遭難・事故に備える「登山保険」と「遭難捜索サービス」|違いや特長を徹底解説

登山をする人なら誰にでも起こりうる「遭難」。万が一に備えて保険などに加入しているという方も多いでしょう。山岳遭難の転ばぬ先の杖になってくれるサービスには、「登山保険」のほか、ヘリコプターなどによる「遭難捜索サービス」といったものもあります。違いを理解した上で選択できるよう、それぞれの役割や特長について見ていきましょう。

2024.12.03

YAMAP MAGAZINE 編集部

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違いをご存じですか? それぞれ性質が異なる「登山保険」と「遭難捜索サービス」

ヤマップグループの保険のお問い合わせ窓口では、「登山保険」とヘリコプターなどによる「遭難捜索サービス」の違いについて、多くのお問い合わせをいただいています。

「登山保険」と「遭難捜索サービス」はいずれも遭難への備えとなる登山者の心強いお守り。一方で、それぞれいざというときにどんなサポートがあるのかは異なり、また登山保険の中でも会社によって補償範囲には大きな違いがあることも。

これから加入を検討される方だけでなく、すでに何らかの登山保険やサービスに加入している方は、時々内容を再確認してみることで、よりご自身の登山スタイルに合った備えとなるでしょう。

ここからは、「登山保険」と「遭難捜索サービス」の違いについて解説するとともに、ヤマップグループの保険のお問い合わせ窓口によく寄せられる質問とその回答も紹介していきます。

費用を補償する「登山保険」と捜索をサポートする「遭難捜索サービス」

登山保険の役割と特長

• 保険はリスクに備え、万が一予期せぬ事故が発生した時の金銭的な負担を保険金で補うもの
• 登山保険は、一般的に登山中のリスクに特化した保険

ヤマップグループの登山保険である「山歩(さんぽ)保険」・「外あそびレジャー保険」は、遭難救助費用を最大300万円まで補償。登山中に多い骨折などのケガ等も補償します。

遭難捜索サービスの役割と特長

• 遭難者を発見するための捜索に特化したサービス
• 提携機関以外の捜索救助でかかった費用は補償されない

遭難捜索時に捜索サービスを利用する時には、事前の登山届の提出や警察・消防への通報とともに捜索依頼が必要となるなど、捜索サービスを利用するための条件を満たす必要があります。

ヤマップグループの登山保険「山歩(さんぽ)保険」・「外あそびレジャー保険」に対してよくある質問

山歩保険・外あそびレジャー保険について、お問い合わせが多い内容について具体的にお答えします。

Q1.遭難捜索サービスの会員でも「山歩保険」や「外あそびレジャー保険」に加入できますか?

A1.はい、ご加入いただけます。

それぞれ役割が異なるため、両方に加入することでより登山中のリスクへの備えを充実させることができます(※)。「山歩保険」、もしくは「外あそびレジャー保険」へのご加入もご検討ください。

※補償範囲を同じくする「保険」に複数加入している場合、補償内容が重複すると、いずれか一方の保険契約からは保険金が支払われない場合があります。双方のサービス・補償の内容をよくご確認いただいたうえで、ご検討ください。

Q2. 「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」は山岳遭難防止対策協会など、警察が依頼する救助隊への支払いは保険金請求できますか?

A2.はい、できます。

救助隊がどの組織であるか、また、民間・公的機関に関係なくお支払いします。

ご本人・ご家族はいち早く助け出してほしいという焦りから、公的機関の救助だけでなく費用の発生する民間の救助機関に対してご自身で手配をするケースもあるでしょう。ヤマップグループの「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」では、救助隊がどの組織であるかにかかわらず(※)、救助にかかった費用を限度額の範囲内でお支払いしますのでご安心ください。

※お支払いの可否は個別具体のケースに応じて判断するため、明らかに救助活動に参加していない・捜索救助活動の実態をなしていないなど、お支払いできない場合もあります。

Q3.救助費用が発生した場合、一旦、自分で全額を立替払いする必要がありますか?

A3.いいえ、「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」は必ずしも救助費用の立て替えが必要ではありません。

ヤマップグループの「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」では、請求元の救助機関の同意があれば、救助機関に直接保険会社からお支払いすることが可能です。

保険金をご請求いただく際に、振込先口座を請求元の救助機関に指定していただくことで、被保険者であるみなさんは立て替えることなくお支払い手続きを終えることができます。

「すぐには高額な支出を捻出できず、捜索救助依頼を断念してしまうかもしれない」というご不安を抱えている方も、ご安心ください。

Q4.登山計画を提出していない登山中の遭難は補償の対象外ですか?

A4.いいえ、「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」は登山計画がない登山中の遭難も補償の対象です。

もしも登山計画を提出していない山行で遭難した場合、遭難捜索サービスや他社の登山保険では捜索範囲が広大になることから、捜索救助費用の補償等がなされないことも。「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」では、登山計画を提出していない登山中の遭難の捜索救助費用についても補償の対象となります。

ですが、万が一遭難されてしまった際に捜索救助をスムーズにおこなうためにも、YAMAP・ご家族・自治体・警察等への登山届・登山計画の提出をおすすめしています。

Q5. ヤマップから捜索活動へのサポートはありますか?

A5.はい、捜索活動へのサポートを行っています。

470万ダウンロード(2024年11月時点)を誇るYAMAPの強みを生かし、警察への情報提供・目撃情報の収集など、さらに、遭難者の発見・救助に向けた活動へ最大限の協力を行っています。

YAMAPでは、遭難者の情報からYAMAPユーザーを特定し、遭難前の最後の位置情報やダウンロードした地図の情報提供などを行い捜索活動をサポートしています。

さらに、ヤマップグループの「山歩保険」・「外あそびレジャー保険」の付帯サービス「目撃情報収集」では、もしもあなたが遭難してしまったとき、同じ日・同じ山に登っていたYAMAPアプリのユーザーをデータベースから抽出して連絡し、あなたを目撃した人がいないか情報を募って捜索に活用します。

利用者数No.1のYAMAPアプリ(※)だからこそできる、ヤマップグループの保険だけのサービスです。
※2024年10月 登山アプリ利用者数調査 (App Ape調べ)

YAMAPでは、ユーザーのみなさんの命を救うことができるよう、捜索救助活動に貢献するべく尽力しています。警察・救助機関へ通報する際には「YAMAPのアプリと保険を使っています」とお知らせいただくと、早期の救助にも繋がります。ぜひ、YAMAPのご利用をご家族・ご友人にお伝えください。

それぞれの役割を理解して登山中の遭難に備えよう

自動車に置き換え、遭難捜索サービス=JAF、登山保険=自動車保険のようなもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。捜索に特化した捜索サービスと、幅広いリスクに対応する登山保険。それぞれ役割は異なりますが、どちらも登山者のみなさんのリスクに備え安心を提供するサービスであることは間違いありません。

それぞれのサービス内容や保険の補償内容など役割をよくご確認いただいたうえで、必要に応じてご検討くださいね。ヤマップグループの「山歩保険」や「外あそびレジャー保険」もご検討いただければ幸いです。

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承認番号 YN24-201(2024年12月11日追認)

取扱代理店 株式会社ヤマップ
引受保険会社 株式会社ヤマップネイチャランス損害保険

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登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。