登山を始めるきっかけで多いのが、「職場の仲間に誘われて」というパターン。仕事とプライベートを分けたいという人もいる一方、なぜ同僚たちと行くグループ登山が増えているのでしょうか。そこで、登山コミュニティをもつ企業の登山部員たちに、心身のリフレッシュだけではない、グループ登山の魅力を伺う「登山部インタビュー」連載をスタートしました。
第十回は、リフォーム工事の請負、設計、施工管理をおこなうパナソニック リフォーム株式会社(大阪)の東京支社・神奈川支社の皆さんです。「富士山に登りたい」という思いをきっかけに、登山に関心のあったメンバーが集って活動を始め、今では北アルプスへテント泊にもトライするなど、社内で自然体験を楽しむためのコミュニティとして機能しています。会社の休暇形態などに合わせた活動の仕方や登山の楽しみ方について、メンバーのみなさんにお話を伺いました。
2025.02.21
YAMAP MAGAZINE 編集部
話を聞いた人
平田哲也さん:東京支社長(YAMAP-ID 2791516)
冨田浩史さん:部長(YAMAP-ID 3199076)
滝口健人さん:所長(YAMAP-ID 818931)
西田誠さん:営業担当(YAMAP-ID 2901793)
吉田奈津子さん:営業担当(YAMAP-ID 1706211)
佐藤清佳さん:営業担当(YAMAP-ID 894163)
山田尚樹さん:営業担当(YAMAP-ID 660496)
成田詩織さん:営業担当
【パナソニック リフォーム株式会社】
事業内容:リフォーム工事のリフォーム工事の請負、設計、施工管理、アフターサービス業務
Webサイト:https://homes.panasonic.com/phr/
── みなさんは、どのようなきっかけで一緒に山を登り始めたのでしょうか?
平田さん(支社長):みんなそれぞれのきっかけで登山を始めていて、会社の飲み会を通じてそれを知り、集ったという感じでした。僕と吉田さんが所属する営業所の飲み会で、「富士山に行こう」という話になったんです。ただ、その時のメンバーは誰も富士山に登ったことがなく、「ガイドをつけたほうがいいんじゃないか?」という話になったものの、見ず知らずの人にお願いするのも気が引けて……。
そこで、たまたま会社で登山をしていると噂を聞いていた滝口さんと山田さんに「登ったことある?」と声をかけてみたんです。そしたら「登ったことがある」とのこと。それなら案内をお願いしよう、という流れで決まりました。
滝口さん(営業所長):そうそう。そこから自然と参加メンバーが増えていった感じでしたね。
吉田さん(営業):私は一年ほど前にこの会社に転職してきたのですが、この業界は土日休みではないので、別の会社で働く友人とはなかなか予定が合わせられないんです。なので、今の会社にも登山する人たちがいるよと同僚に教えてもらった時はすごく嬉しかった。平田さんは直属の上司だったので、「ぜひ一緒に行きたいです!」と伝えていたら、どんどんと仲間も増えていって、今に至るという感じです。
▲富士山5合目での記念写真
山田さん(営業):富士山に登ったのが2023年の7月のことだから、割と最近ではあるよね。もちろん毎回全員が参加できるわけではないけれど、富士山以降はみんなで月1くらいのペースで登山してるかな。
成田さん(営業):私は入社一年目なんですが、先日みなさんにお声をかけていただいて、登山デビューを果たしました!初登山は「谷川岳(1,977 m)」で、天気にも恵まれて最高の山行でした。もともと登山には興味があったのですが、ひとりで行くのは不安だったので、こうして会社の先輩方に連れていっていただけて本当に嬉しかったです。
── グループ登山の行き先は、どのように選んでいますか?
佐藤さん(営業):飲み会とか登山の最中に、誰かがポロっと言った「〇〇行きたい」がそのまま行き先になることが多い気がします。日帰りが多いですが、3分の1くらいは泊まりかな。
山田さん(営業):全員がテントを持っているわけではないから、山小屋組とテント組に分かれて行くんです。このあいだ「瑞牆山(2,230m)」に登った時は、まさにそのスタイルで富士見平小屋に泊まりました。
平田さん(支社長):でも、泊まり山行とは言ってもそんなハードな登山をしているわけじゃないですよ。例えば、「鍋しに行くか」とか「キャンプ行こうか」とか。意外と、そんなゆるい感じで決めています。
富田さん(営業部長):それこそ「瑞牆山(2,230m)」に行った時が、まさに「鍋しに行こう」でしたね。あのキムチ鍋、すごかったよね。
平田さん(支社長):富士見平小屋が駐車場(登山口)から近い山小屋だという話を聞いて、「じゃあ食材とか色々持っていけるんじゃないか」ってことで企画されたんですよ。でも、思っていたより遠いし、坂も急でしんどかったなあ。結局我がチームの優秀な歩荷である山田くんにたくさん担いで運んでもらいましたね(笑)。
山田さん(営業):すごいキツかったですね。みんなそれぞれビールとか日本酒とかも担いでいたから、すごく重かった(笑)。でもお鍋も美味しかったし、翌日の山頂からは富士山が綺麗に見えて、とってもいい思い出です。
▲大きな鍋をザック括り付けて歩く山田さん。その奥に見えるのが瑞牆山(2,230m)。
── 他にも、印象に残っている山行や企画はありますか?
平田さん(支社長):「杓子山(1,957m)」でやったホットサンドパーティーかな。
山田さん(営業):食べ物ばっかりですね。
平田さん(支社長):「山頂でホットサンドをするぞ!」ということで、ひとり2つずつ食材を持ってきてもらったんです。何を持ってくるかはあえて秘密にして、それを山の上で広げて、闇鍋風にホットサンドを作りました。結構おもしろかったですね。
吉田さん(営業):でっかいマシュマロ、チョコ、バナナ、、、プリンとかあんこもありましたよね。「杓子山(1,957m)」は23年7月の富士登山の前に行った山で、【富士登山の前にメンバーの結束を固める】という裏目標もあったので、ホットサンドパーティーはその目標達成にも大いに貢献してくれたような気がします。
── 登山部の活動が「仕事に活きている」と感じたことはありますか?
佐藤さん(営業):私たちは営業所に勤務するスタイルなので、たまに異動があるんです。会社も東京・神奈川に200人くらいの従業員がいるので、やっぱり知らない営業所に異動するのは緊張します。でも、行き先に登山仲間がいてくれるとやっぱり安心しますね。それまでの異動に比べると、だいぶ精神的なストレスが緩和されました。
平田さん(支社長):僕は登山の計画が決まると、仕事に緊張感がでます。楽しく山行を迎えられるように、仕事を終わらせないといけないですからね(笑)。
滝口さん(営業所長):仕事柄、ノルマとかもありますからね(笑)。登山部の活動が、いい緊張感に繋がっています!
吉田さん(営業):他にも、このメンバーは登山以外でも飲み会とかBBQとか、いろいろ予定を組んでますね。定期的な交流が続くことで、コミュニケーションがより深まっているなと実感しています。
▲平田支社長念願の、涸沢カールでの一枚。社内登山部を通して夢が叶った瞬間!
自然の中でリフレッシュできるだけじゃなく、仲間との結束力も深まる「登山」。同じ景色を見て、同じ達成感を味わうことで生まれる一体感は、心の距離を縮め、信頼や絆を育んでくれます。仲間との絆が深まることで、日々の仕事にも思わぬ変化が生まれるかもしれません。
「次の週末は、会社の仲間や友人と一緒に登山をしてみようかな?」
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