揚げを食べる。楽しそうな光景が目に浮かびます。
串揚げの食材選びや組み合わせのアイデアも魅力的で、誰でも気軽に楽しめるところがこのメニューの良さだと思います。
チキンラーメンとえびを組み合わせた串は、ヤマメシならではの自由な発想が感じられました。ぜひ真似してみたい一品です!
また、強みを活かした漫画プレゼンは、愛嬌のあるキャラクターに引き込まれ、読み物としてとても完成度が高かったと思います。

山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
泣けました。三世代を繋ぐ思い出のごはん。それを同じ山好きの旦那さんと、山で楽しむという構成に唸りました。イラストレーターとして肩書きをお持ちですが、完全に漫画家さんですね。もっと日々の細やかなことを軽やかにどんどん漫画に描いて、もっとたくさん発表して届けていただけると、楽しみに読む読者さんがどんどん増えて、幸せが膨らんでいきそうです(と、他人が言うのは簡単ですが、実際にやる大変さはわかります笑)。山での串揚げは贅沢そのもの。ときめきました。山で揚げ物、最高だなぁと憧れました。

YAMAPスタッフ 大村
かわいらしいキャラクターによく練られたストーリーと、準決勝のときから高かった魅せる力を存分に活かしてくださった作品でした。愛する家族と一緒に、楽しく談笑しながら食べたくなります。バリエーションは無限大、誰が相手でも具材を変えれば楽しんでもらえる点もワクワク感が大きくなるポイントです。
クリエイティブな部分は言うことなしなので、もっともっとちゅみんさんの漫画を読みたいと感じたこの闘いでした。

一般投票からの声(抜粋)
食べ物に限らず、そこに宿る愛や思い入れ。欠かすことの出来ない大事な大事なスパイスです。大切な人と共有したい。したかった。今はまた新たな大切な人と…エピソードが全てではないといえ、キュートな漫画に特に心動かされました。スマートフォンでも見易い構成に詰まった”愛と思い入れ”がクリアに刺さる作品でした。

準優勝:高尾山育ちの山ごはんクリエイター・中武顕輔さん

カレーと都々逸で準決勝を盛り上げてくれた中武さんが最後に繰り出したのは、居酒屋スタイルで展開する山ごはん。好きな仲間たちと、山で素敵な時間を過ごすことのできる作品でした。
得票数:2票(大迫倫太郎さん、YAMAP大村)

審査員の講評

YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
最後に投げてきた変化球に見事やられました!
しかし、ただ奇をてらうためのものでなく、そこに込められたメッセージが秀逸。
仲間への愛はもちろん、「つくる自由があれば、つくらない自由もある」というコンセプトは、料理が苦手な人でも山ごはんを楽しめる素晴らしいアイディアだと、心打たれました。
山ごはんのハードルをあげずに「大切な仲間と楽しく過ごす」という、山ごはんの楽しみをひろげるモノだと思います。

ランドネ編集長 佐藤泰那さん
雑誌仕立てのプレゼン、とっても読みやすかったです。風防をお品書きにするアイデアがいいですね。気負わないレシピ揃いなので、お客さん側もためらわずに食べたいものをオーダーできそうです(笑)。しっかりとした味つけで、ついお酒も進みそう!

アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん
山中でこうやって振る舞って欲しいなとつくづく思いました。楽しくおいしくいいと思います。

ヤマメシ管理人 吉岡英樹さん
コンセプトに共感!仲間たちとワイワイ楽しくやる自由な感じ。
人の数だけヤマメシがあるように、相手に合わせてのあえてのノーレシピ。仲間に対する愛を感じます。
またヤマメシに対するこだわりから相手に対するリスペクトが見えてきます。
雑誌風レイアウトと、問いかけてくる文章。プレゼン資料を楽しみながら作成しているのが伝わってくるし、きっちり抑えるところは抑えていて「さすが!」と思いました。

山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
都々逸をもっと見たかった、というのが最初の感想でした。雑誌風レイアウトは流石の一言。読み物として普通に楽しみました。文章力も良いですね。予選から見えるのは、幅の広さと、敷居の低い親しみやすさ。独創的ながらも、応用したくなるアイデアとヒント満載で大好きです。個人的にはもっともっとっと都々逸推しで、これから益々ご活躍いただけると嬉しいです。なぜなら、オンリーワンの武器だからです。クリエイター、都々逸、山ごはん。この掛け合わせは他に真似できない世界。もうファンです。山ごはん都々逸の名手として、羽ばたかれることを願っております。

YAMAPスタッフ 大村
「究極的にはノーレシピ」の裏にあるコンセプトにたいへん共感しました。レシピ自体は他の人を大きく突き放すようなものではありませんが、このコンセプトを踏まえると、見え方が大きく変わります。可能な限り簡略化し、それでいてお酒を飲みやすいメニューでまとめることで、仲間とお酒を楽しむ時間を最大限に楽しめる工夫が施されています。これなら料理が苦手な方でも山ごはんを楽しめるのではないでしょうか。

一般投票からの声(抜粋)
「空想別冊」というプレゼンテーションの仕方がユニーク、かつ内容も明快。「山ごはん」そのものに興味を持てました。材料や調理方法もシンプルで「料理にとらわれすぎず、山をしっかり楽しむ」ことにも向いていそう。「自分でも作ってみたい」と思えました。

