大寒も過ぎ、いよいよ寒さも厳しくなってきた今日この頃。YAMAPでも冬山登山の活動日記がたくさんアップされていますが、我々の本社がある九州福岡の平地にはまだ初雪の便りは届きません。
とはいえ「暖かな九州に住んでいても冬の絶景を楽しみたい!」という気持ち、私だけではないはずです。ということで今回は「九州でも楽しめる! 樹氷が見られる山5選」をお届けします。どの情報も活動日記が投稿されて4日以内の最新版(記事公開時点)です!
2020.01.21
YAMAP MAGAZINE 編集部
樹氷とは、大気中の水蒸気や雲粒が樹木に付着して凍結したもののこと。冬の枯れた木々が純白の花をまとう姿は絶景です。山形県の蔵王では、大きく成長した樹氷が冬の観光の目玉となっており、毎年冬には樹氷祭りが開かれるほど。
夜行さんの活動日記より/蔵王の樹氷
寒い地方ではいろんな山で見ることができますが、これが暖かな九州となると話は別。なかなか出会うことができません。でも、探せばあるんです!
九州を代表する修験の山としても知られる英彦山(1,200m)は福岡県内では釈迦岳(1,231m)についで標高が高い山。ふもとには英彦山神宮の奉幣殿があり多くの参拝客で賑わいますが、登山者にも愛される山です。南岳を降る途中に樹氷の間から見える山頂の上宮は神秘的。運が良ければ山中の滝が凍り、巨大なつららの集合体になった「氷瀑」を見ることもできます。
山ヤスさんの活動日記より/2020年1月20日。南岳の下り、樹氷の間から上宮を望む
空さんの活動日記より/2020年1月19日。行者堂そばの滝が凍っていたとのこと
続いては長崎県最高峰、雲仙普賢岳(1,359m)とそのとなりの妙見岳(1,333m)。ふもとには長崎を代表する温泉地、小浜温泉もあるので、温泉とセットで極楽の山旅を楽しむことができそうです。妙見岳の山頂近くまではロープウェイがつながっているので、冬でも比較的楽に樹氷見学ができるのもポイント。
※ロープウェイの運行状況は、公式Webサイトをご確認ください
つーさんの活動日記より/2020年1月18日。美しい青空と樹氷、平成新山
続いては大分県と熊本県にまたがるくじゅう連山。冬は沓掛山(1,503m)を登って、御池まで足を伸ばすルートを取る人も多いようです。樹氷の間を進んだ先にあるのは、全面凍結した御池。厚く氷が張った湖面は、九州ではなかなか出会えない風景です。
いーさんさんの活動日記より/2020年1月20日。牧ノ戸峠の登山口から600mほどの場所で早くも樹氷が見られたようです
智クンさんの活動日記より/2020年1月19日。全面凍結した御池は壮観!
豊後富士とも称されるほど山容が美しい大分の独立峰、由布岳(1,583m)も絶景の樹氷スポット。登山口に広がる草原から山頂の白銀の世界へ、じわじわと冬に向かっていく景色のグラデーションを楽しみながら登りましょう。
たにやんさんの活動日記より/2020年1月19日。登山口から眺める山には雪が全く見えませんが・・・。登るにつれて次第に周辺は白い世界へ
熊本県の阿蘇地方からは、烏帽子岳をご紹介。阿蘇火山博物館、草千里ヶ浜からのアプローチが便利な烏帽子岳でも樹氷を楽しむことができます。樹氷と合わせて、黄金色に輝く草原の様子も絶景です。もちろん帰りは阿蘇火山の恵み、温泉でしっかりあったまって帰りましょう!あきちゃんさんの活動日記より/2020年1月18日。樹氷と黄金色の草原のアンサンブルが絶景!
暖かな九州でも樹氷が楽しめる山は意外とあるものです。とはいえ、樹氷があるということはそれだけ寒いということ。登山口までのアクセスにもチェーンやスタッドレスが必要なケースもあり、またウェアもきちんとした冬用のものを着用する必要があります。安全に楽しむためにも、事前の情報収集を綿密に、無理のない工程を立てて、ぜひ冬の登山を楽しんでください!
トップ画像:みっつんさんの活動日記より