登山アプリYAMAPの活用術として、無料で使える基本機能「活動日記」の使い方をお伝えします。活動日記とは、YAMAPに投稿された「ユーザーさんの登山記録」のこと。歩いたコースやかかった時間に加え、季節の花や山頂からの景色、登山道の様子、冬なら雪解け状況などがひと目でわかるので、目的の山の情報収集はもちろん、行きたい山自体を探すときにも大いに役立ちます。YAMAPの活動日記を有効活用して登山をもっと楽しみましょう!
※YAMAPは日々進化しています。記事内の画像が最新の画面と異なる場合がございますが、ご了承ください。
2020.04.02
YAMAP MAGAZINE 編集部
季節や目的によって、登山ルートの「今の状況を知りたい」と思ったことはありませんか?
例えば、
・金剛山(大阪・奈良)の「残雪」の状況はどうだろうか?
・尾瀬(福島・新潟・群馬)の水芭蕉の開花状況はどうかな?
・白山(石川・岐阜)のお花畑はきれいに咲いているかな?
・上高地・涸沢カール(長野)の紅葉はどんな状況かな?
・久住山(大分)の樹氷はきれいかな?
…などなど。
そんなときこそ、登山アプリ「YAMAP」の「最近の活動日記」が参考になります。
「活動日記」とは
YAMAPに投稿された「ユーザーさんの登山記録」のこと。YAMAPユーザーのみなさんが歩いたルート・距離・時間、どの場所でどんな写真を撮影したか、どんな道具を持っていったかなどの情報を「日記」として保存し公開したもの。
活動日記は、いわばユーザーさん自身の「登山の記録」です。YAMAPは現在150万ダウンロード、活動日記は多いときでなんと1日に2万件もの活動日記が投稿されています。この状況を言い換えるなら、例えばこんなふうに表現できるかもしれません。
全国のYAMAPユーザーの皆さんが毎日どこかの山に登山をしていて、日々更新されている。
このように活動日記というカタチで日々更新される様々な山の情報は、その山の「今」を知るための情報源の一つになり得ます。つまり活動日記は、投稿したユーザーさん本人の登山記録であると同時に、他の登山者にとっては役立つ旬の情報源になっているのです。
では、実際に活動日記の使い方をお伝えします。
例えば、「今週末に登る予定の山の残雪の状況はどうなんだろ?」と思ったとしましょう。手順はいたってシンプルです。YAMAPで山名を検索して、活動日記を覗く。たったこれだけで、その山の最新情報をチェックすることができます。
ここでは、大阪と奈良にまたがる人気の山、「金剛山」を調べてみましょう。
実際の検索結果はこちらから見てください。
この時点の活動日記を見ると、雪が残っているところも少なく、雪解けによる追加の道具も必要なさそう。防寒対策をしっかりして行けば大丈夫そうだな…と考えることができます。
また、投稿写真を眺めることで登山の意欲自体が高まると言う効果も。何気なく眺めていた活動日記にハッとするような絶景写真を見つけ、「この山に登りたい」と思い立ったり、その絶景を楽しみに当日のキツイ登りも頑張れたり…。目的の山の最新情報を収集する以外にも、活動日記にはこんな使い方もあるのです。
と、ここまでは他の人の投稿した活動日記を活用する方法についてお伝えしました。ここからは、活動日記で情報収集をしたあとのお話です。というのも、YAMAPは登山前だけでなく、登山中、登山後も使える登山ツール。YAMAPを使えば、登山中はオフラインでも自分の現在地がわかるので安心安全のお守りとして使えますし、登山後は軌跡やコースタイム、参考中に撮影した写真などを登山記録として残し、シェアすることができます。以下、その具体的な方法を詳しくご紹介します。
地図のダウンロードはぜひ山に行く前の電波のいい場所でダウンロードしてください。山の中では電波が届かず、地図をダウンロードできないことがあるのでご注意を。
① YAMAPアプリを開く
② 「のぼる」をタップ
③ 上部のグレーのエリアにお目当ての山の名前を入力して検索
④ 「地図」をタップ
⑤ 「無料地図」をタップして、地図のダウンロードが開始
※「プレミアム地図」はプレミアム会員のみダウンロードできます。
これで事前の準備はばっちりです。
登山口に着いたら、歩き始める前にYAMAPアプリを起動させるのを忘れずに。スタートボタンを押して、軌跡の記録を開始します。
① YAMAPアプリを開く
② メニューの「のぼる」をタップ
③ 「のぼる ダウンロード済み地図」から登る山の「のぼる」ボタンをタップ
④ 地図を確認できたら「活動を開始」をタップ
以上を行い、現在地(青い丸印)を確認できたらOK。軌跡の記録が開始されています。ゆっくりマイペースで、登り始めましょう。
YAMAPは、地図のダウンロードさえ事前にしておけば、山の中など電波の通じない場所でもGPSで現在位置を確認することができます。登山中は電波を発しない「機内モード」にしておき、山の中でもバッテリーの消耗を抑えましょう。
休憩をするときや山小屋に宿泊するなどで記録を止めたい、そんな時は画面の下から操作パネルを引き上げて「一時停止」ボタンを押しましょう。
時間の記録、軌跡の記録を停止できます。
また、「再開」するタイミングを忘れないために「アラーム」を設定することができます。
(実は、YAMAPユーザーの皆様より「再開するのを忘れてしまった」という声をいただくことがあり、その声を元に開発した機能です!)
① 画面の下から操作パネルを引き上げて「一時停止」ボタンを押す。
② 再開するのを忘れないようにアラートの設定をして、「一時停止」を押す。
③ 再開する際は、「再開」ボタンを押して記録の再開をしてください。
無事下山したら、YAMAPの記録を終了することを忘れずに!
画面の下から操作パネルを引き上げて「終了」ボタンを押します。
「OK」ボタンを押すと、マイページの中に活動日記が作成されます。地図上に自分が歩いた軌跡が青い線で描かれるので、どんな風に歩いたか振り返ることができます。
スマホで撮影した写真は自動的に軌跡上に紐付けされますが、カメラで撮影した写真なども追加可能です。写真にコメントを入れたり、活動日記のメインビジュアルを決めたり、山行全体を振り返っての感想を入れたり…。簡単な編集を行ったら、公開ボタンを押す。これで活動日記のシェアまで完了です。
YAMAPの活動日記は自分の登山記録のためだけでなく、他の登山者にとっての情報源として役立ちます。季節の植物や絶景を収めた写真はその山の魅力を語る一つの情報になりますし、ぬかるみや倒木箇所、通行止め、アイゼン・ピッケルの使用状況など、安全に登山をするための情報も写真やコメントで投稿内容に添えてあげると、これから行く人にとっては登山計画がグッと立てやすくなります。
山へ行く際には、ぜひそんなことも考えながら、YAMAPで登山の記録・軌跡を残し、活動日記として投稿してください。誰かの活動日記を参考に登山を計画したように、あなたの活動日記が誰かの登山の参考になります。安心安全に、登山を楽しむ。YAMAPを活用して、そんな輪をどんどん広げていきましょう。