審査員陣からの総評:山ごはん王決定戦を終えて

YAMA HACK編集長 大迫倫太郎さん
食べておいしいはもちろん、見た目、ストーリー、込められた思いなど、「山ごはん」の魅力は果てしなく広いな~と再認識させてもらいました。
信濃川先生のコメントにあった(https://sp.yamap.com/yamagohan-battle/about.html)「山ごはん、その魅力に限界はあるのか、ますます突き抜けるか」の視点からいうと、この選手権でかなり突き抜けたと思います。
これからも皆さんが楽しみ続ける限り、山ごはんはどんどん広がっていくのだろうと、山の楽しみを伝えるものとしてワクワクしました。参加された皆さん、たくさんの発見をありがとうございました。

ランドネ編集長 佐藤泰那さん
愛に溢れたプレゼンテーションとレシピに、とっても心温まりました。趣向を凝らすこと以上に、相手のことを想像し、そのひとだからこそのレシピを考えることが大切なのだと思いました。そして、山ごはんのおいしさには、食べながらのコミュニケーションも加味されることを改めて感じました。皆さま本当にご苦労さまでした。最後、お一人を選ばせていただきましたが、全ての作品から学びがありました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました!

アウトドアコーディネーター 小雀陣二さん
山での食事の重要性は、身体を動かすエネルギーの補給。食べる事で気分も切り替わります。この「食」で山行の楽しみを増やせば楽しく笑いが溢れると思っています。まさにみなさんのメニューを見るとそういう世界が見えました。今回の評価では、食の楽しみ方は自由ですからいろいろあっていいと思います。広げるとどこまでも広がるので、「山ごはん」というものの基本的な要素を重要視ししました。

ヤマメシ管理人 吉岡英樹さん
皆様の決勝でのヤマメシもさることながら、各自のスタイルと世界観が全面に出ており、非常に高いレベルの決勝だったと思います。
また、準決勝で破れはしましたが、他の方々も素晴らしいヤマメシの数々でした。
なによりも皆様が楽しんでいることが伝わり、見ている私も非常に楽しかったです。
レシピもさることながら、想像以上にレベルの高いプレゼン資料が集まり、一つ一つ皆様の思いを汲み取りながらの審査は大変でしたが非常に刺激的でした!
ヤマメシはやはりハッピーで楽しいものであってほしいですし、今回の選手権をきっかけにこのヤマメシ文化がさらに広がっていき、ヤマメシを通して人と人がより深く繋がることで、一つの文化として世界中の人に定着したら素晴らしいと思います。
この記念すべき第一回目に審査員として携わることができ、大変うれしく思います。
第二回目も楽しみにしております。

山と食欲と私 作者 信濃川日出雄さん
まずは予選を含めて今回の決定戦にご参加いただいた137名の皆様にお礼申し上げます。山ごはんは、本来は自分や同行者のためだけのものです。それを競い合うことにどんな意味があるのか。よく「趣味とは手段の目的化だ」、と言われますがまさにそれです。本来は目的達成の手段でしかない山での食事を、目的として追い求める。その趣味の腕前を披露する競技会のようなものなのだと思います。この舞台で交わされたアイデア、テクニック、人と人との出会い、あるいは参加者自身の試行錯誤や成長が、ご自身や多くの登山者の山ごはんに還元されて、いつもの登山がより一層豊かに、お腹いっぱい幸せになる、そのきっかけになれば良いのだと考えています。「山ごはん王」にはぜひその趣味の世界をリードする存在として、輝いていただきたいのです。4名、いずれもハイレベル。自分の1票をどなたに投じるべきか、ひたすら悩みました。発表から2週間、このことを考えない日がなかったです。幸せです。ありがとうございます。

YAMAPスタッフ 大村
みなさん、長い間ほんとうにおつかれさまでした。
決勝の4名は誰に投票するか心の底から悩むほどの大接戦となりましたが、きっと準決勝に進出した方であれば、誰が勝ち残っても同じ悩みを抱えていたと思います。全体を通して、そのくらいレベルの高い闘いでした。
山ごはんは、「登山」というニッチな趣味の中にあるよりニッチな分野です。それをもっと世の中に広げるには、内容だけでなく表現力の重要度も高いので、「どれだけ共感を生み出せるか」が大きなポイントになったと思っています。今回はそれぞれの個性がはっきりと分かれており、たいへん見ごたえのある決勝でした。
予選・準決勝・決勝を通して携わってきましたが、これから先に待つ山ごはんの未来は明るいだろう、と強く手ごたえを感じています。私自身も楽しませていただき、本当にありがとうございました。

山ごはん王のレシピが、漫画と連載で読める!?

見事初代山ごはん王に輝いた山下舞弓さんには、豪華副賞のほかに2つの賞品があります。

①漫画「山と食欲と私」でのレシピ監修
②YAMAP MAGAZINEでの連載記事

それぞれ、山下さんが活躍しているYouTubeとは異なる分野です。山下さんの監修したレシピを漫画で読んでみたい方、山下さんの文章をYAMAP MAGAZINEで楽しみたい方、乞うご期待!

 

5ヶ月に渡る長き闘いが終わりました。予選で応募してくださった方、準決勝や決勝で惜しくも敗退してしまった方、決勝で投票してくださった方、最後まで見守っていただき本当にありがとうございました。
山と食欲と私・YAMAPは、今回山ごはん王となった山下舞弓さんと一緒に、山ごはんをもっと楽しむためのコンテンツを作り続けていきます。これからもお楽しみに!

YAMAP MAGAZINE 編集部

YAMAP MAGAZINE 編集部

登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。